偽薬効果は永続しないのだから、投薬はやめよう

「日銀が金融を緩和すれば、世の中に資金が出回って物価や株価やドルが値上がりし、景気が良くなる」という宣伝文句によって、華々しく黒田日銀総裁が登場し、景気を回復させました。素晴らしい「名医」だったと思います。

しかし、実際には世の中に資金は出回らず(マネーストックは微増にとどまっており)、日銀から銀行に出て行った札束は日銀に逆戻りしてしまったので、景気が良くなる理屈は無かったのです。

医者が患者に「良く効く薬だ」と言って小麦粉を渡すと、病気が治癒する事があるそうですが、それと同じことが起きたわけですね。「偽薬効果」です。白川前総裁も金融緩和はしていましたが、「小麦粉だよ」と言って患者に渡していたから効果が無かったのですね(笑)。

偽薬効果は、患者が小麦粉である事に気づいてしまえば続きません。すでに人々は「日銀が金融を緩和しても世の中に資金は出回らない」事を知っているわけですから、追加的な金融緩和は効かないでしょう。そろそろ小麦粉を渡すのをやめるべきです。

小麦粉だって、大量に摂取すれば弊害がありますし、金融緩和も続ければ弊害が大きくなりますから。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24824300Z11C17A2000000/

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