CSAをやってみたら楽しいことがいろいろあった その2
1、東京農家の野菜の魅力
・安全で新鮮な野菜たち
私が契約しているのは八王子にあるfioという農業法人です。
野菜が本来持っている力を生かした無農薬栽培で、旬のものをできるだけ早く消費者に届けたい、という明確なビジョンに基づいて農産物を生産しています。詳しくは下記ウェブページをご覧ください。
新鮮な野菜との出会いに関しては主に「CSAをやってみたら楽しいことがいろいろあった その1」に記載しているので、繰り返しませんが、一言付け足すなら、「まじ、うまい」ということです。新鮮さと安全性を考慮したら値段もリーズナブルと言えると感じました。
・初めましての野菜たち
この一年新鮮・安全というだけでなく、多種類の野菜に出会うことができました。たとえばニンジンだけでも、葉っぱが勢いよく着いた小さなニンジン・普通のよく八百屋さんで見かけるタイプのニンジン・冬に出会ったのは色が薄くて甘い金美ニンジン・色が個性的で美しい紫ニンジン。4品種は出会ったと思います。
初めましての筆頭は私にとっては「ビーツ」でした。
ロシアではボルシチに入れられるらしい、など知識としては知っていましたが、丸のままを見るのは初めてです。
切ってみると、中まで目も覚めるような赤紫色!
甘酢漬けやスープでおいしくいただきました。
食卓が華やいで楽しかったです。
2、農地を訪ねる魅力
・こんなところで野菜が生まれた
CSAの仕組みは場合によって様々な場合があるようですが一般的に
料金を前払いし、生産者は安全で品質の高い作物を提供する、というのがまず基本です。また、消費者は生産者を援農やたい肥の循環によりサポートすると同時に普通都会では味わえない豊かな体験を得ることができます。
私が参加している取り組みの中でも、何回かの農場での体験のプランがありました。初年度ということでイベント的な取り組みとなりました。
私が訪問したのは早春、まだ冬景色の中にウメの花がちらほらという時期でした。
堀之内駅から徒歩20分。住宅街を抜けると、空が突然広くなり、開けたところに出ました。
畑、人家、竹林や木々のある小高い里山が風景を織りなしていました。
いよいよ畑見学。
車道脇にいろいろな野菜が植えられた畑がひろがっています。
今は冬で種類も少なめですが、これが春、夏とどんなふうに変化していくのかな、と想像しながら歩きました。炎天下の雑草取りを思わず頭に浮かべてしまいまいした。
畑脇には小さな流れもあり、フクジュソウがたくさん咲いていました。
それから、農場に集まった人たちと蜜がたっぷりの焼き芋をたべながら語らう時間。
この場所は、多摩ニュータウンの開発計画にさらされながら、住民の力でなんとか開発を食い止めた、奇跡の里山、と言われる場所です。
そうした場所で作られた野菜を食べられることに感謝して、この場所の豊かな緑のためになんかできたら嬉しいなあと感じたひと時でした。
3、コミュニティを作る魅力
・「拠点」でのコミュニティ
本来CSAは住んでいる地域の農地と契約するのが一番効率的です。
しかしすでに私の住んでいるところは23区内で農地はたいへん少なくなっています。そのため、今回参加している「CSA LOOP]という仕組みは
都内にいくつかの拠点を設け、そこまで近郊の農家の人に車で野菜を運んでもらいそこで受け渡すというものです。私の家の近くの「拠点」は志に賛同しているカフェで、そこで野菜の受け渡しが行われています。
そこに野菜を受け取りに来る方たちとのコミュニティづくり、これもCSAの魅力の一つです。
CSAの「C」はもともとCommunity なので、共同体で農業を支えるというのが本来の理念と思われます。
でもだからと言って、なにができるのか?
まず顔合わせをしようということになりました。
なんせ拠点がカフェなので、場所には事欠きません。
私は個人的にはどんな方たちが集まるのかな、と興味津々でした。
ざっくり分けると、安全で新鮮なお野菜など食への関心の高い方と
コンポストなど循環型社会に関心の高い方がいらっしゃいました。
私のような都会の緑地への関心から、というケースは少ないようです。
しかしこのような取り組みに参加される方は、皆何かしら、暮らしや社会への積極的な関りを求めている方たちなので刺激を受けました。
20代や30代の若い方もけっこう参加されていました。
初年度は何ができるのかはまだ手探り状態だったかと思いますが
農家の方や仲介団体のアドバイスも受けつつ、進められればと思います。
4、CSALOOPという仕組み
・❝LOOP❞にこめられたもの
私が今回参加しているCSAは、4NATUREという会社が作った
CSALOOPという仕組みです。
くわしい仕組みに関しては下記のリンクを見ていただくのが一番です。
CSAは生産者と消費者が直接契約する仕組みですが
それに付随してたとえば、広報・契約に関する事務手続きなど様々な作業が必要になり、農家が直接それを行うのはとてもたいへんです。
そのため生産者と消費者をつなぐ中間支援団体がいろいろな仕組みを作ってくれています。
このLOOPという言葉は、CSAという仕組みが持つ循環の側面を特に大事に考えたい、というものだと思います。たとえば、援農することで生まれる循環、生ごみから出るたい肥を農地に返していくという循環。
私自身はまだコンポストには挑戦していませんが、
拠点によってはこうした循環も実際に動いているようです。
考え方を知りながら、頑張りすぎず楽しめる範囲でやっていくくらいが
いいかな、と思っています。
一緒に参加している方たちでも、思いは様々。
コンポストが好きな人、野菜料理が好きな人、美味しいものが好きな人
それぞれが楽しみながらちょっとだけ考える。
そんなふうにCSAが続けられれば。
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