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私は美容師になりたかった

今日は久しぶりに娘の髪の毛をカットした。 肩から10センチ下くらいまで長く伸びた娘の髪の毛は、私に似て少し多い。重たくなった髪の毛をすきバサミですいていく。 「そういえば、ママは美容師さんになりたかった時期があったんだよ」 「え?!そうなの?!」 髪を切りながら、美容師になりたかった時期があったことを思い出し娘に話した。夢は実現しなかったけど。 なぜ、美容師を目指さなかったのか、娘は深く質問してこなかった。 それから娘の髪の毛を切り終わった後、久しぶりに髪の毛も洗

雨の日の楽しみ方

雨の日が多くなってくる6月。"梅雨がない"と言われていた北海道だけど、近年は、本州ほどではないけどなんだかすっきりしない天気が続く気候に変化してきている。そしてそれは『蝦夷梅雨』と呼ばれるようになってきた。 私は今まで毎年のようにキャンプに出かけることが多かったのだけど、この日しか休みがないために少しの雨であれば予定をずらさずに決行することがあったし、たとえば連泊の真ん中の日だけ雨で最終日は晴れる、とかの場合は、雨でも気にせずキャンプに行っていた。 いつだったか、ものすご

残り10%を切らない生き方 #なりたい自分

なりたい自分を想像したら、色々な理想像が頭の中をぐるぐると駆け巡った。 今の私は、寂しくなって落ち込みやすく、120%フル充電したはずなのに、あっという間に10%を切ってしまう。 なぜか、そこまで考えなくても良いことまでを考えてしまったり。30年後の未来のこととか。特にお風呂で髪を洗っている時に。想像をしては不安が増す。 対して夫は、昔と変わらぬポジティブ思考。かつての私もそうだったはずなのに、いつからかポジティブ思考になることが減ってしまった。夫に言うとポジティブな返

2人でコーヒー飲みながら思うこと

今日の北海道は一気に夏らしいお天気になった。なんだか海沿いをドライブしたい気分になり、これまで行ったことのなかった方面へ足を伸ばした。 なんとなく聞いたことはあったけど、うろ覚えだったお店。スマホで調べながら辿り着いた。 すぐ目の前に海が広がるすごいロケーションだった。お店の中に入るとコーヒーの良い香りが漂う。 今日は少し暑かったから、アイスコーヒー(アメリカーノ)にしてみた。 初めてのお店だったけど、とても良かった。家族連れの方々が楽しそうに砂浜で遊んでいる姿が遠く

諦めなかったその先に待っていたもの / ローズマリーと私

5月の終わりに植えたかった苗を畑に植えたら、それだけで満足してしまった。準備万端だったもうひとつの畑の一角には、何も植えられないまま日が過ぎていく。 なにか植えたいけどなぁ・・その時、ふと、以前育てたローズマリーのことを思い出した。 今年はもう野菜を植えるには遅すぎる。お店にもきっともう売っていないだろうと思いながらも、なんとなくお店に足を運んでみた。 店内には野菜の苗が並んでいたけれど、どれも元気がない。ローズマリーもあったけれど、少し萎れている感じがした。結局、何も

未来の自分と大切な人たちへ向けて、"自分の" 記憶を綴る

たぶん今日は今までで一番寂しい記念日になったのではないだろうか。いつもはそばにあなたがいたから。当たり前の日常が続くことがこんなにも大切だったとは思わなかった。あれからもう何年も経っているだなんて信じられないくらい、時が経つ速さに驚いている。 その当時に書いていた日記のようなものを見つけた。 わたしの手書きの文字を読むと、不思議とその当時の感情などが一気に蘇ってきた。かなりびっくりした。最近はペンを持って書くことが減ってしまった。改めて思ったのは、「自分の手で書く」という

そこにあるのは普通の毎日。だけどそれが1番大切だった。

あとどのくらいの時間を一緒に過ごせるのだろうか。あとどのくらい思い出を作れるのだろうか。 最近はずっとこんなことばかりを考えてしまっている。 時間を巻き戻すことができたら。 現状をもう変えることはできない。 できることは、 前向きに考え方を変えること、今の自分にできることをする。 挑戦することでそっちに集中できるから、色々考えなくて済むのだけど…もう少し軌道に乗ればもっと楽になるのかな。

いつか大人になるその日まで

まだ髪の毛を自分でしばることのできない娘は、 4月になってからの毎朝必ず、 「ママ、髪しばって」 と言ってくる。 最初は髪の毛をとかすところから 私がやっていたけれど、 最近は髪の毛をとかす部分まで娘がやってから 「しばって」と言うようになってきた。 いつか全部自分でやる日がきっと来るのだろうな、 と思うと少し淋しくもあるけど、成長も感じる。 あれから、娘からの交換日記の続きは まだ書いてもらっていない。 すっかり忘れてしまっているようにも思えるが、 家に帰って

私と娘の交換日記

寝る前の時間、子どもたちが成人して巣立ってしまったあとを考えるとぞっとする。ぐるぐる色々なことが頭から湧いてきて不安の波が押し寄せる。 自律神経の乱れによるものなのかわからないけれど、近年はとくに心の中がざわつくことが増えてしまった。気がつくと涙が流れている。 この先、歳を取るのがこわいとまで感じてしまう。 まだ子どもたちが小さくて手がかかっていた頃の私は、"なんで私だけ大変なの" "早くみんな大人になってほしい" そんなことばかりを考えていた。 あの頃のわたしに戻れ