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オトナの思春期


なんだか急に
走りたくなった。



働いていた頃は
運動不足解消のために
職場の仲間とゆるく走ったりしていた。



でも
妊娠をきっかけに
ながらく
走りたいなんて
思わなくなっていたのだけど。




なんだか
自分でも
おかしいのだが。

最近
内側からあふれてくる
エネルギーを
どうしていいのか
わからないのだ。



ほら、
あの、
思春期の男子が
部活にエネルギーをぶつけるかんじ。


外に出て行きたくてたまらない
このエネルギーを
もんもんと
滞らせるわけにもいかなくて。



「ちょっと走ってくる!!!」
そう、家族に言い放って
外に出てきた。


もう、冬の空気。
カラダを通り抜ける風が
冷たくて心地よい。




以前、よく走っていた頃のそれは
苦しいものだった。

目標のタイムに向けて
自分を追い込むかんじ。

そんなにストイックでもないくせに。



でも、今のわたしに
そんな期待もないから。

ひたすら自分の調子に
お伺いをたてる。
怪我でもしようものなら
日常に影響が出まくる。

「このペースで平気?」
「しんどくない?」
「どんなフォームが心地いい?」
「少し歩く?」
「もう帰る?もう少し走る?」

そんなふうに走る時間は
わたしのランニングへのイメージを
変えていった。


なんだ、
別に苦しくないじゃん。
苦しくしていたのは、わたし。



汗をたっぷりかいて、
新しい発見に出会って、
すっきりした気持ちで帰ってきた。


まさに
思春期の男子だな。

今更
成長期でもくるのだろうか。



あ、でも
走った後のこのビールの美味しさを
心底噛み締めているわたしは
間違いなく、オトナだな。














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