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嫌なこと。

ある程度妥協して受け流すことができるときとできないことがある。

自分自身のことって案外わからない。

何年月日を積み重ねたってそうだ。



自分が性別云々に囚われない恋愛対象だと自認したのはずいぶんと遅かった。


昔からこういう言い方が一番嫌いなのだが、

普通・安定を良しとする両親の元一人っ子として育った。

親が自分に対して抱く期待、もちろん無償の愛。

すべては気づかないところでプレッシャーとして作用していた。

とは言いつつも、何かと手を貸してくれル親の元に長い事いたのもぬるま湯ににつかるようで居心地がよかったのだ。

自分のことは一番わかってくれている的確なアドバイスをくれると絶大な信頼を置いていた。

すべては自分の選択。

学生時代、お母さん同士が仲が良かったりするので同級生の恋愛事情の噂が流れてくることがちょくちょくあった。

そんな時に決まって言われること。

うちもそんな話の一つや二つ提供したいんだけどね。。。W

今考えればとんだおせっかいと迷惑なのだが、当時は

どうにかして彼を作らねばならない。

という思考になっていた。

そんなタイミングで好意を持ってくれていた小学生からの同級生から告白された。

OKの返事をした。

正直なところ、そんなに好きとは思っていなかったんだけど付き合ってみようと思った。

もしかしたら好きになるかもしれない。


その夜帰宅して誰とどこに出かけるか把握していた母親から案の定どうだった?と聞きたくて堪らない空気感は感じてはいたが、自分の好きかどうかも曖昧で付き合ったとも言い難い状況に話を濁してお風呂に入った。


お風呂上りに母親が私の携帯を盗み見ているのを目撃した。 

その時の衝撃ったらなかった。

何十年経った今でも忘れない。

当然戻ったタイミングで見て見ぬふりをした母親に対して問い詰めることはできなかった。

なんだかもう今は好きじゃないけど好きになるかもしれないとOKしたことも、付き合ってないのに嘘をついたことにも罪悪感を感じて結局すぐに別れてしまった。

それから好きな人が出来たら付き合おうと思っていたが一向に男性に対して恋愛的に好きってことが沸いてこない日々を長い事過ごしていた。


ダンスにずっと関わっていたのでセクシャリティに関して比較的理解が広い環境に存在できたのは感謝でしかない。

思えば自分よりも早く周りの人のがきづいていたんだろうなぁと思う。

直接聞かれたこともあるし、そういう街に連れて行ってもらったこともあった。

それでも自分はあくまで恋愛対象は男子。

それが普通だから。

いつかは結婚して子供を産むのかもしれない。

そんなことを考える時間が長かった。


しっかり踏み出してみたことで価値観やらなにやら変わったと自分でも思うし、周りからも言われるようになった。

それ以来恋愛対象は基本的に女性。

けれど可能性は否定しないと思っている。

好きな人が好きだっていうだけ。

そこまでやっとたどり着いた。


そんな中、以前から結婚云々の小言をチクチクいわれていたのが積もり積もっていたのか昨年、サラッとカミングアウトをした。

「今女の子と付き合ってるから無理だよ。結婚とか」

相当母親は動揺していた。

自分が好きな人が好きなだけで、今後男性と付き合う可能性もあるかもしれない。

けど今に始まったことではないという事。

ただほぼ女子しか恋愛対象としてみていないっていう事はオブラートに包んで。。。

その決定打を与えてしまったらきっとショートする。

そう思ったから。

すべてを打ち明けられない。それが自分たちの親子関係ってこと。

その後普通に会ったりもしてるが、直接それを会話したことはないが

母親の中で出した結論は

相手の子にそそのかされて付き合っている。

らしかった。

で、つい二日前。

同級生の子が結婚したらしくそれを親づてに連絡が来た。

コロナで結婚する人も多いらしいしねー。。。

というと

そのブームには乗れないかな?

と。

二人ならコロナも乗り越えられる

祖母も喜ぶ

結婚してダメなら別れればいいじゃん!

なんて来た。

そもそも何故別れる前提で結婚するのも意味が分からないし、

他人を喜ばせるためにするものでもないのになぜそういう発言が出来るのか理解が出来なかった。

文章だからわからないけど、それを軽いノリとかで言ってくる母親に正直嫌気がさして、この旨を書いて話はここまでと切った。

決して親子関係が悪いとかではないけれども、血のつながりがあれどあくまでも他人なんだよな。

それを改めて思わざるを得なかった。




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