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双極性障害と仕事

双極性障害の症状として、気分のアップダウンがある。これが厄介なことに、テンションが高いとか低いの次元ではなく、高い時はなんでも出来るような気がしてしまう。

だいたい、私が動き出すのは躁になったタイミングだ。声優の時に培った自己PRの仕方が役立つのか、何度も転職を繰り返しているにも関わらず、私はほとんどの仕事の面接に落ちたことがない。そのまま、健常者の仮面を被ったまま「ちょっと仕事が出来そうなひと」として会社に迎えいれられる。そして、パワーの有り余った状態の私は、販売なら販売の、営業なら営業の成績をどんどん伸ばしていく。

しかし、鬱の時期は突然、なにかキッカケがあったわけでもないのに訪れる。すると、ベッドから起き上がることも、シャワーを浴びることもできなくなってしまう。もちろん会社にも行けず、取ってきた案件を丸投げして会社を辞めることになる……。

私は働くことが好きだ。

うまく働けないから、ないものねだりでそう思うのかもしれないけれど、ちゃんと働いてお給料を貰うという、普通のことがしたくてたまらない。なので、前の仕事を辞めても、また躁になると仕事をしだす。そしてダメになる。そんな生活を、30歳まで繰り返してきた。実家とそんなに折り合いが良くなかった私は、ずっと一人暮らしか同棲生活をしていた。

なので、働けなくなると電気やガスが止まるのは当たり前。働けるようになったら、またそこからやり直し、の生活だった。

夫と結婚してからは基本的な生活は夫の給料で賄えるので、働かなきゃと焦ることが少しだけ減った。それでも、働きたい、みんなのように会社勤めしたいとどうしても思ってしまう。まるで呪いのように。

今は、私が元気な時だけ働く生活ができているので、精神的にすごく楽だ。いや、楽だった。コロナで仕事がなくなってしまったので、今、私にもできる他の仕事がないか模索中だ。

ちなみにフリーライターもしているが、そちらはまだ駆け出しなのでお小遣い程度。ライターで生活ができたらとは思うが、波のある私にはちょっとずつ仕事を入れることしか、怖くてできないでいる。第2の夢だったライターの仕事を、締切が守れないなどの理由、また障害のせいで諦めたくないからだ。


仕事に関してのこの歯がゆさは、いつまでも感じ続けるだろう。

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