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ニューヨークでのリーマンショック

このタイトルで、当時の金融事情とかウォール街での出来事についての記事なのか、と思わせてしまったら申し訳ない。
内容は、当時アラサーの負け組が、どうリーマンショックに影響されたかについてとなる。

リーマンショックが起こったのは、NYに来る直前だった。
ローン会社や、自分が口座を持っていた銀行も次々と倒産して、
求職中の身としては、大いに先行きに不安をおぼえて、
NYの派遣会社に「求人への影響はどうでしょうか?」と、きいてみた。
すると、「今のところは特に出ていません」との回答。
その時、お世話になってたのは日本人対象の日系企業専門の派遣会社だったから、日系企業には影響がでてないのかもしれない、と希望を持ち、就職活動に励んだ。

その結果、今回も日本人なら誰でも知っている日系大手企業から内定をもらえ、華やかなマンハッタンの中心地にある、オフィスビルで働けるようになった。
そして、カリフォルニアの時と同様、今回も現地採用職員への給与が薄給だと有名な会社である、と入社後知ることになり、それ故に私なんかが働けることができたのだと判明するのだ。(内定辞退者が多かった模様)

リーマンショックの影響を回避できたと喜びつつ、薄給に忍びながらしばらくNYのOLライフを送っていた。

半年ぐらい過ぎた後だろうか。
当然、リーマンショックの影響は日本にも及んでいて、それがついにNY支店にもやってきたのだった。
一番最近に採用されて、さして有能でもなかった私が、レイオフされたのだった。

一応覚悟はできていたので、ショックはさほどなかった。
むしろ、薄給なのに大企業ということで、それなりの服装をしなきゃいけないなど、背伸びしなければならないことも多く、
アメリカに来てまで、なんでこんな日本にいるみたいに働かなきゃいけないんだ、と悶々としてきた頃だったので、レイオフされて、かえってほっとしたことをおぼえている。

早速、就職活動に取り掛かったけれど、このご時世だと、求人数も激減しており、そのわずかな求人に応募しても、手ごたえはさっぱりだった。

日系企業の求人をチェックしつつ、私でも応募できそうな現地の求人もチェックし始める。
日本と同じで介護系、そして運輸会社関連の求人が多かった。
介護の仕事をするにも資格が必要で、そのための講座に申し込むか、
それとも郵便局の窓口業務の求人に応募するか迷った。

結局、郵便局は安定してそうでよさそうだけど、採用されるまでのプロセスが面倒くさいし、長くかかるんだろうな、というのが気がかりだったので、資格をとればすぐに働けそうな介護職の講座を受けることに決めた。

講座を申し込みに行く時、たまたま近くの学校で准看護師コースの入学試験が行われていることを目にし、飛び込みでも受けれるとのことだったので、ノリで受けてみたら、受かってしまった。

といった経緯で、准看護師の学校に通うことになったのだった。

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