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助け合いが組織変革の始まり

こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。

企業変革や組織マネジメントに取り組む若きリーダーさん、経営者様に、変革活動や組織づくりのヒントをお届けしています。

企業変革活動をしていて、変わりそうな瞬間、変わりそうな組織には共通点があります。

それは、メンバー間の助け合い(連携)が始まる時、助け合いのアイデアを出し始める組織です。

ある会社の事例です。

リードタイム削減、納期短縮が課題でした。そのため、ボトルネック工程を特定し、その担当者の生産性向上に取り組みました。作業動線を短くし、動線の交錯をなくすために大きめの工事をしました。その影響はボトルネック工程のキーパーソンに限定されたものでした。そして、その効果は思った以上には現れませんでした。

次にコミュニケーションのカイゼンに取り組みました。ボトルネック工程のキーパーソンが、コア作業に専念できるよう、周囲の人が声がけし、ちょっとした周辺作業を支援をすることにしました。例えば、工具を出してあげたり、片づけてあげたり、その程度でした。
こちらの方がリードタイムが短縮しました。

私の支援してきた事例なのですが、組織が変わり始める時には、共通点があります。

それは、”ちっちゃな”助け合いが始まる時です。こ
”ちっちゃな”というところがポイントです。
”ちっちゃな”ことであれば、多くの方が関われます。
”ちっちゃな”ことであれば、負荷も大きくないため、自発的に「やりましょうか(助けましょうか)」と声がけしやすくなります。

組織変革する時には、”ちっちゃな”助け合いができることを最初の課題にすると上手く進むことが多いです。メンバーから自発的に、”ちっちゃな”助け合いのアイディアが出された時、変わる雰囲気が生まれます。

また、組織変革活動では、振り返りが最も重要になります。この振り返りで、この”ちっちゃな”助け合いができた原因や効果を振り返ります。この振り返りで、“ちっちゃな”成果でも達成感、仲間意識を感じ取れる時、組織のエネルギーが高まります。

ボトルネック工程のキーパーソン独りの取組みの場合、組織エネルギーはさほど高まらないことがあります。
一方、複数人での”ちっちゃな”助け合いをした場合の方が、組織のエネルギーが高まることがあります。

また、役割分担が厳格すぎて、工程間・部署間の壁により、助け合いが上手く進まなく、組織のエネルギーが上がってこないこともあります。

組織変革において、リーダーは、組織のエネルギーをいかに高めるかを第一に考えるようにします。
そうすると上手く進むことがあります。

みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。

補足:
振り返りの方法につきましては、拙著『ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』のp186にございます。

ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動 日刊工業新聞社刊

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