トレーディング商品を出す時は、見えないコストを十分に考えよう。【オタクろっぽー】
こんにちは。Hamaru StrategyのChief OTAKU Officerつっきーです。
前回に引き続き、「オタクろっぽー」の連載第2回です!
(最初は「オタク六法」という名前にしていたのですが、ちょっと堅すぎたので、ゆる~くいきたいな!と思い、コンセプトをちょっと変えてみます)
今回は、特に特定の事例に言及するものではありません。
オタク業界で頻発する、こちらの問題。
事例
様々なグッズで企画される「トレーディング商品」
中身が見えない「くじ」状態で発売されるグッズのことですね。
缶バッジやブロマイド、キーホルダーなど、対象は多岐にわたります。
人気が低めの推しを持つオタクにとっては「なかなか発売されない推しのグッズが手に入るチャンス!」として重宝もされています。
トレーディング商品は名前のとおり、ファン間の交換を前提として作られるもの。
(もちろん気合や強運で推しを「自引き」するファンもいますが…笑)
中身が分からない状態でいくつか購入し、目当てのものが出なければ
Twitterなどで交換を募り、推しをどうにかこうにか手に入れるものなのです。
トラブルが起こりがちな2つの要素
だからこそ、以下の場合にはトラブルも起こりがちです。
①ファン層に過激派が多い
過激派と一口に言っても、色んなタイプがいます。
・「グッズの量=愛の量!」という信条が行き過ぎて、なりふり構わずグッズを集めようとする人
・同じキャラのことを好きなファンを排除したい「同担拒否」が行き過ぎてしまった人
・BLのカップリング論争で派閥を率いてしまうタイプの人
…などなど。
もともとは純粋な愛でも、過激になっていくとトラブルを巻き起こしがち。
そういった過激派が散見される界隈では、思想の違いから交換時にトラブルが起こる可能性も自然と高まってしまいます。
愛があれば乗り越えられるトラブルもあるでしょうが、些細なトラブルが原因でその界隈を離れていってしまうオタクももちろん一定数います。
②人気の偏りがある
前述の通り、トレーディング商品は人気が低めな推しを持つオタクにとってはラッキーなことが多いです。
一方で、人気の偏りがそのまま「交換レート」になってしまうのも事実。
結果的に、人気な推しを持つオタクが大量に購入しなければならないことに。
これは運営にとって一見良いことに思えるかもしれません。
しかし、トレーディング商品を大量購入した分、他のグッズなどの買い控えが起こっている可能性もあることは忘れられがちです。
体力と気力とコミュ力を消費するトレーディング
説明してきたように、トレーディング商品で推しを手に入れるには相当の労力がかかります。
例えば原価が1個500円の缶バッジだとしても、遠方に住む人との交換となると、それと同額くらいの配送料+梱包資材費用がかかります。
さらに無視できないのが、そこにかかるコミュニケーションコスト。
もともとコミュニケーションが得意でない人が多いオタク界隈で、これはかなり体力と気力を消費してしまうものです。
(ライブ会場などでの交換だと、交換先を探して歩き回り、純粋に体力を消費することもあります)
※もちろんトレーディングによって新しい交流が生まれることも!私自身も、トレーディング商品でつながったオタ友がいます。
つまりは、運営側からは見えない、コントロールできないコストが裏側で大量に発生しているということ。
そのコストを意識すれば、「トレーディングよりも別の消費に充ててもらった方が有益だ!」という判断もあるかもしれませんね。
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