手間いらず、無駄を減らしたキッチンのススメ [おすすめ本]
先月、イラストの可愛らしさに惹かれて衝動買いした本が、思いのほか期待以上に素敵な本だったので、今日はその本のご紹介です。
スウェーデンに暮らしていると、私の周りには環境や食に関する仕事をしている人、そして仕事ではなくても常に環境や身体に気を配って生活している人たちが本当にたくさんいたので、自然と私の中にも日々の生活から環境や身体に対して”仲良くする”意識が流れていました。その意識は、タイでもやはりそのような人に繋がり、日々の会話から「環境に配慮しながら、どう心地よく生活するか。」などはよく話題に上ります。
「もう知っていることばかりかもしれない…」と本を手に取ったときに一瞬思ったのですが、
というところが目に入り、
「これはシンプルに学び直せるかも!」
と即、購入をしました。
THE Less Waste No Fuss Kitchen
by Lindsay Mils
私的にこの本の題名を訳してみると
リンジー・マイルズさん著
『手間いらず、無駄を減らしたキッチンのススメ』
かなと思います。
多くの人が”環境にいいこと”をしたいと思っても、
環境となると、住んでいる地域を飛び越えて、日本規模、地球規模で考えてしまいがち。ちっぽけな私一人が何かをすることで環境は変わるのかな??
「まずはどこから始めたらいいんだろう?」
もしもそんなふうに思えたことがあった人にはおすすめの一冊です。
シンプルな英語とシンプルな構成
まず、身近なキッチンと食べ物のお話なので、とてもシンプルな英語が使われていることで気楽に読めます。もちろん、知らない単語が出てくるかとは思いますが、特に食に興味を持っている方には、日本でももうお馴染みになっている和製英語や基本的な食に関する単語が多数あるので、たとえ辞書をみる必要があっても”ある程度予測できる”ことが多く、読み進めるのが楽な気がします。
そして、1ページにいっぱいの文章ではなく、イラストと共に見やすい図や表に表されているページが多いので、全体に軽いイメージで読み進められます。
ちゃんとわかる優しい工夫の紹介
いろんな情報を常にうけとっている私達は、"なにが環境に悪いのか"ってザックリとでもわかっていますよね。プラスチックごみ、大量消費社会、空気汚染、水質汚染…etc.
ただ、悪いとはわかっていても、この便利な現代社会の生活になれていると、なかなかその便利さを拒むむ事自体が人とのやりとをめんどくさくしてしまったり、心がしんどくなったり…。
この本の素敵なところは、環境に悪い点を教えてくれるのではなく、環境に優しい小さなチョイスをいろいろとアドバイスしてくれるところなんです。
そこから自分にできる範囲ではじめてみればいい。
買い物の仕方
保存の仕方
基本的な食材の調理の仕方
便利な道具
キッチンにあるもので作るレシピ
栄養素の紹介
一番新鮮な時を逃してしまった食物や残り物の保存やその後美味しく食べる方法
など、自分ができそうなところからやってみて、結果的に「こんなことが!?」と思えることも、環境に配慮した行動につながっているとわかるんです。
完璧じゃなくてもいいとホッとできる
”便利さ”を過剰に追求されているこの社会で、
できるだけプラスチックゴミを家に持ち込みたくない、
ゴミを増やしたくない、
という意識を持って買い物をすると、心折れる場面に必ず遭遇します。
例えば、近くの商店やスーパーマーケットではほとんどの商品がパッケージングされていますもんね。
「この袋・カップ、要りません。このタッパーに入れてください、このコーヒーを私のタンブラーに入れてください」
と全ての商品に対してお店の人に言い続けるのは簡単じゃないです。すんなり了承してくれるところもあるかもしれませんが、断られる場合ももちろんあります。
そして断られた場合、「じゃぁ買いません。」と気持ちよく言えますか?
実際、何人かの私の知り合いはこのようなやりとりをして生活をしています。プラスチックの袋、パッケージ、カップに入っているものは決して購入しません。
私自身は、「恥ずかしい」とか「その場で問題になりたくない」と言う気持ちも多少ありつつ、一番は「この会話をいちいちやり続けるのが疲れる」が本音です。
もちろん、できたら一番いいけれど。
環境に対する意識の高いヨーロッパでは簡単なことでも、
まだまだ意識が浸透していないタイではとても難しいこと、
また日本でも難しいこと、たくさんあると思います。
そんな環境にいると、「本当はこうしたいのに、変な人と思われたくない、いちいち説明してなかなかしづらい」とジレンマに陥ってしまいます。
この本では、このようなジレンマを自分の中で解消するアドヴァイスが書かれていたことが、私にとってとても新鮮でした。
プラスチックは仕方がないとして、他の優先順位を上げてそこに着目する”選択肢”を自分に作ってあげること。
プラスチックには入っているけれど、これは地元で作られたものだ。→買う選択
このパッケージはリサイクル可能だ。→買う選択
このパッケージは洗って、自宅であと1〜2回は使えそうだ。→買う選択
この商品に似た、別のもの/別な店でパッケージが少なく済むものはあるかな?→他の選択肢を探す
同じ商品でも、瓶入りはあるかな?→他の選択肢を探す
これって、今日、本当に必要?? →買わないという選択
真面目な人ほど、自分に厳しくしてしまって、結局長く続けられないことってありますよね。
上記に抜粋した部分は、環境に配慮する行動への憚りに対してだけではなく、何かやりたいことがあってもなかなか進まないこと何にでもに対して通用する助言だなぁと、個人的に思いました。
とにかくおしゃれ
上記にいろいろとこの本の内容についてかいてきましたが、
英語が読めなくても、
内容を全部読まなくても、
全部理解しなくても、行動に移さなくても、
イラストがおしゃれなので、
ぜひ、キッチンやダイニングに置いておきたい!と思えるのもポイントでした。
気が向いた時にぱらっとめくり
中のイラストを楽しんだり、
気になったワードの部分だけをさらっと読んでみたりするのにもおすすめです。
本棚にしまってしまうのがもったいないと思うほど。
ちゃんと表紙が見えるように壁に立てかけ、キッチンにこんな本を置いたら素敵なインテリアにもなってしまいます。
よかったら一度手にとってみてください。
自分の生活をちょっと変えてみたい方、
環境と自分の生活の繋がりを学びたい方、
無駄のないレシピが気になる方、
おしゃれな洋書が欲しい方、
おすすめです。
<Amazonのアソシエイトとして、[釣妻食堂]は適格販売により収入を得ています。>
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