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なぜ部下は上司に似てくるのか。なぜ現場の人は社長に似てくるのか(1)

こんにちは。企業や組織の個性を見つけ潜在力を引き出す、オートパイロット経営コンサルタントで中小企業診断士・司法書士・メンタルトレーナーの小野司です。

リーダーが現場に行かなくても作業が進むようにしたい、経営を自動化したいという、若手リーダー、経営者様にそのヒントをお届けしています。


今日は、なぜ部下は上司に似てくるのか、ということを心理学的な視点を入れて紹介したいと思います。

上司と部下との関係の前に、まずは、親と子の関係を例に考えます。

小さな子は、親がいないと生きてゆけません。

子は、独りでは生きて行けないことを知っていますので親を頼りにします。
そして、独りで生きてゆけないので、無意識的に親から認められようとしていると言われています。

その子ども時代、生きるため取った必死の戦略が、その後の人格形成に影響すると言われています。

そのためでしょうか。
幼少時代、いい子でいることが自分の使命と感じていた人は少なくないです。

私の前職時代、通称”根っ子探し”という社内研修がありました。
自分の人格形成の根っ子を探す研修です。

自分の根っ子を知り、他の研修メンバーと根っ子を共有することで、
”今のままで大丈夫”と感じられ、”周囲の人を頼っていい”と感じられたのを覚えています。

その研修で一緒だったメンバーは一生の友人と思えるようになりました。
その後、機会がないので、連絡していませんが、在職中は、困った時はいつでも助けてもらえるような感覚でいました。

その”根っ子探し”の研修から戻ると、化ける社員が何人かいました。
一方、ショックで休んでしまう社員も、ごく少数ですがいました。

ある上司は、”根っ子探し”研修が会社のDNAを作り上げていると言っていました。なお、その後”根っ子探し”の研修は現在行っていません。

その研修で最も多かった根っ子が、”いい子でいる”ということでした。

親から見ていい子でいると、その子は親から認められることが多くなります。

そして、親から認められるために、親の期待を知り、それに応えようとします。

手っ取り早い方法は、親のまねをすることです。子が親に似てくる理由の一つがこれです。

一方、「うちの子は親の悪いところばかり似る」ということもよく聞きます。

これについて考えます。

例えば、親の忘れ物をするところが似てしまった、時間にルーズなところが似てしまった、などもあるかと思います。

これは、
親が忘れ物をするので、自分も少しくらい忘れ物をしても大丈夫だ、
親が時間に遅れることもあるので、自分も少しくらい遅れても大丈夫だ、
と無意識のうちに思うようです。その結果、似てくるとも言われています。

これと似たようなことが、会社でも起きます。

上司が忘れ物をするので、自分も少しくらい忘れ物をしても大丈夫だ、
上司が会議の時間に遅れることもあるので、自分も少しくらい遅れても大丈夫だ、のようにです。

会社での事例につきましては、次回深掘りしたいと思います。

みなさまのヒントになりましたら、とてもうれしいです。

よろしければ、拙著ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』(日刊工業新聞社刊)もをご参照ください。




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