生乾きのニオイに耐えられず

一人暮らしの家に食器乾燥機を設置している人は、はたしてどれぐらいいるのだろうか。

私はたまに、YouTubeなどでルームツアーなる動画を拝見することがある。さらに快適に過ごせるようにと、参考になる要素をうまく取り入れたりすることもあった。

ただ、自分の記憶が正しければ、これまで見てきたルームツアーの中で、家族ご用達でもある食器乾燥機が映し出されている、あるいはそれを紹介している動画を一度も見た憶えがない。

そのたびに、ふと疑問に浮かぶことがあるのだ。普段この人は、あの人は、食後に皿洗いを含む片付けの時に、どうやってあの忌々しい生乾き臭を回避しているのだろうか…と。

因みに、私が一人暮らしを始めたての頃は、それこそ某大手家具量販店で購入した水切りかごと、百均かどこかで用意したディッシュタオルを使用していた。

しかし半年も経たないうちに、あの特有の生乾き臭に対して、自分の体が拒絶反応を起こし始めたのである。

何事もなく洗剤を使って皿を洗い、水を拭き取ってカゴに置き、乾くまでしばらく待ってから棚に戻す。これを毎日おこなっているにも関わらず、洗剤をいくつか変えてもニオイはなかなか消えてくれない。

一体全体、どうしてそうなってしまうのか。その場で原因を自ら突き止めることができず、日に経つごとに懸念は増していくばかり。そして「こりゃもうダメだ」と限界に近づいてしまったのだった。

ただでさえ、普段着などの洗濯をし終わった時にたまに発する生乾き臭にも、若干の抵抗はあるというものである。

それなのに、普段の食事で必ず使用する皿にまで、ニオイを感じてしまった日には、某芸人曰く生理的に受け付けられないと、豪語せずにはいられなくなってしまったのだ。

以来、私は洗い終わった皿を自然乾燥させることをやめ、食器乾燥機を使うようになったのである。今は冷蔵庫の上に乗せているが、使い初めの時は他に置ける場所がなかったため、スチールラックを用いて無理やりスペースを作っていた。

案の定それらを設置したことで、見栄えはあまりよろしくない方向になってしまった。それでも、嫌で仕方がなかった異臭を、ほとんど感じなくなったのは確かであった。

そろそろ、ある程度新生活に慣れてきたところで、多少の不便さが生じてくる頃合いなのかもしれない。私自身も、２、３ヶ月ほどで様々な不便さを体験してきたが、特に皿の生乾き臭には、如何しても耐えられないものがあった。

これから湿気の多い時期に突入し、何かと衛生面で気になる部分が出始めてくることであろう。

直接関係のない話かもしれないが、一人暮らししていて、どうしてもあのニオイに耐えられないようであれば、真っ先に食器乾燥機を取り入れることを、私は個人的経験をもって強くオススメしたい。