マガジンのカバー画像

一人暮らし迷走記

42
暮らしの中の泡を食った出来事を中心にまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

「お邪魔します」が「ただいま」になった日

二年ちょっとの年月を過ごした埼玉のワンルームを去る数日前、私は人生最大の喪失感に打ちのめ…

105

なにごともない町

ここ数日間、大家さんへの退去の挨拶を書いては消し、書いては消しを繰り返していた。 彼らに…

86

「お得の宝石箱」のつくり方

メディアパルさん主催の「#ひとり暮らしのエピソード」という企画をご存じだろうか。 この企…

83

この目力を活かす道

「真顔が怖い」と泣かれたことはあるだろうか。私はある。 私が泣かせてしまったのは、予備校…

73

私のヒーローを探して

先日、とにかくでっかいふろふき大根を食べる機会があって。 ケーキカットのように切り分けて…

101

駆逐されたり恋バナしたり

待って私、今年あんまり湯船に浸かってなくない? トイレ掃除をしていた30日、ふいに焦り出し…

64

展望台でワクチン接種の巻①

ワクチン1回目の摂取のために、「都庁北展望台ワクチン接種センター」を訪れた。 「展望台」のパリピ感に惹かれたのだ。 実際にそのパリピ感を堪能できたのは、ほんの数分だった。あまりにもあっけない。 「うっほー!こっから水風船ぶん投げたら、超〜楽しいんだろうな〜♪」 そう無表情にワクワクしているうちに回転寿司のように人は流れ、景観はあっという間にパーテーションで仕切られた白い壁と消毒やトイレを勧める注意書きに変わった。 怖〜い怖〜い、ワクチン接種。 せっかくなら絶景でも楽しん

行きはよいよい、帰りは…。

小雨の降りしきる土曜日の昼過ぎ、江古田のぼっとう&よはくというコワーキングスペース兼本屋…

67

ゴーヤたちのゴール

「それから彼らは、末永く幸せに暮らしましたとさ」という結びに、胡散臭さを覚えるタイプの子…

75

目指せ!脱・野球音痴

周囲が当たり前のように知っていることを自分だけが知らないことが、時々ある。 たとえば、高…

61

幸運の代償

盛大に腹を壊して、ホッとした。 分不相応な幸運に巡り合った時、それを素直に喜べる人と、そ…

70

ぬかってしまったゴーヤ話

愛しのゴーヤ、フーちゃん(普通のゴーヤ)が体調不良に陥っている。 葉の端っこに、直径5ミリ…

68

埼玉より、シロクマを想う

夏が殺しにかかってきた。 つい先日まで執念深く雨を降らせまくっていたくせに、いきなりの手…

83

この部屋に暮らして

アパートの更新時期が近づいている!別に文字を大きくするほどでも、語尾に「!」を付けるほどのことでもないのはわかっているのだけれど、なにぶん一つの町に二年間暮らすのは初めてのことなので、妙に興奮してしまう。 正確には来年の三月が更新時期なので、まだ少し先の話ではある。けれど引っ越しを検討するなら、そろそろという時期でもある。 積極的に引っ越したいわけではないけれど、賃貸サイトを漁ったり、特徴的な間取りを一言ツッコミとともにまとめた『間取りの手帖』(佐藤和歌子/リトルモアブック