人を責めるな、仕組みを責めろ
こんにちは。企業や組織の個性を見つけ潜在力を引き出す、オートパイロット経営コンサルタントで中小企業診断士・司法書士の小野司です。
カイゼン活動などによる自立した組織作りや、会社の個性を活かした事業計画作りなどに取り組んでいる、若手リーダー、経営者様に、オートパイロット(自動操縦)経営のヒントをお届けしています。
トヨタ生産方式には、「人を責めるな仕組みを責めろ」という有名な言葉があります。
問題を起こした人を責めるのではなく、問題を起こしてしまうような仕組みがよくないという考え方からきています。
これは、カイゼン活動では、重要な考え方になります。
カイゼン活動では、人は変えにくいが、仕組みや行為は変えやすいからです。
特に、自立した組織作りを目指す場合、人を変えようとリーダーなどが働きかけても上手く行かないものです。
自立とは、自ら立つことです。リーダーが働きかけられて動くようにしても、自立はしにくいのです。
では、問題を起こした場合、どうすればいいのでしょうか?
問題というと大きく捉えてしまいますので、小さなミスで考えます。
ミスをした場合、どうすればいいのでしょうか?
カイゼン活動では、仕組みを分析し、仕組みを変えます。
この仕組みには、生産管理上の仕組みはもちろん、
場合によっては、ココロの仕組みから分析することもあります。
ココロの仕組みを分析すると言いましても、メンタルトレーナーなどの専門家のように、プライベートなところを含め、ココロの深いところに入りこむことはしませんし、できません。
しかし、簡単なココロの分析はできます。
一つの視点は、心理的安全性が保たれているかです。
例えば、萎縮していないか、外からの影響などで気持ちが余裕がないかなどです。
また、ミスした時のココロの状態を振り返り、ココロに影響をおよぼす環境を分析することはします。
例えば、納期が近いことを急に知ることになり、ココロが納期(未来)に向いてしまった。目の前の作業に集中しにくい環境だったなどです。
そして、ミスした時のココロの状態にならないように、環境を整える仕組みを考えてゆきます。
例えば、急な納期通知を事前に知ることができるようにすることを、カイゼン活動のメンバーみんなで考えるのです。
このようなことを積み上げ、自立した組織を育ててゆきます。
若きリーダーのみなさま、「人を責めるな、仕組みを責めろ」のイメージ湧きましたでしょうか。
興味を持たれましたら、拙著『ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』日刊工業新聞社刊、p86をご覧ください。
https://books.rakuten.co.jp/rb/16810703/
みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。
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