おわり
くるしい
身体がわるいのか
こころがわるいのかわからない
わたしはなんにもできない生き物だし
なんにもない人間だし
なにか必死になって遺そうとして
必死で絵を描いた、必死で写真を撮った
必死で笑った、必死で外へ出た
必死で人と話した、必死で歩いた
必死で音楽をつくった、
必死に文字を書いた。
しにたいなんてだれにも言えなくて
くるしいなんてだれにも言えなくて
泣かせるのがこわくて
傷つけるのがこわくて
わたしは隠せないから
大丈夫?って聞かれるのがこわいから
ひとりになった、わたしはえらかったちゃんとだれも傷つけないようにしようとしたそこだけがわたしのつよさだ、そうでなきゃきっとわたしはもうとっくにひとりだし、死んでいる
喧嘩する家族を横目に家を出て
炎天下の中を
ひとりで歩いてカミソリを買った
血が止まらないのを見て楽になった
はやく死ねたらいいのに
かなしくなんてない、つらくなんてない
ただ落胆しているだけ
わたしがなんにもない人間だってことに
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