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政治講座ⅴ1233「中国の『債務の罠』にかかるインドネシア、そして中国の新植民地化する悪徳商法」

一国の指導者を懐柔(金・女)して、取り込むのは中国の常套手段、騙した中国がわるいのか、騙されたインドネシアが悪いのか。中国は人民を食い物にした不動産バブルが崩壊して、国内の内需が破滅状態である。ここで眼を付けたのが「一帯一路」で相手国に借金をさせて、インフラ整備をして金を稼ぐ外需の手法である。そこには相手国の費用対効果の収益性も考えずに金を貸しまくって設備させて、当然、収益性のない採算度外視の事業の債務の返済はできないことになる。誠に「悪徳商法」である。今回はそのような報道記事を紹介する。

     皇紀2683年7月29日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

中国、インドネシアと戦略的協力深化へ 首脳会談

Reuters によるストーリー • 1 時間前

中国、インドネシアと戦略的協力深化へ 首脳会談© Thomson Reuters

[北京 27日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は27日、中国を訪問中のインドネシアのジョコ大統領と四川省成都で会談し、両国の戦略的協力を深める考えを示した。中国国営中央テレビ(CCTV)が報じた。

中国が主導して建設を進めるインドネシアの首都ジャカルタと主要都市バンドンを結ぶ高速鉄道について、高い基準で完成させるべきだと述べた。

高速鉄道計画はジョコ氏の主要プロジェクトで、習氏が掲げる広域経済構想「一帯一路」の一環だが、予算の問題で計画より4年遅れている

習氏は「最後の1キロの建設で良い仕事をし、プロジェクトの高水準と高品質を確保するためにあらゆる努力をすべきだ」と強調した。

インドネシアからのコモディティーと農産物の輸入を拡大する意向だと述べ、新エネルギー車やスマートシティーなどの分野での協力も強調した。

中国の援助の罠、インドネシア高速鉄道は挫折

2021.06.13
中国受注のインドネシア高速鉄道は計画破綻、完成しても中国の所有物になる。
インドネシア政府は日本の再参加を求めている

画像引用:https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200707/mcb2007070500005-n1.htm インドネシアから突然の再参画案に日本困惑 中国受注の高速鉄道完成遅れ – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト


インドネシア高速鉄道は中国政府の所有物

2015年にインドネシアの高速鉄道建設で日本と中国が競ったが、中国が「無料」で落札して驚かせた

インドネシア高速鉄道は最初日本だけが参加し決定していたが、中国が割り込んで来た。

日本は低金利な融資条件を提案したが中国は決定直前に「すべて無償で建設する」と申し出て不透明な経緯で決定した。

その後インドネシア政府と中国の間で揉めて判明したのは、完成した高速鉄道は「中国政府の所有物」でインドネシアのものではない事だった。

工事をしたり鉄道を運営するのは中国の会社だが、共産主義なので鉄道会社も政府の所有物です。

インドネシア高速鉄道は完成後に中國企業がJRのように運営し、債務を返済し終わったら経営権をインドネシア政府に譲渡します。
鉄道計画には沿線の都市開発が含まれ、中国鉄道会社だけが土地の開発や分譲をし、その利益で鉄道の費用を払う

例えばJR九州の鉄道事業は大赤字だが、ホテルや不動産業で利益を上げていて、インドネシア高速鉄道もそんな方式を考えていた。

ちなみにJR北海道が赤字なのは国鉄所有地が少なったからで、JR九州は所有地が多かったので不動産屋に転身できた。
問題はインドネシア高速鉄道だが路線はジャングルの中を走り駅はこれから作り、駅の周囲にゼロから大都市を造る計画です。

沿線に大都市ができて債務を返済し終わるのは50年後か100年後、黒字化しない限り永遠に「中国政府の所有物」になります。

これは契約書にかかれていた筈なのだが、中国の債務の罠に落ちるような国の人は契約書を読まないらしいです。

援助を受けると植民地にされる

その後インドネシア高速鉄道は着工されず数年が経過し、進捗は20年12月時点で65%ほどとなっている。

中国は最初労働者を中国から派遣する計画だったが、現地人を雇用しろとインドネシア政府がゴネる等して大幅に遅れている。

中国側には計画と呼ぶものが存在せずとりあえず受注する為に無料で入札したが何も考えていなかったようです
首都ジャカルタと西ジャワ州バンドン間の140キロメートルを約45分で結び、インドネシア政府の負担はないがインドネシア企業が55億ドルの25%を負担する計画だった。

工事の遅れでゼロ円だった予算は高騰し、21年に開業予定だったが既に予定日は過ぎようとしている。

高速鉄道の中国受注は2014年に就任したジョコ大統領の命令で中国に決まったとされ、実際には中国との政治交渉で決まった。
批判が強まるとインドネシア政府は高速鉄道と在来鉄道を一本化、つまり中国が建設中の高速鉄道をやめたいと言い出した。

日本は2015年の高速鉄道は受注できなかったが、その後在来線高速化を受注していて、高速鉄道より安く建設できる。

インドネシアに高速鉄道が必要か最初から疑問視されていて、完成直前になって計画変更される可能性もある。
完成した高速鉄道は中国政府の所有物になり、ずっと赤字なら永久に中国のものになってしまう。

これが中国の典型的な「債務の罠」で、無料で建設すると言われてサインしたら、国土は中国の所有物になってしまう。

他にもミャンマーやタイやマレーシアなど多くの国が、インドネシアと同じような提案をされている

インドネシア、中国製の高速鉄道車両を公開 23年開業へ

東南アジア

2022年10月3日 18:44

カバーをかけられたままのインドネシア高速鉄道の車両(1日、同国西ジャワ州バンドン)

【ジャカルタ=地曳航也】インドネシア中国高速鉄道公社(KCIC)は首都ジャカルタと約142キロメートル離れた西ジャワ州の主要都市バンドンを結ぶ同国で初めての高速鉄道の車両を、メディアに公開した。工事の進捗率は約9割に達し、2023年6月の開業をめざす。

1日に公開した車両は中国の鉄道車両製造大手、中国中車傘下の中車青島四方機車車両が製造した。9月上旬、ジャカルタのタンジュンプリオク港に到着した。全長約200メートルの8両編成が検査用を含めて全部で12セット納入されることになる。

車両を覆うカバーは終始つけたままだった。KCICによると、VIP座席、1等・2等座席、食堂車で構成する。最高時速350キロメートルで、在来線では3時間半かかるジャカルタとバンドンの区間を最短35分で結ぶ。各駅停車では45分かかる。

11月にはインドネシアのジョコ大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席がテスト走行で同乗する計画もある。習氏はインドネシアが同月、議長国としてバリ島で開く20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席する予定だ。

インドネシアの高速鉄道をめぐっては当初、日本が新幹線方式で受注することが有力視された。ジョコ氏はインドネシアに財政負担を求めないという条件で中国案を採用した。だが、土地収用の遅れや新型コロナウイルスの感染拡大の影響で完工は予定の18年から大幅に遅れている。

総工費も当初見積もりの55億ドル(約8000億円)を大幅に超える。インドネシア政府は21年10月、従来の方針を覆して国費投入を決めた。国会で必要な金額を精査している。

参考文献・参考資料

中国、インドネシアと戦略的協力深化へ 首脳会談 (msn.com)

中国の援助の罠、インドネシア高速鉄道は挫折 | 世界のニュース トトメス5世 (thutmosev.com)

インドネシア、中国製の高速鉄道車両を公開 23年開業へ - 日本経済新聞 (nikkei.com)

悪徳商法 - Wikipedia

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