【分かりやすい資料の作り方】17_[グラフ]グラフの目的と種類の使い分け
今回からは「グラフ」の書き方についてお話をしていきます。
グラフを有効に使いこなすことができれば、自身のプレゼンテーションに説得力を増すことができます。
ところが、誤った使い方をしてしまい、かえって相手を混乱させてしまうようなケースもしばしばあります。
私も働き始めて間もない頃は、グラフの正しい使い方や書き方を理解していませんでした。
実践の中で何度か書く中で、先輩や上司から多くの指導を受ながら正しい書き方や使い分けを学んでいったのです。
そして、その中には「初めから教えてよ・・・」と思えるような、基本的なセオリーも多くありました。
本章では、そういった初めから知っていれば書き方を誤らないグラフの基本的なセオリーについてご紹介していきます。
1.グラフを書く目的・用途
グラフを書く目的は、一言で言うと「数値が持つ意味を分かりやすく伝えるため」です。
具体的な利用用途は無数にありますが、良く使われるものは以下のようなケースです。
・数値の時系列推移
・数値の大きさの比較
・割合の大きさの比較
・割合の推移
グラフによる表現が効果的なケースを見てみましょう。
今年度の販売計画の数字を表で正しく構造化して纏めました。
この数表では、必要な情報を抜けもれなく"読み取ること"ができます。
読み手は自身の観点で「8月の売上は幾らか?」「最も原価率が低い商品はどれか?」など、情報を読み取り理解することが可能です。
しかし、数表だけではあなたがこの数表から相手に最も伝えたいメッセージを瞬時に伝えることが出来ません。
例えば、貴方は「1年で営業利益を6倍以上に成長させる!」という決意のメッセージを持っていたとして、その思いは偶然読み手がその観点で数表に着目しない限り伝わりません。
そこで、この数表をグラフ化し視覚的に一目で分かるようにメッセージ性を表現するのです。
こうすることで、プレゼンターが相手に対して伝えたいメッセージを一目で伝えることが出来る資料になりました。
2.グラフの使い分け
ひとくちにグラフと言っても、その種類は様々です。
ビジネスシーンにおいては、目的に応じて適切なグラフを選択して使用する必要があります。
あなたはグラフの種類と対応する目的をきっちりと理解されていますか?
もし曖昧な部分があれば、振り返りもかねて以下を確認してみてください。
ビジネスシーンにおいては、以下の4種類のグラフが基本形です。
まずはこれらをしっかり押さえて使いこなせるようになっておいてください。
(1)棒グラフ
数値の大小や推移を表すことに使用されます。
収益(売上)の計画などは棒グラフで表現することが多いと思います。
(2)折れ線グラフ
数値の推移(上下)の傾向を表現することに適したグラフです。
棒グラフはある時点での値の高さが分かりやすい(8月の売上は〇〇万円など)ですが、折れ線グラフはある期間での値の推移(4月から9月は上昇傾向など)が分かりやすいです。
また折れ線グラフは、棒グラフや複数の折れ線と重ねて配置することができるので、数値の推移の傾向について比較ができるのも特徴です。
(3)円グラフ
全体に占める各要素の割合(複数の要素の構成比)を表現することに適したグラフです。
人数や要素の比率を%で表現する場合は円グラフが良いでしょう。
(4)帯グラフ
複数の対象の割合(構成比)を比較することが出来るグラフです。
複数の円グラフを並べて比較する場合、どの要素がどれくらい差があるか見辛い場合があります。
帯グラフで並べると各要素にどれだけの差があるかが分かりやすくなります。
同じように、時系列で帯を並べることで割合の推移を表現することも可能です。
その他にも、レーダーチャート、バブルチャートなどなど、様々なグラフがありますが、まずはこれら基本の4パターンを押さえておけば、大抵のビジネスシーンでは対応できると思います。
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