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政治講座ⅴ1865「4年に一度の舌戦ショーと国際政治・外交の行方」

 4年に一度のオリンピックと同様にアメリカ大統領選も同時期に始まる。4年に一度の政治の舌戦が始まる。米国は2大政党であるがゆえに米国の分断化が叫ばれてきた。しかし、多種多様の人種・宗教などが存在する国に意見・思想の違いは当然であろう。米国の意見の分断化は民主主義としては健全である。問題は「暴力で解決させる風潮、暗殺を肯定する発言」である。願わくは米国は民主主義と自由の旗を降ろす事の無いように。
今回はその舌戦の報道記事を紹介する。

     皇紀2684年7月24日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

トランプ氏の”口撃”止まらず 「この詐欺の弁償を…」

毎日新聞 によるストーリー

米中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで、支持者に応えるトランプ前米大統領=2024年7月18日、秋山信一撮影© 毎日新聞 提供

 トランプ前米大統領(共和党)は21日、バイデン大統領(民主党)が11月の大統領選から撤退したことについて、「いんちきバイデンと戦うため、時間と金を費やすことを強いられてきたが、(相手が変わって)もう一度やり直さなければならない。共和党はこれまでの費用を弁償してもらうべきじゃないか」とジョークを飛ばした。

 バイデン氏と合意していた9月のテレビ討論会についても、主催をABCニュースから自身に近い保守系のFOXニュースに変更するよう要求した。

 トランプ氏は自身のソーシャルメディアに「ジョーの周りにいた人たちは、出馬できないことを知っていた。共和党は、この詐欺の弁償を受けるべきではないか」と投稿し、「ちょっと言ってみただけだ」と軽い調子で締めくくった。【ワシントン秋山信一】

バンス氏、地元オハイオで初集会 「ハリス氏はうそをついていた」

共同通信 によるストーリー

選挙集会で演説するバンス米上院議員=22日、オハイオ州ミドルタウン(ゲッティ=共同)© 共同通信

 【ワシントン共同】米大統領選の共和党副大統領候補バンス上院議員は22日、地元オハイオ州ミドルタウンで候補指名後初めて単独の選挙集会を開いた。民主党のハリス副大統領がバイデン大統領の認知機能の衰えを隠し、国民に「うそをついていた」と批判した。バイデン氏について「職務遂行能力がないと誰もが分かっているのに何も言わなかったのは有権者への侮辱だ」と訴えた。

 オバマ元大統領や、民主党に多額の献金をしている著名投資家ソロス氏ら一部の民主党エリートが、密室でバイデン氏の撤退を決めたと根拠を示さずに主張。「こうしたやり方にうんざりした民主党支持者を共和党は歓迎する」と呼びかけた。

バンス米上院議員(ロイター=共同)© 共同通信

トランプ氏「私とはうまく付き合う」 金正恩委員長にジェスチャー…「独裁者調教師」を誇示(1)

トランプ前米大統領© 中央日報 提供

「金正恩(キム・ジョンウン)のような独裁者も思いのままに扱うことができる米国大統領、同盟が米国を財物を奪うのを放置しない大統領、いかなる助けや連帯がなくても中国に勝つことができる大統領」。

18日(現地時間)の共和党大統領候補指名受諾演説に表れた、トランプ前大統領が対外政策の側面で目指す指導者像を要約するとこうだ。この日の93分間の演説から推察できるトランプ政権2期目の外交・安全保障政策の方向は1期目と大きく変わらなかった。

特にトランプ氏は北朝鮮の金正恩国務委員長に言及しながら「私は金正恩ととてもうまく付き合った」と述べたが、これは自身が「独裁者を扱うことができる強い指導者」という点を強調するためと解釈される。

◆モラトリアムアゲイン? 見返りは未知数

トランプ氏はこの日の演説で「私は北朝鮮の金正恩ととてもうまく付き合った。彼も私にまた会いたいはずであり、私を懐かしく思うだろう」とし「核兵器や他の武器を多く持つ人とうまく付き合うのはよいことだ」と述べた。

トランプ氏は20日のミシガン州グランドラピッズでの演説でも「金正恩に米国で野球を一緒に観戦しようと提案した」というエピソードまで伝えた。また「金正恩は多くの核兵器を持つが、私は彼とうまく過ごした」とし「彼は核兵器を買って作ることばかり望むが、私は彼に『緊張を解いてリラックスするのがよい』『(ニューヨーク)ヤンキースの野球の試合も見に行こう』と言った」と伝えた。

トランプ氏が連日、金正恩委員長との「良い関係」を強調するのは「自分が大統領だった当時はもっと安全だった」という点を強調する意図があると解釈される。自身は金正恩委員長をはじめ、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席など権威主義国家の首脳も制圧できるという趣旨だ。トランプ氏は受諾演説で、「ロシアは彼(トランプ氏)を恐れ、中国も彼を恐れた」というハンガリー首相の発言を伝えたりもした。

また「我々は北朝鮮のミサイル発射を止めたが、北朝鮮は今また言うことを聞かなくなっている」とし、北朝鮮の核・ミサイル モラトリアム(猶予)を成果として言及したりもした。再選時に金正恩委員長との関係を基礎に電撃的な朝米首脳会談再開など「トップダウン」式の接近法を見せたり、核・ミサイル開発の凍結で終わる「スモールディール」をしたりすることが懸念される部分だ。

梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授(北朝鮮学)は「受諾演説などから確認できるトランプ2期目の対外政策の核心原則は、大統領中心のトップダウン方式への回帰」とし「ただ、トランプ氏はすでに2019年に金正恩委員長を扱い、この問題が簡単に解けない性格ということを誰よりもよく知っている」と指摘した。

実際、トランプ政権1期目も米国が北朝鮮の望む「贈り物」を与えたことはなかった。実際、悩んで決心したモラトリアムの代価として何も受けることができなかったというのが、北朝鮮が抱いた不満の骨子だった。トランプ氏が金正恩委員長に言及すること自体が当時の朝米交渉を「儲かる商売」として認識している可能性がある。
これに対し、トランプ氏が表面上では金正恩委員長と友好的な関係を維持したまま、ウクライナ問題、イスラエル問題のように可視的な成果が出る問題に集中し、韓半島(朝鮮半島)問題は後回しにするという見方も出ている。

◆金正恩委員長、「危険な信号」受け入れるか

繰り返し金正恩委員長に言及するトランプ氏の意図を北朝鮮がどう受け止めるかも注目される。金正恩委員長が自身にジェスチャーを見せたトランプ氏に「ベッティング」するため、11月の米大統領選挙直前に高強度の挑発をする可能性も排除できない。バイデン政権の安保無能を浮き彫りにし、大統領選挙で存在感を浮き彫りにするためだ。

これに関連し申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官は年初のインタビューで「米大統領選挙前に大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射や7回目の核実験など高強度の挑発で自分たちに有利な戦略環境を形成する動きを見せるかもしれない」と話した。具体的に9月を核実験の時期と予想したりもした。

仮に北朝鮮が追加でICBM挑発をする場合、固体燃料を基盤とする火星18型を改良して高角発射する可能性がある。まだ不足する大気圏再進入技術を獲得するため、弾頭部の削磨現象の点検が可能な中距離ミサイル代替実験などをする可能性もある。

ただ、金正恩委員長もトランプ氏を一度相手にしているだけに大きな期待を抱かないという分析も出ている。統一研究院のホン・ミン研究委員は「米国が非核化の立場を堅持したハノイ・ノーディール(2019年2月の第2回米朝首脳会談)事態を学習した金正恩委員長は、簡単にはトランプ氏との対話に応じないかもしれない」と分析した。ホン研究委員は、ひとまずロシアという「後ろ盾」を得た金正恩委員長が今後、米ロ関係の行方やトランプ2期目の具体的な対外政策方向を眺めた後に行動するだろう、という分析も出した。

国立外交院のチェ・ウソン教授は「金正恩委員長としては安全保障のための時間を稼ぐためにも、トランプ氏の再執権の序盤には融和的な態度を見せる可能性がある」としながらも「2人がまた会うイベントのほか、実質的に非核化交渉が進展する可能性は高くない」と予想した。

トランプ氏、高関税カードにインフレ抑制法とCHIPS法廃止も言及…韓国企業に緊張

トランプ前米大統領© 中央日報 提供

「トランプ優勢論」が拡散し韓国企業の緊張感も高まっている。韓国企業が対米投資を広げている中でトランプ氏が連日強力な自国優先主義発言を継続しているためだ。

米共和党大統領候補であるトランプ前大統領は、最近の大統領候補受諾演説とメディアインタビューで、あらゆる輸入品に普遍的関税を課し、税金と金利は低くして景気を浮揚する「トランプノミクス2.0」の基本枠組みについて明らかにした。特に半導体や電気自動車など韓国企業の影響力が大きい産業分野を狙って批判しながらインフレ抑制法やCHIPS法の縮小や廃止の可能性に言及した。

電気自動車に「オールイン」した韓国の自動車業界は、トランプ氏が候補受諾演説で「就任初日に電気自動車義務命令を廃棄する」と発言したことに鋭意注視している。バイデン大統領はこれまで自動車の排出ガス基準強化など電気自動車拡大政策を広げてきた。これに伴い、企業は電気自動車中心に米国内投資を伸ばしたが、方向転換が避けられなくなったのだ。

トランプ氏が中国を狙い「われわれは自動車製造業を米国に持ってくるだろう。同意しなければ自動車ごとに100~200%の関税を課す」とした発言もやはり韓国企業にも矢が向かうと予想される。米国が貿易収支赤字を減らすためにターゲットを外国自動車メーカーにする可能性が高く、韓国企業が米国内での生産を増やさなければならない可能性が大きくなるためだ。

韓国貿易協会によると、昨年の韓国の対米自動車産業輸出は453億ドルで4年間に2倍に増加した。韓国産業研究院のキム・ギョンユ選任研究委員は「トランプ氏は米国の貿易赤字の原因として韓日の自動車・部品を挙げる」と話した。

インフレ抑制法の恩恵を受けるバッテリー企業の苦心も深まる。トランプ氏はインフレ抑制法を「新たなグリーン詐欺」と批判しながら法案を廃止する意志を示唆してきた。最近の一時的需要鈍化により、収益の相当部分を補助金に頼っているサムスンSDI、LGエナジーソリューション、SKオンの韓国バッテリー企業3社はインフレ抑制法が廃止されると打撃を避けられない。

韓国産業研究院のファン・ギョンイン副研究委員は、「トランプ氏再選後にインフレ抑制法廃止までではないが権限を活用してインフレ抑制法の効果が縮小される可能性は高く、この場合企業が将来の利益を期待して断行した大規模投資は全面的な見直しが避けられないだろう」と分析した。

補助金が取り消される極端な状況が起きるならば韓国半導体企業の生産施設拡張も影響を受ける見通しだ。大韓商工会議所会長を務めるSKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長は19日、「補助金が払われないならばわれわれも完全にもう一度考えなくてはならない問題」と話した。SKハイニックスはインディアナ州に最先端パッケージング工場の建設を推進している。

韓国の対米貿易黒字がかえって「ブーメラン」になるかもしれないという懸念もある。米国を相手に「最大の貿易黒字」を享受する韓国を圧迫する恐れがあるからだ。韓国は2021年には米国の貿易赤字国順位で10位圏外だったが、2022年に9位、昨年に8位となり、今年は1~5月で7位に上がった。対外経済政策研究院は「米国が韓国に普遍関税10%を課せば年間基準で対米輸出が152億ドル減るだろう」と推定した。

ハリス副大統領 トランプ氏を非難「略奪者、詐欺師、ペテン師」

東スポWEB によるストーリー

カマラ・ハリス氏(ロイター)© 東スポWEB

米大統領選から撤退したバイデン大統領(81)から民主党の大統領候補として支持を受けたカマラ・ハリス副大統領(59)が22日、デラウェア州で選対スタッフに向けて演説した。過去に検察官として対決した犯罪者と重ね合わせ、共和党の大統領候補のトランプ前大統領(78)を「捕食者、詐欺師、ペテン師」と非難した。米メディア「デーリー・ビースト」が報じた。

ハリス氏はサンフランシスコ地方検事局、サンフランシスコ市検事局、サンフランシスコ地方検事、カリフォルニア州司法長官などのキャリアを経て、政治家となった。

「これらのキャリアでは、私はあらゆる種類の加害者と対決しました。女性を虐待する捕食者。消費者を騙す詐欺師。私利私欲のためにルールを破るペテン師。だから、ドナルド・トランプのようなタイプの人間を私は知っている

ハリス氏は自身の経歴の一部を公開し、検察官として性的虐待に関わる事件を専門に扱ったこと、営利目的の大学を廃業に追い込んだことなどについて語った。その上で、トランプ氏は性的虐待の罪で有罪判決を受け、詐欺的な営利目的の大学を運営したなどと指摘

「しかし、誤解しないでください。そうは言っても、この選挙戦は単にドナルド・トランプとわれわれの戦いだけを目的としたものではありません。この選挙戦にはそれ以上の意味があります。ドナルド・トランプは、私たちの国を後戻りさせようとしている。多くのアメリカ国民が完全な自由と権利を持つ前の時代に戻そうとしている。しかし、私たちはすべてのアメリカ国民に居場所を与える、より明るい未来を信じている」と話した。


参考文献・参考資料

トランプ氏の”口撃”止まらず 「この詐欺の弁償を…」 (msn.com)

バンス氏、地元オハイオで初集会 「ハリス氏はうそをついていた」 (msn.com)

トランプ氏「私とはうまく付き合う」 金正恩委員長にジェスチャー…「独裁者調教師」を誇示(1) (msn.com)

トランプ氏、高関税カードにインフレ抑制法とCHIPS法廃止も言及…韓国企業に緊張 (msn.com)

ハリス副大統領 トランプ氏を非難「略奪者、詐欺師、ペテン師」 (msn.com)

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