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ちんこすこう開発者は見た!#06 デカすぎる沖縄の披露宴の功罪とは

頼むから規模を小さくしてみてほしい――。

これは米軍基地の話、ではない。数年前から筆者が独りで提唱している、沖縄の結婚披露宴に対する提案である。要はデカすぎる!と言いたいのだが、マイノリティーの戯言として以下をお伝えしたい。

みなさんは知らない人の結婚披露宴に参加したことがあるだろうか?

筆者はある。正確には、軽く知っていたけど会場で下の名前とか年齢をあらためて知った人、だ。沖縄の結婚披露宴の規模はかなりデカく、平均でも参列者200~300人、多い時で500人って時もある。
つまり新郎新婦はそれだけ幅広い人々を招待せねばならず、おのずと「よく知らない人だけど声はかけないとね」という人物、つまり筆者のような“希薄な関係者”もリストアップされる。果たしてこんな招待客に祝う資格があるのだろうか。まぁ、あるか。

もちろん、ご祝儀も発生する。あまり良く知らないから500円で、という訳にはいかない。そして更に痛い損失は時間だ。沖縄の披露宴は時間も長く、休日に全く知らない人々が繰り広げるダンスや映像の余興をたっぷり数時間見なければならない。そうなるとつい「え、まだやるの?フルコーラスかよ」などと大変失礼なことを思ってしまうし、演者側もこんな人間に見てもらいたくはなかろう。もう一度言う、マイノリティーの独り言だ。

そして、実はもうひとつ大きな問題がある。

誰も話を聞いていないテーブルがあるのだ。

散々言ってきた筆者も、仕事でお世話になっている方々や友人の結婚式には喜んで参加するし、祝辞のスピーチもしたい方だ。クライマックスの手紙の場面では決まって涙する。
しかし、そんな感動のシーンや関係者のスピーチを全く聞かずに酒を飲んで騒いでいるテーブルが必ずある。ちょっと静かにしろや!と、どんな繋がりかわからない人に言えるはずもなく。おそらく犯人は“希薄な関係者”である可能性が高いと勝手に睨んでいる。人数を絞ることで、こうした悲しい場面は減り、本当に祝福したい人たちの喜びは増すのではないだろうか。

と思っていたら、コロナである。大型披露宴ニーズは蒸発した。人間とは勝手なもので、今となってはあの祭りのような披露宴も少し懐かしい。ウエディング業界は苦境の中、量から質へと発想を転換した新たな結婚式や披露宴を企画しているはず。そういうのであれば、ぜひ参加したい。

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