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困ったちゃんの生産性を上げる方法

こんにちは。企業改革コンサルタントの小野司です。

企業改革に取り組む若きリーダーさん、そしてウィズコロナなどで、企業改革に取り組まれる企業さまに、改革のヒントをお届けしています。

現場作業者の中には、周囲から見て、効率が悪そう、動作が遅そうという方がいたりします。また、リーダーや周りの方から、「作業方法を何度教えても、できない、やってくれない、やっても元に戻ってしま生まれる」という悩みをお聞きすることがあります。

ここでは、そのような方を、困ったちゃんとします。ベテラン職人の困ったちゃんについても相談を受けることがあります。

困ったちゃんの多くは、自分は一生懸命やっていると思っている場合が多いです。あるいは、自分は“いい方“、“ましな方“と思っています。

自分のやり方が悪いと思っていながら、その作業を続けている人はいないからです。一方、何か変だ、違和感があると思いながら作業している方はいます。

多くの困ったちゃんは、その方たちなりの理由や事情、つまり正義のようなものがあります。「自分は間違っていない」「自分のやり方の方がいい」と思っていることも多いのです。

そのため、リーダーは、想いを伝えるのに苦労するのです。ですから、想いを伝えるのではなく、事実をご自分で認識してもらうのです

その方法について、紹介いたします。

下記のブログで紹介した、ビデオ撮影の方法を用います。

https://note.com/tsukasaono/n/n5c665d90cc61

まず、スポーツにおけるビデオ分析の事例でお話しします。

スポーツにおける、ビデオ分析には、重要な目的があります。それは、選手自身がイメージしている自分像(インプット)とビデオでみる自分像(アウトプット)を一致させることです。
私が経験のあるスキー競技の事例で紹介いたします。自分では、最高の滑りであると思っていても、タイム計測してみるとさほど良くないことがあります。
自分の頭で描いた滑り(インプット)と実際の滑り(アウトプット)が一致していないのです。
自分ではスキー板にいい位置から荷重をかけているつもり(インプット)でも、上手くスキーにその力が伝わっていない(アウトプット)のです。そのため、いいタイムにならないのです。
コーチは、選手の滑りをみて、荷重のかけ方、手足の使い方を指導します。選手は、その指導通りにやってみます。
一方、自分では、自らの滑りのビデオをみて、頭のイメージと実際の滑りを一致させる取り組みもします。
自分の頭の中のイメージと実際の滑りが合っていなければ、直す方向が違うこともあるからです。

作業者の場合も同じです。

新人の場合は、先輩が指導します。一方、作業者自身も自己分析してもらいます。

まず、各作業者の動作をビデオ撮影します。次に、自分の頭の中のイメージと実際の作業動作が一致しているかを分析してもらいます。その時は、他の作業者の動作をみてもらい、比較分析もしてもらいます。

基本的にそれだけです。見て分析してもらうだけです。

多くの場合、これで、ご本人が気がつく場合が多いです。

一方、ベテランの困ったちゃんの場合、気づかない場合があります。この時は、見てもらうだけではなく、“分析結果を話して”もらうことをします。

これだけで、気づきが生まれ、生産性が上がることが多いです。一方、時間が経てばもとに戻ることもあります。ですから、何度か繰り返すことをします。

若き改革リーダーのみなさま

困ったちゃんは、自分ではできていると思っている場合が多いです。そのため、自分の頭のイメージと実際の動作のギャップを埋めるための仕掛けが必要になります。

作業者は、頭のイメージと動作のギャップを、他人から言われても、気づかなかったり、できないことはあるのです。ですから、自分で気づける仕掛けが必要なのです。その一つがビデオなのです。

現場の作業者は、自分の作業に大なり小なりプライドをお持ちです。それが、ベテラン職人であればなおさらです。他人が、修正点をお教えしても直りにくいのです。

正しいことを伝えても、伝え方や伝える人がマッチしていなければ逆効果になることもあります。ですから、事実を伝えること、事実をみせることを最初に考えるといいように思います。

参考になればありがたいです。


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