家と図書館とカフェ

私の最近の行動範囲の9割を占めている。
家と図書館とカフェである。

家で集中モードに入ると、とことん集中できる。
まず、普段生活している場所だから、人知れず安心感を覚えているのだろう。図書館や特にカフェで必要な、その場に慣れる時間が一切不要である。
そして自分しかいないのだから、周囲の目を気にする必要が全くない。
だから集中モードにも比較的切り替わりやすいし、時間を忘れて勉強、調べものをしていることがある。このモードに入れた時は気持ちが良い。少しハイになり、脳に良い何かが分泌されている気がする。
さらに家だと歩き回れるし、自分が読みたい本を音読したり、覚えたい英単語を何度も発音したりもできる。
物事を記憶したい場合、五感を使うことが有用などとはよく聞くが、その観点から考えると、声に出しその声を聞くことのできる環境の家は作業する上で最適な場所なのではないかと思う。

ただ、家には誘惑が多いし、自分に甘くなりがちなのも事実である。集中モードにどっぷりつかれている日は問題ないが、集中力が低い日だと家での作業は全然はかどらない。だって、ベッド、座椅子、食べ物などが数歩歩けば手に入る距離にある。少し疲れたり、眠くなったりすると、適度な仮眠は作業効率性を上げるという研究結果を引っ張り出し、座椅子やベッドに横になってみる。なかなか寝付けないとスマホでYouTubeなんかも観始める。気がつけば1時間経っている始末だ。ほんの10分が家では10分で収まらないのは全人類に共通ではないだろうか。

だからこそ、「あ、今日は家じゃ捗らないDAYだ。」と察した時点で、外出する準備を始める。ただこの準備もダラダラやりがちなのが最近の私の悪いところだ。歌を流して歌いながら踊ったり、鏡に向かって怪人二十面相ごとく色んなパターンの顔をしてみたり、床の汚れが急に気になり、雑巾で磨いてみたり…
家が好きだし、出かける為の化粧などの準備は面倒だから、出来れば家で作業が捗れば良いと思っているが、そうはいかない、だから出かけるしかないけどまだ家に居たいな…といった気持ちが葛藤しているのだと思う。
そんなこんなでいつも準備に1時間以上かかり、ようやく外に出る。そしてカフェか図書館に向かうのだ。

カフェと図書館の使い分けは、より静かな場所に行きたい場合、新しい本を借りたい場合、無性に本に囲まれたい場合、家程ではないが心理的安全性を確保したい場合、長時間滞在したい場合は図書館、ただ図書館は電車に乗って別の駅に行き、その駅からも徒歩10分程かかるので、悪天候の時などは最寄り駅のカフェに行きがちである。それが大きな使い分けである。

図書館は公共の施設だから、閉館時間までであれば何時間滞在しても誰にも何も言われない。図書館の利用は市民権利である。そして当たり前だが大量の本が置いてあり、静かな空間がそこにある。だから本を読むのには最適な場所だ。急に面白いアイデアなどが浮かんだ時にそのトピックに関する本をすぐに探しにいけるというのも図書館の一番の魅力ではないだろうか。ただ、パソコンでの作業などは向かないのではないかと思わないだろうか。私もそう思っていた。実家の近くの図書館はWiFiがないし、パソコン使用可のデスクの数がかなり限られている。しかし、最近行っている図書館にはフリーWi-Fiが飛んでおり、さらにパソコンの使用や勉強のOKな席が基本的にどの時間帯に行っても空いている。ただキーボードのタイプ音は気になる人には気になると思う為、最小限の音でタイプするように心がけている。超絶ソフトタッチである。この勉強スペースは塾の自習室の様な雰囲気で、おしゃべりは厳禁である。学生さんや社会人の方々皆さんが作業をしている為、家で作業する時よりも自分も頑張ろうという気にさせられる。
どうしてもマイナス面を上げる必要があるとすれば、当たり前だし異論は一切ないのだが、飲食は基本的にNGである。基本的というのは、蓋ができる水筒やペットボトルなどは持ち込みがOKだからだ。ガムや飴などはかなりグレーゾーンだが、おにぎりやパンなどはもちろん禁止である。図書館はご飯を食べる場所ではないからだ。だから長時間居られる場所でありながら、お腹が空くと一旦図書館を後にし、近くの飲食店でお腹を満たしてから再入場になる。ただ、最近行っている図書館は図書館のすぐ外に飲食スペースが設けられており、そこでなら合法的に飲食できるのである。だから握ったおにぎりなどを持参すれば、空腹になったタイミングでそのスペースで食べ、また図書館で時間を過ごすことができるのだ。なんと利用者に優しい図書館なのだろう。今まであまりこういった図書館に巡り合ってこなかった為、初めて知った時は感動した。

カフェは家、図書館の次に使う場所である。なぜ極力その二つを使いたいかというと、前述した様に、カフェは個人的に集中モードがONになるまでに最も時間を要してしまうからである。この問題は同じカフェに通い続ければ比較的解消されるのかもしれないが、会話を楽しみたい人が多い時間帯や全然人がおらず静かな時間帯など、タイミングによってお店の雰囲気がだいぶ異なる。比較的にぎやかな場所でも自分の世界に入り込める自負があったのだが、最近その能力が低下してきているのか、カフェでは周りの人の動きや声、それこそパソコンやペン、貧乏ゆすりの音など、様々な情報が入ってきて、そっちに意識が持って行かれてしまう。だから、30分以上はその場で集中できるまでに時間がかかる。noteの執筆など、アウトプット系は比較的カフェでも作業が進みやすいことに気がつき、最近はそういう作業の使い分けもしている。そんな理由でカフェはあまり選ばないが、カフェの好きなところは好きな飲み物や食べ物を楽しみながら作業できる点である。あまり頼まない様な季節限定の飲み物などを頼んでみると、新たな扉が開くことがある。さらに、少し作業とは離れてしまうが、休憩の際に人間観察をしてみるのも面白い。家には誰もいないし、図書館では皆黙々と作業をしているので、観察対象としてはあまり惹かれない。ただカフェには仕事をしている人、雑談をしている人、店員さんなど様々な人が混在している。雑談内容を盗み聞きしてみたり、やたら貧乏ゆすりが大きい人を見てこの人は何か悩みでも抱えているのかしらなどと物思いにふけってみたりできるのもカフェの良さである。

最近私が大半の時間を過ごしている3カ所の特徴を思うがままに書いてみた。これからもこの3カ所にはお世話になり続けます。



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