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【アクアパッツァは茶葉で作れる】ハーブとお茶の世界・リターンズ

夏が近づき、ベランダのハーブも元気に育ってきました。中の人は毎年ハーブを育てては増やしすぎ、かといって小包装のハーブを買うと余らせてしまうため、常にハーブの活用法を考えています...。

↑去年も全く同じ悩みを抱えており、デザートや料理に添える以外の活用法として、ハーブとお茶を混ぜたドリンクをいくつか作っていました。

でも実は、茶葉もハーブの一種であることをご存知でしょうか?

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例えばハーブバターやアクアパッツァなど、ハーブを使った定番料理は茶葉でも作ることができます。ハーブティーのように茶葉とハーブの相性もよく、茶葉とハーブを両方とも使ってもおいしく仕上がります。
もちろん、茶葉を使うからこそのメリットも。

他のハーブと同じように、茶葉にも塩味や甘味を強める効果があるとされ、料理の美味しさを保ちながら塩分を減らせます。お茶の旨味や香りが足せることも、減塩に繋がりますね。

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そこで今回は、茶葉をハーブのように使い、茶葉もハーブもモリモリ食べられるレシピを作っていきます!

混ぜるだけの手軽なレシピから順にご紹介していますので、気になる項目からお読みいただき、ハーブとしての茶葉の可能性を感じていただけたら幸いです!

【レシピ1】茶葉バター

ハーブバターと同様に、お好きな茶葉とバターを適量ずつ混ぜるだけ。バターは有塩でも無塩でもOKです。

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そのままパンに塗ったりして食べてもいいのですが、オススメは温かい料理に使うこと。熱で茶葉が開き、ほのかにお茶の味がします。
お肉や魚介類を焼いたり蒸したりする時や、オーブン料理の仕上げに乗せてもいいですね。

あさりの茶葉バター蒸し

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🍃材料(2人分)
 ・あさりなどお好みの貝:300g
 ・茶葉バター(調理用):10g(写真は特選釜炒り煎茶使用)
 ・茶葉バター(仕上げ用):5g
 ・白ワイン:大さじ3
 ・にんにく:2片
 ・パセリなどのハーブ(仕上げ用):少々

①:あさりを塩水に浸して塩抜きした後、水で殻をよく洗います。

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②:10gの茶葉バターと薄切りにしたにんにくを弱火で加熱し、バターが溶けたらあさりを加えます。
③:白ワインを加えて蓋をして、あさりの殻が開くまで蒸します。
④:仕上げ用の茶葉バターやハーブをのせて、器に盛ったら完成です。

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仕上げにパセリを振りかけていますが、バターに混ぜた特選釜炒り煎茶が充分にパセリのような役割を果たしています!
あさりとバターの塩分だけで味付けをしていますが、あさりの余熱で温まった茶葉からお茶のエキス(というよりお茶そのもの)が抽出され、スープも飲みたくなる味に。

【レシピ2】:茶葉を詰めたアクアパッツァ

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白身魚や貝類を煮たイタリアの郷土料理、アクアパッツァにも茶葉を足していきましょう!
このレシピは、お茶を飲む前の茶葉でも飲んだ後の茶殻でも作れるのが特徴です(オススメは茶葉!)。

🍃材料(2人分)
 ・鯛やタラなどの白身魚:一尾丸ごと、または切り身2切れ
 ・ミニトマト、パプリカ、ズッキーニなどの緑黄色野菜:適量
 ・あさりやムール貝などお好みの貝:8~10個程度
 ・こしょう:少々
 ・にんにく:1片
 ・白ワイン:大さじ3
 ・オリーブオイル:大さじ1
 ・水:100ml
 ・お好みの茶葉または茶殻:適量
 ・お好みのハーブ(タイム、ディル、イタリアンパセリなど):あれば

魚一匹丸ごとの場合も、切り身を使う場合も、材料はほぼ同じです。切り身を使うと電子レンジで簡単に作れます。

一尾丸ごと使う場合のレシピ

①:白身魚のウロコと内臓を取り、腹の中をよく洗って下処理を済ませ、こしょうを振っておきます。
②:フライパンにクッキングシートを敷き、オリーブオイルとスライスしたにんにくをのせ、温めます。
③:白身魚の腹の中に茶葉とハーブを詰め、クッキングシートの上に載せて片面に焼き色をつけます。(このとき魚が右向きになるよう置くと、最終的には左向きになります)

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④:片面が焼けたら、クッキングシートを引っ張ってひっくり返します。白身魚の周りに、貝や一口大にカットした野菜を入れ、蓋をして10分弱煮込みます。
⑤:魚や野菜に火が通り、貝の殻が開いたら完成です。

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ハーブや茶葉を魚の腹の中に入れて蒸すことで、消臭効果により臭みが気にならなくなります。蒸されて柔らかくなっているため、茶葉も丸ごと食べられますよ。
魚介類と茶葉の旨味だけで、スープも飲み干したくなる味に仕上がりました!

切り身の場合のレシピ

①:白身魚の切り身にはこしょうをふっておき、大きめにカットしたクッキングシートの中央に白身魚を置きます(クッキングシート1枚につき切り身1枚)。
②:魚の周りに貝やカットした野菜、スライスしたにんにく、茶葉、ハーブを乗せ、その上にオリーブオイルを回しかけます。

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③:クッキングシートの手前と奥の端を重ねて折り畳んでいき、両端はキャンディーの包み紙のようにねじって留めます。

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④:汁が漏れることがあるため電子レンジ可の皿に載せ、600Wで4分加熱します。魚や野菜に火が通り、貝の殻が開いたら完成です。

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切り身の場合は材料をまとめてチンするだけなので、手順も少なく楽ちんです。骨も少なくて食べやすいですね。
また、枝付きのハーブは食べる時に取り除く必要がありますが、茶葉や茶殻ならそのまま食べてしまえるのもメリットです笑

【レシピ3】お茶の香りのハーブティー燻製

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燻製用の木のチップと一緒にハーブを燻すと、食材にハーブの風味が移ります。ここに茶葉を入れると、燻している最中から茶葉を焙じたときのいい香りが漂い、燻製特有の気になる匂いを抑えられます。

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茶葉と一緒に他のハーブを入れてもOKです。煮込み料理の臭み消しに使われるローリエは、燻製する食材を選ばず使えるハーブです。他にも、ローズマリーを使うと清涼感が出せますが、特にお肉の脂身がスッとした味になります。(苦手な方はご注意ください...!)

↑木のチップを使わない、茶葉とお米と砂糖だけで作れる燻製もあります!茶葉の燻製だからこそ美味しい、燻製アイスの作り方もご紹介しています。

ハーブとしてのお茶の研究

ハーブの一種としてのお茶に関する研究によると、烏龍茶の抽出液の後に塩水を口に含むと、塩味を強く感じやすいことが明らかになっています。特に被験者の半分が、烏龍茶を口に含んだ後に「塩味の質が良くなった」と回答しています(佐々木 2018)。

同論文では、カレイの煮付けに烏龍茶を足すと塩味をより強く感じるという結果も得られており、お茶を使ったおかずは減塩食としても発展していく可能性がありますね。

また、「砂糖水→ハーブの抽出液→砂糖水」の順番に口に含んだ時、被験者の72%が、烏龍茶の抽出液を飲んだ後に甘味を強く感じたという実験結果もあります(佐々木 2015)。
ドリンクとお菓子のペアリングの分野でも、今後さらにお茶の存在感が増していきそうです!

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ハーブのように茶葉を使う

基本的にどのお茶でもお試しいただけますが、茶葉を丸ごと食べる料理や臭みのある食材には煎茶、洋食やパンに使うときは紅茶など、茶葉を使い分けるのも楽しさの一つです。茶葉の燻製には烏龍茶や中国茶もオススメですよ。

↓今回は茶葉をハーブのように使いましたが、前回ご紹介した「茶殻スムージー」では、お茶を飲んだ後の「茶殻」を野菜のように使っています!

普段のおかずやドリンクに茶葉や茶殻を足してみると、手軽なのに新しい発見があって楽しめますよ!

特に「茶葉のアクアパッツァ」や「ハーブティー燻製」はアウトドアご飯にもぴったりです。お気に入りのアイスティーなどと一緒に、この夏ぜひお試しください!

参考文献

佐々木公子ほか(2015)『香辛料の食品成分が味覚に及ぼす影響について』美作大学・美作短期大学部紀要Vol.60
佐々木公子ほか(2018)『香辛料の塩味への影響および減塩食への応用の可能性』美作大学・美作短期大学部紀要Vol.63

W:矢島愛子

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