見出し画像

熱を帯びたコーラ | 炭酸刺繍

一つでも気が抜けていると思っていたら
それは大いなる誤解だと考えてみてくれ


お前が再び戻ってくるのを待っていたんだ
ボルテージが上がるたびに苛立ちながらも


炎天直下摂氏40℃の中待ち侘びてたよ
いつまで経っても目を暮れずにいるから


氷を入れて無理やり冷やしておこうと
涼しげな夜が来るまで待っていようと


中身をまるごと入れ替えてしまおうと
あわててヨリを戻しても手遅れなのさ


だから


口に含んだ瞬間がいかほどのものか
その身一つで受け入れてみるといい


舌が火傷してしまいそうな感覚に
試練のつもりで溺れてみるといい


熱を帯びた飲み掛けのコーラを
お前が一気に飲み干すまでの間
ここから一歩も離れないからな



君を困らせたかっただけなんだ




今回もこちらの企画に参加しています。
よろしくお願いいたします。

この記事が参加している募集

最後までお読みいただきありがとうございました。 またお会いできる日を楽しみにしています!