見出し画像

政治講座ⅴ1663「財政破綻する中国の『反スパイ法』と『国家動員法』に身構える世界」

 自国の法律があるために世界の人々がどれほど「ドン引き」しているかも理解していないのが中国の国民であろう。中国には強制的に自国民にスパイ活動や破壊活動を指示する法律、「国家動員法」がある。常識的に14億の中国人は「スパイ活動や破壊活動」をする危険人物に変貌すると解釈するのが当たり前である。中国の歴史を俯瞰すると留学や業務出張する人物に言うことを聞かせるために「人質」を取っている。その人質は自国に残されている「家族」なのである。
このように中国では裏切らないように「親族・家族」を人質にとり、裏切り者に対しては親族・家族全員を為政者は皆殺しにしてきた歴史がある。親孝行な中国人をこのような方法で、強制的に従わせるのである。とにかく、惨い(むごい)のである。そして、自国の経済が崩壊した事実も隠蔽し、統計を捏造して、中国共産党の正統性は喪失していることをひた隠しにしている。そして、「国家動員法」で国民を縛りつけているのである。「一事が万事」の報道記事を今回は紹介する。なお、これは「差別」ではなく、「区別」であると思う。

     皇紀2684年3月1日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

「ドイツの航空機に中国人は乗るな」 シンガポール・エアショーで国籍差別、中国ネット民が猛反発

「ドイツの航空機に中国人は乗るな」 シンガポール・エアショーで国籍差別、中国ネット民が猛反発© 朝鮮日報 提供

 シンガポールで開催された航空ショーで、航空機メーカーのエアバスが中国人の観覧を禁止していたことが分かった。中国国内で反発の世論が拡大すると、エアバス側は即座に謝罪に乗り出した。中国官営紙「グローバルタイムズ」が26日(現地時間)、報じた。

「ドイツの航空機に中国人は乗るな」 シンガポール・エアショーで国籍差別、中国ネット民が猛反発© 朝鮮日報 提供

 報道によると、24日に開催された「2024 シンガポール・エアショー」では、中国人客がドイツ空軍の輸送機A400Mの内部を観覧することが許可されなかった。

 この事実は、当時現地にいた中国人がSNS(交流サイト)の微博(ウェイボー)に投稿したことで明らかになった。投稿者は「エアバスのA400M輸送機の前をドイツ軍とエアバス職員たちがガードし、並んでいる観覧客に国籍を聞いて『中国とロシアの国籍者は搭乗できない』と伝えていた」と主張した。

 英国BBCによると、中国のSNSにはこの状況を収めた動画も拡散されているという。動画にはエアバスの関係者とみられる女性がA400M輸送機に搭乗しようとした男性に国籍を尋ね「ドイツの航空機だからだ」と話す場面が映っている。さらに、男性が中国人だと答えると、この女性は「これはドイツの規則であり、軍事的な制限」だとして観覧を阻止している。

 中国人の観覧を阻止したスタッフの中にはドイツ空軍の関係者も含まれていたという。

 また、別の中国人ネットユーザーは、自身がドイツ軍関係者によって追い払われたとして「中国人に対する差別だ」と主張した。その上で、航空ショーの主催側に公式に不満を伝えたと書き込んだ。

 こうした書き込みと動画がネット上で拡散されると、中国のネットユーザーらは強く反発。一部のネットユーザーは、中国によるエアバスへの航空機注文をキャンセルし、自国の航空機産業を育成すべきだと主張した。自国産の航空機とは、中国が初めて開発した旅客機C919のことで、今回の航空ショーで初めて国際デビューを果たした。

 中国での反発が高まると、エアバス側は即座に謝罪した。

 エアバスはグローバルタイムズに対し「今回の件でご迷惑をおかけして申し訳ない」「残りの期間は中国人観覧客が自由に搭乗できるようにした」と明らかにした。同時に微博の公式アカウントにも謝罪文を掲載した。

 BBCは今回の件について、中国政府が西側の軍事技術に接近することを欧州諸国が強く懸念している中で発生したと伝えた。昨年には欧州連合(EU)のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が、中国の軍事力強化につながる欧州の技術に対して警告を送ったこともあった。

キム・ジャア記者

経済が下向きな上、政府は理不尽──外国人投資家が歴史的ペースで中国から逃げ出した

ニューズウィーク日本版 によるストーリー


経済が下向きな上、政府は理不尽──外国人投資家が歴史的ペースで中国から逃げ出した© ニューズウィーク日本版

香港の不動産バブルは崩壊、残ったのは債務だけ(2月27日) REUTERS/Tyrone Siu

<今の中国は好景気に湧きアメリカに迫る成長を謳歌していた頃とは別の国、経済的妙味もない>

ほんの数年前まで外国投資のメッカだった中国は、経済が勢いを失うのに伴い、外国人投資家の誘致に苦労するようになっている。

中国国家外為管理局(SAFE)が2024年2月に発表したデータによれば、外国企業からの資金流入を示す指標である対中直接投資額は2023年、過去30年で最低となる330億ドルを記録した。

中国は、デフレ圧力や不動産市場危機、若者の失業、製造セクターの停滞などに喘いできた。アメリカとの差も広がっている。近い将来、再びアメリカを追い越す勢いを取り戻すことができるのか、怪しくなりつつある。

駐中国のニコラス・バーンズ米国大使は、適用範囲が広い中国の「反スパイ法」が外国投資をいっそう尻込みさせていると言う、」

「中国では、日米欧と韓国から流入する資金よりも、流出する資金のほうが多くなっている。ここ40年間で初めてのことだ」。バーンズは、2月25日に放送されたCBSニュースのインタビューのなかでそう話した。

バーンズによれば、中国政府は世界に対して矛盾するメッセージを発しているという。「一方では、『わが国はビジネスに対して開かれている。米国企業や日本企業を求めている』と言っている。しかし他方では、2023年3月以降、6、7社の米国企業に対して家宅捜索を行なっている

バーンズは、さらにこう続けた。「(中国政府は、)米国企業に土足で踏み込み、閉鎖し、きわめて不当な言いがかりをつけてくる

デューディリはスパイ行為?

バーンズが言及しているのは、2023年の反スパイ法改正後に実施された家宅捜索だ。標的になったのは、経営コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの上海事務所、デューデリジェンス調査会社ミンツ・グループの北京事務所などだ。ミンツ・グループでは、中国人従業員5人が拘束された。2023年8月には、中国の改正反スパイ法に関して米国務省が懸念を表明し、「スパイ活動と見なされる活動の範囲が大幅に広がり」、恣意的な逮捕のリスクが高まったと述べた。

デューディリジェンスとは、投資対象の企業や人間を調べてリスクを評価する業務だ。中国がとくにデューデリジェンス調査会社を標的にした理由について、バーンズは次のように答えた。「中国政府は、中国国民や中国企業に関するデータを独占したいと考えている。だから、その領域の事業に携わる米国企業は気に入らないのではないか

外国企業に中国への投資をためらわせている別の要因として、バーンズは知的財産権の窃盗も挙げた。

オーストラリア安全保障情報機構(ASIO)のマイク・バージェス長官も2023年10月、中国政府は「史上もっとも継続的で大規模、かつ手の込んだ知的財産と専門知識の窃盗をおこなっている」と述べている。(翻訳:ガリレオ)

中国経済「神話」完全崩壊で日本になだれ込む実業家たち

アサ芸biz の意見

中国経済「神話」完全崩壊で日本になだれ込む実業家たち© アサ芸biz

明日は今日より豊かになる。明日は今日より幸せになる

鄧小平が打ち出した改革開放(1978年)以降、中国人はこれを神話のように信じてきた。

世界の最貧国に数えられた中国が、豊富で安い労働力を武器に1990年代半ばには「世界の工場」と呼ばれるまでに成長し、2001年にWTO(世界貿易機関)に加盟すると、2010年には日本を抜いて世界第2位の経済大国に発展した。

世界史に例を見ない急速な発展に、中国政府は「2035年までに米国経済を追い抜く」と豪語したばかりか、軍事力を拡大し、中国が21世紀をリードすると威武を示したものだ。

ところが、ここに来て「神話」は消えてしまったようだ。いまや、「明日は会社があるのか」「給料が出るのか」と心配する中国人が少なくない。

中国で不動産バブルが崩壊したことは世界に伝えられた。ところが、破綻の発端となった恒大集団は50兆円の負債を抱えているにも関わらず倒産もしていない

このように、共産党が問題を先送りし抜本的改革を避け、一時しのぎの泥縄的対策ばかりしているから、国民は豊かな生活は続かないと認識しはじめているのだ。

典型的な例がある。

この春節(旧正月)、上海の経済団体に属する旧知の中国人実業家から賀状をもらった。そこには「日本に移住したいとい考えている」とあり、腹の底から驚いた。

この実業家を、筆者は2001年にインタビューしたが、「これからの日本は中国に学ぶべきだ。中国に進出した日系企業は総経理(経営トップ)を中国人に代えるか、少なくとも中国流の新しい経営戦略を見習うべきだ」と言い放っていたからだ。

また、上海在住時に中国語の家庭教師を頼んだ縁で知り合い、現在は日本企業の東京本社に勤めている陸豊艶(仮名)氏は、コロナ禍で出来なかった帰国を今年、3年ぶりに果たし、その体験をこう教えてくれた。

「2018年に日本企業へ転職を決めた私の送別会で、友人は『間もなく中国は米国経済を追い抜く。中国は勢いがありビジネスチャンスが無限にあるのに、いまさら遅れた日本に行ってどうするの』と忠告されました。ところが今回帰省すると、『私も日本に行きたい。ビジネスビザの取得に協力して』と懇願されたのです」

陸さんに忠告した友人たちは、「会社が徹底した合理化を進めていて、いつクビにされてもおかしくない」「弟が失業して、家族は離婚問題に発展した」「上海でも失業したら再就職はほぼ不可能だ」と、厳しい現実を抱えていて、陸さんに羨望の眼差しを向けたという。

不動産バブルの破綻は様々な産業に波及している。中国全土に「閉塞感」という得体の知れない不安が漂っている。(団勇人・ジャーナリスト)

参考文献・参考資料

「ドイツの航空機に中国人は乗るな」 シンガポール・エアショーで国籍差別、中国ネット民が猛反発 (msn.com)

経済が下向きな上、政府は理不尽──外国人投資家が歴史的ペースで中国から逃げ出した (msn.com)

中国経済「神話」完全崩壊で日本になだれ込む実業家たち (msn.com)

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?