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「蛇足」の先【故事】1,205字
「蛇足」という言葉をご存知でしょうか。
なくてもいい物事、余計な物事という意味で使われる言葉です。
これは古代中国の故事に由来します。
楚という国で召し使いたちが集まり、誰が早く蛇の絵が描けるか酒をかけて競争していたんだそうです。
そして、一番に描き上げた男が、余裕をぶっこいて脚まで付け足してしまいました。
しかし、脚のある蛇は蛇ではないと指摘されて、酒を得ることができなかったそうです。
つまりは、蛇に余計な「脚」を加えてしまったがために、得られるはずの利を逃したというお話です。
『戦国策』という書物に載っています。
ここまでは有名な話なので、ご存知の方も多いでしょう。
しかしながら、この話には続きがあるのです。
おっと、戦争を止めさせるためにこの話を用いて広まったというのは、『戦国策』の話ですのでノーカンですよ。
続きというのは、この酒の席でのその後の話。
召し使いたちが取り合った酒というのは雇い主から振る舞われたものだったのですが、この騒動を聞きつけた雇い主が、面白がって今度はトカゲを描けと言ってきたそうです。
雇い主の手には酒。勝者には追加の酒が与えられます。
男たちは先ほどと同じように地面に絵を描き始めました。手を動かしながら考えます。そのままトカゲを描いていいのだろうかと。
雇い主は先ほどの騒動を面白がっているわけです。何を描くのが正解なのだろうかと。
一人の召し使いが描き終わったようです。皆はしまったと思いつつも、何を描いたんだろうと雇い主と一緒になり彼の絵を覗き込みました。
そこにはそのままのトカゲの絵。雇い主は納得しません。
二人目の召し使いも描き終わりました。今度は蛇の絵。つまりは脚を減らしたわけです。
雇い主は少し考えていたようでしたが、結局この絵にも満足しませんでした。
そうこうしている間に、三人目の召し使いが描き終わります。今度はトカゲの身体に鹿のような角が生えていました。
雇い主が何か言う前に、角の生えたトカゲは絵から飛び出して空に昇っていったそうです。
彼が酒をゲットできたのは言うまでもありません。その後、彼は召し使いの中でどんどん出世していき、後には雇い主の娘と結婚して家を継いだそうです。
これが「蛇足も過ぎれば龍になる」という言葉の由来です。
なくてもいい物事、余計な物事も、突き抜けてしまえば需要はあるよという意味で使われます。
こちらの言葉をご存知の方はいないんじゃないでしょうか。
何せ今、私がコーラを飲みながら考えた話なので。
ちなみにコカ・〇ーラです。
そうそう、コーラは元々は薬剤師が作った薬だったそうですよ。
龍に付き物のヒゲはどうしたよ、ヒゲは?という声が聞こえてきそうなので補足します。
蛇足で酒を逃した召し使いが、嫌がらせで三番目の彼の絵に脚を描こうとしたんだそうです。しかし、阻まれてヒゲのように……
微妙だな。これは忘れてください。
そうそう、ペプ○マンは日本だけのキャラらしいですよ。
爪に火を灯すような生活をしております。いよいよ毛に火を灯さなくてはいけないかもしれません。いえ、先祖代々フサの家系ではあるのですが……。え? 私めにサポートいただけるんで? 「瓜に爪あり爪に爪なし」とはこのことですね!