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小が大を兼る。~子育ての話~

39歳になってピアノを始めた。もう1年近く前のことだ。
きっかけは長女がピアノ教室に通い始めたことだった。しかし通い始めて早々に、本人がやりたいと言って始めたのにも関わらず、先生から出された宿題を、やりたくない。と時々言うようになってきた。
まあ子供なんてそんなものだ。こんなことでいちいち目くじらを立ててられない。しかし「じゃあやらなくていいよ。」というわけにもいかない。

ここは父親として威厳を示し、自分で始めたこと。練習しないと上手にはならないこと。習い事にはお金がかかっていること。継続にこそ価値があるんだ。簡単に諦めることはよくない。などなど、正論をぶつけようかと思ったが、やめておいた。

相手は子供だ。ましてやまだ9歳とはいえ、1人の女性だ。正しさより優しさが必要だ。妻から何度も叩き込まれた。

そこで、少し考え方を変えてアプローチしてみた。

ここで一番大切なことは、本人がやる気も持ち、楽しみながらピアノを弾くこと。そして、それを続けられることだ。

であれば、いかにピアノが楽しいか。やりたくなるかを考えればいい。

「じゃあパパもピアノ始めてみようかな。でもやり方がわからないから、○○ちゃん教えてよ。」

パパが始めることで、長女は生徒から先生に変わり、出来ない人から、パパより“出来る人”に変わった。ただ学ぶよりも、人に教えることでようやく記憶に定着する。なんてことも聞いたことがある。人は出来ることを好きになる。

その戦法を使おう。
本人も得意げになって、「パパ違うよー。こうだよー。」なんてちょっと楽しそうだった。

そして、僕が少し出来るようになると、こんな調子で発破をかけることも忘れない。
「これならパパの方が上手になっちゃうかもなー。」
すると、娘は「私の方ができてるしー。」なんて言いながら、パパからピアノを奪って練習を始めたりもする。
作戦がうまくいった。

とそんな調子で始まった、娘と僕のピアノライフ。

僕の成長の過程

そして気づいたら、僕自身にとっても、程よい趣味、気晴らしになっていた。

仕事でストレスが溜まったり、デザインのアイディアが出てこない時は、リフレッシュにピアノの練習をする。そんな日々が続いている。

ピアノを続けてみて、分かったことがある。

最初は全く出来ないし、出来そうな気配もない。しかし、ひとつひとつ指をゆっくりと動かし、地道に続けていると、必ず出来るようになる。教科書はきちんと手順を踏んでくれている。
いきなり難易度高い曲はやらしてもらえない。

出来ることしか課題にはならないのだ。課題は乗り越えられるから、目の前に現れて、そこを乗り越え、繰り返して行くことで、成長できる。人生は良くできている。

そして、小さな積み重ねが、成功に繋がるという、ある意味当たり前の体験を、40歳近くになって改めて身をもって体感できるというのは、すごくよい経験になっている。

これから様々な悩みや困難にぶつかりながら成長していく子供達に、小さな積み重ねの大切さを、鮮度高く熱量を持って伝えられる事とは大きい。

子供はよく見ている。大人はそうは言うけれど、本人が全然できてないじゃん。と。

ピアノのお陰で、少しだけ説得力をもった大人になれた気がする。

そして、もうひとつ気づいた。

小さな事をコツコツと積み重ねて、成功が生まれるということは、小さな事がコツコツと積み重なり、失敗も生まれる。

会社や夫婦関係が上手くいかなくなるのは、
この"小さな事"を蔑ろにし、
「まあ大した事じゃないからいいか。」
としてしまうからだ。

"大きな事"は"小さな事"からできてる。

”小さな事”にきちんと向き合えれば、大きなものが手に入る。
そしてそれは、文字通り”小さな事”だから、全然大変なことではない。

小さなことをコツコツと。西川きよしは正しかった。


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