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政治講座ⅴ796「国際政治(中国と北朝鮮)の裏側」

北朝鮮は、ミサイル発射を行っているが、北朝鮮の指導者は何を恐れているかと言うと金正日も「中国の侵略」を恐れていたという。いま、北朝鮮が発射しているミサイルの方向を変えると北京が射程距離に入るのである。北朝鮮に侵攻したら北京に打ち込むという無言の恫喝と吾輩は深読みしていた。
北朝鮮は米国より中国の覇権主義を恐れていると言われている。中国の覇権主義の歴史を見てみると危惧を感じざるをえない。ウイグル・チベット・内モンゴルなど解放の名目で侵略を重ねてきたことは明白である。そして次に狙うのは実は北朝鮮の併合である。いま、台湾侵攻を表立って行っているが、内心は朝鮮半島である清王朝のときは朝鮮半島は属国だったのである。朝鮮半島に触手を伸ばさないはずがない金正男氏を使い属国に引き入れようとする試みは失敗したが野望は抱いていると考えられるのである。金正恩の後見人的存在の張成沢氏 は「国家転覆陰謀行為」により死刑判決を受け、即日処刑された。中国に取り込まれたから粛清されたのである。
今回は、北朝鮮が中国を信用していない裏付けの報道がでたので紹介する。

      皇紀2683年1月27日
      さいたま市桜区
      政治研究者 田村 司

金正恩氏「中国人は嘘つき」「在韓米軍は中国牽制に必要」 米前国務長官が証言

産経新聞

【ソウル=時吉達也】北朝鮮の非核化に向けた2018年の米朝交渉当時、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長(現・総書記)が在韓米軍について「中国を牽制(けんせい)するために必要だ」とする趣旨の発言をしていたことが明らかになった。米国のポンペオ前国務長官が、24日に出版した回顧録に当時のやり取りを記載した。

北朝鮮はこれまで、米韓軍事演習への対抗措置としてミサイル発射を繰り返すなど、在韓米軍への敵意をあらわにしてきた。ポンペオ氏の証言からは、表向きには中国との友好関係を強調しつつ、2大国間で「バランス外交」を図る北朝鮮の思惑が浮かびあがった。

米中央情報局(CIA)長官だったポンペオ氏は18年春、当時のトランプ大統領の特使として極秘に訪朝、正恩氏と面会した。回顧録によると、ポンペオ氏が「中国は以前から『米軍が韓国から撤収すれば正恩氏が喜ぶ』と話している」と述べたところ、正恩氏は「中国人は噓つきだ」と反論。「中国は、朝鮮半島をチベットやウイグルのように扱えるよう、米国を撤収させたがっている」と指摘した上で、中国の半島進出を防ぐため米軍の駐留が必要だと述べたという。

在韓米軍をめぐっては、正恩氏の父、金正日(ジョンイル)総書記も「南北統一後も、地域の勢力均衡のため在韓米軍が必要だ」との認識を示し、00年の南北首脳会談で韓国側に伝えたと、複数の韓国元高官が証言している。

回顧録では、正恩氏が「ずっと私を殺そうとしてきたのを知っている」と米国の〝暗殺計画〟に触れ、ポンペオ氏が「今もそうですよ」と軽口をたたいたエピソードも紹介。トランプ氏がSNS(交流サイト)を通じ正恩氏を「リトル・ロケットマン」と揶揄(やゆ)したことについて、正恩氏も「ロケットマンはいいがリトルはよくない」と冗談を言ったという。

ポンペオ氏は、19年6月に軍事境界線の板門店で行われた3回目の米朝首脳会談にも言及。現地では会談の前後に韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領(当時)が加わり3人で立ち話をする形式がとられたが、事前協議では北朝鮮が文氏の関与を拒む一方、文氏はポンペオ氏に数回直接電話をかけ、同席を求めたという。ポンペオ氏は、正恩氏が「文氏に割く時間も、敬意も持たなかった」と振り返った。


参考文献・参考資料

金正恩氏「中国人は嘘つき」「在韓米軍は中国牽制に必要」 米前国務長官が証言 (msn.com)

五味洋治著『父・金正日と私  金正男独占告白』 文藝春秋 2012.1.20

金正男暗殺事件 - Wikipedia

金正恩 - Wikipedia

張成沢 - Wikipedia

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