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「カメラの日」に考えた「写真」のこと

11月30日は「カメラの日」と言われている。
1977年11月30日に小西六写真工業(現コニカミノルタ)が、世界初のオートフォーカス機能搭載コンパクトカメラ「コニカC35AF」を発売したことに由来しているらしい。
カメラ業界にとってはそれだけエポックメイキングな出来事の一つであったということだろう。

技術面で考えてみても、光を定着させるものとして、フィルム→CCD→CMOSと変遷している。
(ちなみに、この記事で使用している写真はCCDセンサーのカメラで撮影)

そして、「カメラ」ではなく「写真」のことを考えてみると、写真が発明されてからの約200年の間に、古今東西で様々な「写真論」が語られてきた。
例えば、写真の暴力性について。主体と客体の関係性について。超芸術性について。表現方法としての機能について。物語性について。

その切り口の多さから、何からどこから語るべきかとつい考えてしまうが、過去に語られてきた言説を踏まえて、写真の「今日的なあり方」をどう捉えるか、解釈するか、意味付けるか、というのは重要な視点のように思える。

言語の「意味の拡張」が行われていく中で、「写真」という言葉をどのような概念として定義するのか。あるいは、どのような概念が写真「ではない」のか。
写真の概念はどこまで拡張されて語られうるのか。
変わりゆく社会の中で常に再帰性を伴って定義を更新し続ける必要がある。

「写真」とは何なのか、という命題。

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