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やさしい物理講座ⅴ71「宇宙誕生138億年は瑕疵理論の結果」

どこまでも間違えた理論が進展してゆくのやら。
思い出して欲しい「天動説と地動説」の教訓を!
理論の出発点が間違えて「天動説と地動説」のように事実とは違う理論が構築されて、ビックバン理論やインフレーション理論・膨張宇宙論として発展した。
新しい天体が発見されるたびに宇宙の誕生した時期がずれてきた。「巨大天体ヒミコ」が発見されてからビックバンから138億光年といのも怪しい理論と思われる。巨大天体ヒミコほどに巨大化するには20億年の歳月が必要と言われる。単純計算すると130億年+20億年=150億年となる。ビックバンから138億年というのは明らかにおかしい。
次の図がハッブル氏による光に分光による赤方偏移の観測結果である。当時の物理学者は天体が地球の観測者(ハッブル氏)から遠ざかっていると結論を出した。あらゆる天体が観測者から遠ざかっているとの結論は短絡的過ぎるのである。
そして、運動する光源から出た光はドップラー効果として知られている。

出典:ニュートンプレス 2007.6 p40

ドップラー効果(ドップラーこうか、英: Doppler effect[1])またはドップラーシフト(英: Doppler shift)とは、音波や電磁波などの波の発生源(音源・光源など)が移動したりその観測者が移動することにより、波の発生源と観測者との間に相対的な速度が存在するときに、波の周波数が実際とは異なる値として観測される現象をいう。

光のドップラー効果の一例。
左が太陽、右が遠方の銀河BAS11のスペクトル。
吸収線(暗線)の位置の変移を測定する

今回はまた138億年前に宇宙が誕生したという記事を目にしたので、その記事と自論(光の減衰理論)を紹介する。

     皇紀2684年5月23日
     さいたま市桜区
     理論物理研究者 田村 司

報道記事の紹介

いったい、どのようにこの宇宙は誕生したのか…最新研究から見えてきた「驚きの仮説」

4/26(金) 7:04配信

 138億年前、点にも満たない極小のエネルギーの塊からこの宇宙は誕生した。そこから物質、地球、生命が生まれ、私たちの存在に至る。しかし、ふと冷静になって考えると、誰も見たことがない「宇宙の起源」をどのように解明するというのか、という疑問がわかないだろうか?
  本連載では、第一線の研究者たちが基礎から最先端までを徹底的に解説した『宇宙と物質の起源』より、宇宙の大いなる謎解きにご案内しよう。
【写真】いったい、どのようにこの世界はできたのか…「宇宙の起源」に迫る
 *本記事は、高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所・編『宇宙と物質の起源 「見えない世界」を理解する』(ブルーバックス)を抜粋・再編集したものです。

私たちはどこからやってきたのか?

 物事の起源に強い興味をもつのは、おそらく筆者だけではないと思います。なんと言っても、物事の起源にたどり着くと、今その物事がそうである理由が納得できたり、逆に思いがけない起源にたどり着いて、その意外性にさらに好奇心をそそられたりするものです。
 そもそも私たちは、どこからやって来たのでしょうか? 日本人の起源の研究には長い歴史がありますが、最近は発掘された人骨のDNA解析を通して飛躍的な進歩を遂げています。大陸から南北のルートで海を渡ってこの島国にたどり着き、四季を通じて美しさと険しさをたたえる自然の中で豊かな文化を育んできた日本人の起源が、最新科学研究による実証とともに明らかになってきています。
 これを人類という枠に拡大してホモ・サピエンスの起源とその進化についても、DNAレベルでの検証を伴って大きく進展していることは、2022年のノーベル生理学・医学賞がネアンデルタール人など古代人のDNA解析技術の確立に対して贈られたことから、ご存じの方も多いと思います。今では、約30万年をさかのぼるホモ・サピエンスの歴史を語ることができるようになっています。

「数々の偶然」が私たちを生んだ

 さらに生命の起源を巡る研究も盛んで、約40億年といわれる地球上の生命の起源が、そもそも地球の外に存在する可能性が検証されようとしていることは、「はやぶさ2」探査機がもち帰った小惑星の破片の分析が話題になって、ご存じの方も多いでしょう。
 そしてさらに歴史をさかのぼって、私たちを含むすべての物質の起源、またそれらをすべて包括する宇宙の起源は、おそらく人類が自分と自分以外の関係を考え始めたときから、ずっと大きな関心事であったと思われます。
 その記録は、古代ギリシャにさかのぼります。紀元前600年ごろには、ギリシャ七賢人の一人とされる哲学者タレスが、万物の根源、アルケーの存在を考え始めました。その後、すべての物質を、火、水、土、空気という4つの元素が愛という引力と憎しみという斥力で離合集散した結果として考える、哲学者エンペドクレス(紀元前450年ごろ)が現れました。中国でもすべての物質は5つの要素からなるという五行説が生まれるなど、一見複雑に見える世界が少ない要素から成り立っているのではないかという思索が、世界のあちこちに現れるようになりました。
 この純粋な思考のみに基づく推論、時に詩的とも思える自然観は、その後、約2000年の時間をかけて、実験という「再現できる事実」に裏付けられ、数学という「普遍的な論理」に支えられた、「素粒子の標準理論」として結実することになりました。
 この理論では、この宇宙に存在するすべての物質が6種類のクォークと6種類のレプトンから成り立っていて、それらの間に働く力はゲージ原理という数学的構造に基づいている、と理解されています。この理論に結び付く電子や原子核の発見が19世紀末から20世紀初頭にあり、同じ20世紀の後半には「標準理論」という包括的な理論に到達したことは、知識や技術の進歩が指数関数的に加速して進むことを示していると言えるのではないでしょうか。
 素粒子標準理論に代表される基礎科学の発展の歴史と現在の最先端の詳細は『宇宙と物質の起源』をご覧いただければと思いますが、近代の科学の進展が明らかにしたのは、この宇宙が138億年前に点にも満たない極小のエネルギーの塊から生まれたこと、その塊から私たちが生まれるまでには数々の偶然が重なっているらしいことです。

宇宙は138億歳、従来説より1億年高齢

欧州機関が解析

2013年3月22日 10:08
宇宙の年齢はこれまで考えられていたより約1億年長く138億歳とする最新の研究結果を欧州宇宙機関(ESA)が22日までに発表した。宇宙誕生のビッグバンから間もない時期に放たれた「最古の光」を詳しく解析した。

宇宙は従来説より1億年高齢の138億歳。ほぼ完璧な宇宙図で判明

最古の光は、現在の地球にあらゆる方向からマイクロ波として届き「宇宙背景放射」と呼ばれる。ESAは2009年に打ち上げた宇宙望遠鏡プランクで15カ月間にわたりマイクロ波を調べ、観測可能な最も初期の宇宙図を作製した。

宇宙図にはマイクロ波を温度で表したときに見られるごくわずかなむらがあり、むらの分布から理論的に宇宙の年齢などを算出した。

03年には米航空宇宙局(NASA)のWMAP探査機による宇宙背景放射の観測をもとに、宇宙は137億歳とされ定説となっていた。〔共同〕

ヒミコ (天体)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ヒミコ (天体)

ヒミコ (Himiko)は、くじら座の方向、130億光年の彼方に存在する巨大なライマンα輝線天体。ハワイのすばる望遠鏡で大内正己特別研究員が率いる日米英の国際研究チームによって発見された。130億年前の光であり、研究者は発見当時「今まで宇宙初期時代で発見された物体として最も大規模なものかもしれない」としている。地球に光が到達するまで130億年かかっており、宇宙の始まりから8億年のころの天体であるとされる。

ヒミコはハワイのすばる望遠鏡で大内正己によって発見された。発見された場所はすばるXMMニュートンディープサーベイフィールドであり、この範囲で他の207個の銀河候補とともに見つけられた。ヒミコはその中のひとつであったが、あまりに明るすぎて遠方の天体と信じられていなかった
W・M・ケック天文台やラスカンパナス天文台で分光観測が行われ、ヒミコには水素輝線があることがわかり赤方偏移がz=6.595であることがわかった。これによってヒミコは130億光年の距離にあると確認された。カリフォルニアのカーネギー研究所で研究を行っていた大内正己は「私はこの距離で画像を分解できた他の類似した天体を聞いたことがない。ちょっと前代未聞だ。」と述べている。

データに基づけば、この天体は「早期宇宙で次の大規模な物体に比べ10倍以上の大きさで、太陽質量の400億倍の質量」を持ち、「大きさは5万5千光年でわれわれの銀河の半分くらいの直径」を持つとされている。なお、距離については巨大ブラックホールや銀河衝突の影響によって赤方偏移の数値が変わる可能性がある。

ヒミコの発見によって、宇宙の初期に現代の平均的な銀河と同じ程度の大きさの巨大天体が存在したことになった。これは小さな天体が重力によって徐々に集まっていき大きな天体が形作られていくという現代の宇宙論では説明ができない。また、その後も宇宙初期に成長した銀河やブラックホールが発見されている。

2013年11月、東京大学宇宙線研究所の大内正己准教授や国立天文台、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターなどの共同研究により、ヒミコは、一直線に並んだ3つの星団を巨大な水素ガス雲が包み込んでいる構造をしていることが分かった。

この天体は3世紀に存在したとされる邪馬台国の女王卑弥呼にちなんで名づけられた。他に「アマテラス」や「ベンケイ」といった候補もあった。


宇宙空間は想像以上に「混雑」 新種の浮遊惑星に約3万個の新小惑星を発見

Eric Mack によるストーリー

宇宙空間は想像以上に「混雑」 新種の浮遊惑星に約3万個の新小惑星を発見© Forbes JAPAN 提供

NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)や地上の最先端技術などの、ますます高感度化するツールを用いて宇宙を観測すればするほど、宇宙空間を漂う興味深い天体がより多く見つかるため、宇宙が無限の虚空にはますます見えなくなっている。

最近のいくつかの研究結果を見ると、宇宙について考察する際には「見えないものは軽視される」といったことに関する古い諺をいかに念頭に置くべきかについて、改めて深く考えさせられた。

米小惑星研究所はこのほど、最先端の数値計算技法を駆使して、信憑性の高い小惑星候補天体を新たに2万7500個発見したと発表した。また規模はまったく異なるが、JWSTが発見した新タイプの「はぐれ」惑星によって、天文学界は衝撃と当惑に包まれ続けている。はぐれ惑星は自由浮遊惑星とも呼ばれ、特定の恒星に束縛されずに恒星系間を漂っている。

ケプラー宇宙望遠鏡は10年前、銀河が惑星で溢れていることを明らかにした。その中にはサイズや温度が地球とそれほど変わらないと思われる惑星が多数含まれている。10年前と同じく、現在はJWSTが、宇宙観のモザイクの欠落した部分をさらに多く埋めつつある。

昨年、JWSTはオリオン大星雲の息をのむような最新画像を地球に送信してきた。この画像は非常に高解像度のため、周囲に溶け込んでいる多数のはぐれ惑星と見られる天体の存在が明らかになった。

これらの天体が自由に浮遊するはぐれ惑星なのか、それとも実際は、非常に暗い「褐色矮星」と呼ばれる恒星なのかについては、まだ熟考の余地がある。この天体の一部から不可解な電波信号が発せられているらしいという事実により、さらに謎が深まっている。

その一方で、JWSTはさらに、知られている中で最も地球の近くにあるはぐれ惑星「WISE 0855」を、より詳細に調査した。観測を実施した研究チームは、あるモデルに基づくと、暗く寒冷なWISE 0855の温度が生命存在可能な範囲内にある可能性があることを明らかにした。だが、天文学者のフィル・プレイトが指摘しているように、特筆すべきなのは、これほど暗い天体でも観測可能であることだ。JWSTの高感度の赤外線観測装置が、これを可能にしている。


地球から約7光年の距離にある褐色矮星WISE 0855-0714を描いた想像図。自由浮遊(はぐれ)惑星の可能性もあると考えられている(NASA/JPL-Caltech/Penn State University)© Forbes JAPAN 提供

地球から約7光年の距離にある褐色矮星WISE 0855-0714を描いた想像図。自由浮遊(はぐれ)惑星の可能性もあると考えられている(NASA/JPL-Caltech/Penn State University)

プレイトは、自身のニュースレターに「今回の観測結果を見て、いろいろと思いを巡らせている。【略】(太陽系に最も近いとされる恒星系の)ケンタウルス座アルファ星系よりも近くの宇宙空間に、褐色矮星が存在しているかもしれないなどと、よく考えていた」と記している。「もしかするとそこには、単独のはぐれ惑星があるかもしれない。より小さくて低温で、より暗いので見落とされていたのだろう。その可能性があるのは間違いない」

JWSTは、宇宙の観測範囲が比較的狭いため、単独のはぐれ惑星を見つけられない可能性が高いが、将来の望遠鏡ならその作業をこなせるかもしれないとプレイトは指摘している。

辺り一帯の小惑星は第一歩にすぎない

また一方では、地球上でアルゴリズムを用いることにより、望遠鏡から新たな観測データを取り込む必要なしに、地球のより近くからまったく新しい発見がなされている。米非営利団体のB612財団傘下の小惑星研究所と、グーグルが提供するクラウドコンピューティングサービスGoogle Cloudの共同研究チームは、過去の小惑星候補検出データ数十億件を最新のコードとクラウド技術で処理し、これまで未発見だった小惑星帯の小惑星3万個近くを検出した。この中には、100個以上の地球近傍小惑星が含まれている。

Google CloudのCTOオフィスのテクニカルディレクターを務めるマッシモ・マスカロは「わが社は常にコンピューター演算の難題に好んで取り組んでおり、小惑星研究所から提供された複雑な非構造化データには、大量の計算処理、大規模な追跡要件、斬新なAI機能が必須だった」と説明する。

太陽系内部で今回新たに検出された小惑星の分布を真上から見た図(Asteroid Foundation/Google Cloud)© Forbes JAPAN 提供

太陽系内部で今回新たに検出された小惑星の分布を真上から見た図(Asteroid Foundation/Google Cloud)

JWSTなどの最先端の望遠鏡とグーグルのようなコンピューター処理技術によって達成できることは、第一歩にすぎない。小惑星研究所は早ければ来年には、南米チリに新たに建設中のベラルービン天文台からの観測データとAIとGoogle Cloudを組み合わせて利用したいと望んでいる。

ベラルービン天文台の建設ディレクターを務めるジェリコ・イベジッチ博士は「ベラルービン天文台にとって、小惑星研究所の成果は心躍るだけにとどまらない。天文台の観測戦略を再最適化し、宇宙論的に重要な超新星爆発などの一部の科学プログラムへの恩恵を得る助けになる可能性があるもので、ルービン天文台をもう1カ所建造するのに匹敵する」と述べている。

結論としては、地上のコンピューター技術と次世代望遠鏡の組み合わせにより、かつてないほど詳細な宇宙像を描き出せるようになると大いに期待される。

forbes.com 原文

以前掲載したブログ(参考)を今回以下再掲載する。

私がビックバン理論(宇宙膨張説)を信じない理由 副題 光の減衰理論(仮説)|tsukasa_tamura (note.com)

やさしい物理講座v13「光の真空中の減衰理論」|tsukasa_tamura (note.com)

光の真空中の減衰理論


 そもそも遠方の天体の示す赤方偏移は本当に宇宙の膨張の根拠と考えてよいのだろうか?
 現在でもなお、「これらの赤方偏移は単に天体の運動によってばかりではなく、遠方からやってくる光子が、途中で未知の粒子との相互作用により、エネルギーを失うことによっても起こる、」という説を唱える人々や学者もいる。
 私もこの説を支持し、表題「光の真空中の減衰理論」と命名した。
疲れた光線」(Tired light)と称する論説者もいる。
近年、もっとも遠い天体と見られるクエーサーには「ハッブルの法則」が当てはまらないことが分ってきている。
 つまり、宇宙は138億年前に誕生した。そうすると、100億光年前のクエーサーは、宇宙の初期に出現したことになる。しかし、数十億光年以内にクエーサーが観測されないことから、クエーサーは宇宙の初期に限って存在したと判断できる。100億光年以上の距離でありながら、光が届くのは元々クエーサーが明るいからだ。銀河系1000個分の明るさを持っている。強い可視光を放っているだけでなく、強いX線や赤外線も放射している。
 20年~30年前は文献によると、宇宙の初期は136億光年だったものが現在138億光年に変わってきた。
 11年前の新聞のスナップを保管していましたので、お知らせいたします。
「謎の巨大天体『ヒミコ』が「すばる望遠鏡」で観測」
地球から129億光年離れた場所に発見」。2009.4.23読売新聞(夕)掲載
記事内容「宇宙誕生の初期となるビックバン後の8億年後に、この時代に現代の銀河に匹敵するほどの大きさの天体があることを観察したのは初めてで空間的な広がりは55000光年あり、同時代の天体より10倍以上も大きい。宇宙のごく初期にすでに巨大天体が存在していたことは新たな謎を生む。・・・」
 これ以降の文献は「138億光年」に文献は修正され現在に至る


宇宙背景放射


 光子のスペクトルは絶対温度で3k(正確には2.726k)の黒体輻射スペクトルに非常に近い銀河団を通り抜けてきた3k宇宙背景放射はスペクトルが変化する。高温ガス中の電子によって逆コンプトン散乱を受け、長波長領域の光子がエネルギーをもらって短波長領域に移る。その結果銀河団方向での3k宇宙背景放射のスペクトルは長波長領域(波長1mm以上)において、銀河団の周囲よりも強度が減少する(スニアエフ=ゼルドビッチ効果)。
「宇宙形成でノーベル賞受賞。 米プリストン大のジェムズ・ピーブルズ名誉教授(84) 1960年代半ばから宇宙の構造に関する新たな理論を提唱。ビックバンと呼ばれる宇宙誕生から約40万年以降に宇宙に広がった放射線に着目し、どれだけ物質ができたかを計算した。その結果、星や私たちの体などを構成する物質は宇宙全体のわずか5%にすぎないことが明らかになり、人工衛星の観測でも裏付けられた。」2019.10.9 読売記事参照
宇宙背景放射観測衛星COBEやWMAPに「マイクロ波」で観測されている。
この結果を次のように論じている。
宇宙誕生から38万年後の姿は、宇宙の温度3000Kと推測され、赤外線の波長(1μm)の波長が宇宙膨張によって引き延ばされ約1000倍のマイクロ波(1㎚程度として観測される。この辺から宇宙の晴れ上がり」と称しているようである。
ここでも矛盾発生。
 先ほど、「世界の天文学は宇宙の膨張は『空間の広がり』であり、『中身の銀河や恒星、星、惑星、は大きくならない』と論じている。
 「宇宙誕生から38万年後の姿は、宇宙の温度3000Kと推測され、赤外線の波長(1μm)の波長が宇宙膨張によって引き延ばされ約1000倍のマイクロ波(1㎚程度として観測される。」
 光源の移動もなくどのような力が働くと波長が伸びるのかが論じられていない。証明されない仮説であることが明らかである。
 空間自体を膨張させる物理現象はあり得ない。
 熱力学で物理現象としての物質間の空間が空く膨張現象があるが、伝播する光が「空間の膨張」の一言で「光の波長が伸びる」と言う論評は短絡的である。
空間が膨張するから波長が伸びる」という物理現象は聞いたことがない


宇宙背景放射の現象は別な要因


それは、これから、吾輩が主張する「光の減衰理論」で解説するが、減衰したエネルギーが分散・拡散され(伝播された光が減衰された部分が投影され)、その残りかすの光の集積により、黒体放射としての宇宙背景放射(3k)である。これで、エネルギー保存の法則が成り立つ。
まさに、ビックバン理論、インフレーション理論の「宇宙の晴れ上がり」ではない。
ビックバン理論、インフレーション理論に異議を持つ者のその1人にフランスの天文学者ペケールによれば,宇宙背景放射は非常に等方的であるにも関わらず、ハッブルの法則が天体の種類や方向によってかなりのばらつきを示すのは3k放射が実際には全宇宙的な現象ではなくわれわれの周辺の空間だけに起こる特殊な局所的現象だからと述べ、ビックバン宇宙への疑念を表明している(とりわけ近年、もっとも遠い天体と見られるクエーサーにはハッブルの法則が当てはまらないことが分ってきている
つまり、宇宙は138億年前に誕生した。そうすると、100億光年前のクエーサーは、宇宙の初期に出現したことになる。しかし、数十億光年以内にクエーサーが観測されないことから、クエーサーは宇宙の初期に限って存在したと判断できる。100億光年以上の距離でありながら、光が届くのは元々クエーサーが明るいからだ。銀河系1000個分の明るさを持っている。強い可視光を放っているだけでなく、強いX線や赤外線も放射している。


音波のドップラ効果以外の波長の変化要因

 音の音源の移動による「ドップラー効果」の以外に「波長に変化」をもたらす条件として 媒体温度によって波長が変わる。
温度15℃の空気を伝わる音速はおよそ340m/sである。
温度t°Cのとき、音速vm/sはv=331.5+0.6t となる。
蛇足:ヘリュームガスを吸い込んで声を出すと高音の声に変わるのは面白い。
 これをヒントに光について考える。
光(電磁波)が光源の移動以外に波長に変化を起こす要因は何であろうか。光を波長でなく、光をエネルギー粒子すなわちE=ℎνと考えると
ν(振動数)の減衰で起こり得るコンプトン散乱光粒子のエネルギーの減衰が起こり得るのである。

光粒子のエネルギー減衰の分析


アインシュタインの光電効果より次の式で分析する。
 E=ℎν  E=ℎ(ν₀-ν₁)   λ=c/ν(波長は分析には不使用)
ℎ=6.62607015×10⁻³⁴Js(プランク定数)
1光年=3.1536×10⁷ s
THz:テラヘルツ=10¹² Hz (光の振動数)
c=3×10⁸m/s (1秒間の光の速度)
我々は、目の中の網膜で光を検出して脳に伝えてる。
 高い振動数を直接振動として感じるわけではなく、振動数に応じた刺激を脳が学習して、振動数の違いを色の違いとして認識する。たとえば、赤という色は450兆回くらい、緑という色は550兆回くらい、青という色は700兆回くらいの振動をする。虹の七色と呼ばれている色を振動数の低い順に並べると、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫となる。
 色と振動数の大体の対応を示しているが、色は人間の感覚の問題なので、どの振動数の範囲が何色という決まったものではない。
「色は何種類か」は愚質問である。
 光の振動数は、光粒子が物質に吸収されて感じる物理的な実体ですが、色というものは振動数の違いを脳が学習して作り上げたものです。Aさんの感じている緑と、Bさんが感じる緑は全然違う可能性もある。
極端な例が色弱の者もいる。
 振動数の単位はHz(ヘルツ)で表す。
1秒間に1回振動する場合を1 Hz、100回振動する場合を100 Hzと表す。
可視光はどれくらいの振動数かというと、驚くほど高い振動数です。1秒間に大体430兆~750兆回くらい振動する。
つまり、何百兆Hz(何百THz:テラヘルツ ×10¹² Hz  )という振動数である。
 可視光は次の範囲の電磁波の光である。
それぞれの銀河団の減衰エネルギー E=ℎ(ν₀-ν₁)を計算した。   
 紫色:700–790 (×10¹² Hz)・・・中間値 745×10¹² Hz ν₀
        
 藍色:667–700 (×10¹² Hz)・・・中間値 684×10¹² Hz ν₁ 
おとめ座銀河団  0.78億光年 ν₀-ν₁≒61×10¹² Hz  
 E=ℎ(ν₀-ν₁) 
E= 6.62607015×10⁻³⁴Js×61×10¹² Hz  
 ≒404.19027×10⁻²²Js/Hz
 青色:580–667 (×10¹² Hz)・・・中間値 624×10¹² Hz ν₂
おおくま座銀河団 10億光年 ν₀-ν₂≒121×10¹² Hz 
 E=ℎ(ν₀-ν₂) 
E= 6.62607015×10⁻³⁴Js×121×10¹² Hz  
 ≒801.75448×10⁻²²Js/Hz
            
 緑色:530–580 (×10¹² Hz)・・・中間値 555×10¹² Hz ν₃
かんむり座銀河団 14億光年 ν₀-ν₃≒190×10¹² Hz 
 E=ℎ(ν₀-ν₃) 
E= 6.62607015×10⁻³⁴Js×190×10¹² Hz  
 ≒1258.9533×10⁻²²Js/Hz
 黄色:510–530 (×10¹² Hz)・・・中間値 520×10¹² Hz ν₄
うしかい座銀河団 25億光年 ν₀-ν₄≒225×10¹² Hz 
 E=ℎ(ν₀-ν₄) 
E= 6.62607015×10⁻³⁴Js×225×10¹² Hz  
 ≒1490.8657×10⁻²²Js/Hz
 橙色:480–510 (×10¹² Hz)・・・中間値 495×10¹² Hz ν₅
うみへび座銀河団 40億光年 ν₀-ν₅≒250×10¹² Hz 
 E=ℎ(ν₀-ν₅) 
E= 6.62607015×10⁻³⁴Js×250×10¹² Hz  
 ≒1656.5175×10⁻²²Js/Hz
 赤色:405–480 (×10¹² Hz)
我々は光の本体をみることができないが、プリズムによる分光により波長による分類で色として識別する方法が可能となり、今回の赤方偏移の原因追及手段としている。しかし、光をエネルギーE=ℎνとして分析したのは本論文が初めてである。


光の減衰グラフと減衰理論の根拠

 宇宙は大きな実験室である。ここでの実験結果、「光が波長が伸びて赤方偏移するのは、光のドップラ効果であり、ビックバン理論(宇宙膨張説)の根拠とするものである。」と定説として論じられているが、組み立てられた宇宙理論の結果信じがたい論説と確信する。単純な「減衰理論」で、夢みたいな理論が終焉を迎えることを期待したい。
減衰とは振動の振幅やエネルギーを減少させる作用であり、 光の赤方偏移、青方偏移は運動する光源以外に光のエネルギの減衰に原因があると仮定。
真空中を伝播する光のエネルギーはE=ℎνで表される。
このエネルギーの減衰をグラフにしたのが次の図である。
それそれの銀河団までの距離(億光年)を横(右)、
E=ℎνの振動数差 をE=ℎ{ν₀-ν(₁,₂,₃,₄,₅)縦(下方)
光の減衰グラフ  E=ℎ{ν₀-ν(₁,₂,₃,₄,₅)}


「光の減衰理論」の想定要因について


⑴、粘性減衰(比例粘性減衰)
(例)空気や水など流体中を振動する物体に、それらの流体が抵抗となって生じる減衰。
 
 真空中の因子ℊを仮定したとき、真空中の素粒子ℊがその原因かもしれない。通常、物質を通過するなら、光粒子は吸収され消滅する。物質ではない素粒子(アクシオン)も要因かもしれない。
「電磁力が無限大まで到達するためには、光子(ゲージ粒子)の質量はゼロでなければならない」とされている。
、真空の電場・磁場からの影響
電場、磁場の相互作用で電磁波(光)が伝播するが、それが真空を伝播する過程で、粘性減衰作用として働くのではないのか。真空には何もないのではなく、真空から陽電子、負電子が対発生と対消滅の現象がおこる。
つまり、真空から反物質(陽電子、反粒子)が生まれる。
 それは、真空のある一点に大きなエネルギー(ガンマー線を衝突させる)と、電子と陽電子のペアが対生成され、またガンマー線となって対消滅する。量子論的な真空は電子と陽電子の生成・消滅の間を揺らいでいる状態である。このような可能性もあり得るのである。
⑶、コンプトン散乱等の影響
 宇宙背景放射の空間を通り、粘性減衰作用を起こしていることも否めない。コンプトン散乱も要因の一つである。
ほとんど静止した電子に光子が衝突する普通のコンプトン散乱では、電子はエネルギーを失って波長の長いエネルギーの光子になる。
逆のケースではスニアエフ=ゼルドビッチ効果がある。3k宇宙背景放射の光子は銀河団の中の高温ガスの電子によって逆コンプトン散乱を受け、長波長領域の光子がエネルギーをもらって短波長領域に移る現象もある。


参考文献・参考資料

いったい、どのようにこの宇宙は誕生したのか…最新研究から見えてきた「驚きの仮説」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

宇宙は138億歳、従来説より1億年高齢 欧州機関が解析 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

宇宙空間は想像以上に「混雑」 新種の浮遊惑星に約3万個の新小惑星を発見 (msn.com)

ヒミコ (天体) - Wikipedia

ドップラー効果 - Wikipedia

私がビックバン理論(宇宙膨張説)を信じない理由 副題 光の減衰理論(仮説)|tsukasa_tamura (note.com)

やさしい物理講座v13「光の真空中の減衰理論」|tsukasa_tamura (note.com)

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