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清水理恵
2021年8月27日 00:25
父がデイサービスから短冊を持ち帰ったのは、8月に入ってすぐのことだった。 松本市には、子どもの成長を願って七夕人形を飾り、「ほうとう」という名前の郷土食を食べる慣わしがある。「ほうとう」といえば、野菜たっぷりの鍋に平打ち麺を入れて味噌で煮込んだ山梨の郷土料理が有名だが、松本市のそれは、冷たい極太麺に、あんこ・きなこ・ごまをまぶした、いわば”うどんでつくったおはぎ”のことで、七夕の日にしか食べ