見出し画像

パラレル同窓会

藤子・F・不二雄ミュージアムに行った際に、企画展が「SF短編原画展」が開催されており、その中で一番気になった作品が「パラレル同窓会」。

気になりすぎて、気になりすぎて図書館でパラレル同窓会が収録されているSF短編集を見つけた時は興奮してしまった。

ミュージアムにて、藤子・F・不二雄は「アニメや漫画は大人になって読み返しても何か気づきがあるのでなければならない」と言っており、その言葉がすごく印象的だった。確かにドラえもんは大人が見ても感動できるし、色んな事に気づかせてくれる、傑作だと思う。

(読後の感想にはネタバレが含まれます。)

あらすじ

会社社長の高根望彦は人生の成功者であるという自負があるにも関わらず、どこか満たされない思いを抱えて生きていた。そんなある日、「パラレル同窓会のお知らせ」という奇妙な招待状が届く。やがてそれが何であるか知覚する「その時」が訪れ、様々な可能性の自分が一堂に会する空間へと導かれる。そして、そこで出会った「小説家の高根望彦」の人生にこそ自分が求めていたものがあると感じて人生を交換するが、それが思わぬ結果となってしまう。

感想

あらすじにもある通り、社長となり側からみると人生の成功者であるが、本人はどこか満たせれていない。そんな中、パラレル同窓会で出会った小説家の人生に転生するも、また前の人生と同じく何かが満たされない状況に…。(小説家の場合は、その日暮らしのような感じで「お腹が満たされない」という状態になっていた。)

これも本人が良ければ、ある種の幸せの形なのだろうが、「自分が求める本当の充足とは?」と問いかけられた気がする。

やはり、幸せになるためには、住む家がありお腹が満たされ安心して寝れる、という生活するための基準が満たされてこそ成り立つ物だと思う。

体が満たされて初めて心が満たされる気がする。後は自分がどこまでを望むかどうかな気もするが、やはり人は一生”隣の芝生が青い”んだろうなとは思う。


いただいたサポート費用は、note執筆のために使わせていただきます!貴方にも幸あれ!!