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大阪にいた時、たこ焼きをタダでくれたお店

僕はたこ焼きが好きだ。普段そんなに食べるかと言われるとそうでもないが、それでも好きだ。
コンビニの冷凍食品でも、それなりに美味しい。
でも、大阪時代に食べた物は、それの比ではない。天下の台所、なんていう言葉が現代に通用するとも思えないが、食べ物のことを考えるといつも大阪が思い出される。これはたぶん、経験による補正だろうな。

とにかく美味しいものがたくさんあった大阪だが、たこ焼きはいろんなお店で食べた。
今でこそ、たこ焼きが「料理」みたいな扱いをされているけど、大阪ではそこいらじゅうに「100円」で6個食べられるような、昔ながらの安いお店がたくさんある。でも、充分に美味い。
自分が住んでいた市にもたくさんあって、駅前の販売用のカウンタしかないような「名もなきお店」で食べたことは、忘れられない。

ある日僕がその店の前を通ると、「お兄ちゃん、ちょっと!」と話しかけられた。
僕がいつもそこを通り過ぎる時、そのたこ焼き屋さんの方を見ているからなのか、あちらも覚えていたのだと思う。
でも、100円すら惜しい生活をしている中で、いつも羨ましげに見ているだけで、なかなかチャレンジできなかった。
当時の僕は今よりも社会性が無かったので、その小さな店の前で椅子に座って食べるのもちょっと恥ずかしいというか、気まずいのも嫌だなと思っていた。食べている時に店主のことを気にしたり、喋りかけられるのも面倒だし。

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10分もかからず読める。つまり、なんか読書した気になれます。「気になれる」ということが大切。この世の全ては「錯覚」ですからね。

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