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③年末の夜 夫からの突然の相談

はじめに。この記事は、クラフトビール造りを始める前の【序章】です。2020年12月~2022年3月迄のInstagramの過去の投稿をまとめました。瀬戸内に住む久保田さんちのよもやま話、どうぞお付き合いくださいませ。

@kyufuku_brewing_honjima

☟前回の記事はこちら


「なんかあったらいかんけん、番号教えといて」ファーストアクションは夫からでした。
妻は今でも忘れません。
「なんかって何や?!」
と思いながら携帯番号を教えたことをーー

2020年12月26日ーーーーーーーーーーーーーーーー🖊


こんにちは。
久福ブルーイング本島の久保田です。

クラフトビールで開業を目指している私たちですが、実は夫婦揃ってビールが好きで、だから「いっそブルワリーやっちゃえー!」みたいな想いから始まっているわけではありません。

いろんな「やりたい」が回り回って、結果残ったのがブルワリーだった、という感じです。話せば長くなるやつです。でも熱は持っていますよ。

最初はビールの「ビ」の字も出てきませんが、
そんないろいろも一緒にここに綴っていけたらと思っています。


***


あれは3年前の2017年末ーー

当時3歳と1歳の子どもたちが寝静まったあと、
布団の中でふと夫が話し始めたんです。


「相談があるんやけど...」

「何?」

「仕事辞めようと思って」

「ほう、次は?」

「これから…」

そんな会話をしました。


聞けば、このまま定年までサラリーマンを続ける自分が想像できなくなったと。
 

「相談があるんやけど...」から始まる話は、およそ決めてることが多いと思います。「話があるんやけど...」ではなく、「相談があるんやけど...」と言ったのは、たぶん夫の私への配慮。


おそらく腹の底から湧いてきたであろう夫の想いとその流れに、ストップをかけてはいけない!

私はしめしめと思いました。

なぜなら、当時私は夫の働き方に納得がいっていませんでした。

海外出張が多かった夫。平日は接待、飲み会。
帰宅した夫はいつも疲れと、少々のトゲを纏っていました。こぼす愚痴と溜まるストレス。一時の仕事に対する熱みたいなものを感じることが年々減ってきていました。

(だったら3次会まで付き合わなければいいのに。ほどほどに帰って寝た方がよっぽど生産性が高い。そこまでして最後まで付き合う意味が分からない… )


私は「睡眠時間が足りない」と疲れた顔をして朝家を出ていく夫にイライラしていました。当然のことながら、夕飯は一緒に食べられない、朝は前日の遅い食事が残っていて、食べたくない。唯一家族と食卓に座れる週末は仕事か出張でいないことが多々。。

それでも夫が仕事を楽しそうにしているなら問題はありませんでした。でも、当時の夫は... 少なくとも私の目にはそうは映ってはなかったのです。


そんな生活を続けながら、
「俺は家族ともっといたいんだ」なんて。
自分でそんな状況を招いていることに早く気づけバ力野郎!私はそんな不満を抱いていました。

仕事をしながら平日ほぼワンオペで3歳1歳の子育てをすることに余裕がなかったのもあります。


だから夫が退職を視野に入れ始めたことを知って、私はホッとしました。次の仕事が決まってないことはどっちでも良かったです。

自分の心にゆとりが持てるかも。もっと家族でいられる時間が持てるようになるかも。もうお互いにストレスをぶつけ合わなくていいかも。。
夫が自分の想いに少し正直になったことで、少し光が見えた気がしたのです。


夫の「仕事辞めようと思って...」は、
当時の私に少しの「安心」を与えました。


この出来事がなければ夫婦で歩く「今」はなかったと思っています。ここから私たちのブルワリー開業への道はゆる〜くスタートしました。
まだビール気配はゼロです。
 

***

ちなみに現在(2023年)は、結局仕事は退職せず、ペースを落としてお世話になっています。
おかげさまでビールだけに偏ることもなく、いろんな視点から【クラフトビール】というものを見ることができていて、結果すごく良かったです!



次回は【④妻のふわっとした夢】です。
最後までお読みいただきまして
ありがとうございました!


幾「久」しく「福」を届ける久福より
愛をこめて


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