「約束のネバーランド」が渋谷の街をジャックする!?街の隙間を利用した広告
週刊少年ジャンプで先日完結を迎えた人気漫画『約束のネバーランド』
日本だけでなく海外でも人気を得ており、今後Amazon Primeにて実写海外ドラマの放送も予定されているほどの人気ぶり。しかも、監督は『スパイダーマン:スパイダーバース』のロドニー・ロスマン氏。
また、海外ドラマだけでなく、日本では実写映画の公開も12月18日に控えている状況下で放ってきた広告が今回のテーマです。
渋谷の自動販売機の下、エレベーターの扉の間、建物の間に作中の子供達の監視者である「クローネ(役:渡辺直美)」が現れ街をジャックし、作中の子供達を監視するかのようにリアル世界の我々を監視してくるとった企画。
企画の勘所その1-広告なのに隠れている-
本企画はなんといっても普段人が意図して目にすることがない場所に存在し、あくまでも”隠れたところから監視をしている”という点が面白い。
広告の本質は誰かに見てもらい認知してもらうことが目的である。だがしかし、この企画では広告が物陰を利用して隠れており、寧ろ人目を避けるかのように存在しているのだ。しかし”物陰に隠れて”というところが重要なポイントであり本編の内容ともリンクされているのだ。
『約束のネバーランド』という話自体が鬼ごっこをモチーフとして話作られており、クローネは作中では鬼に当たる存在であり、子供たちを逃さぬように監視することが仕事なのだ。つまり、”隠れた広告”というのは本編の内容を踏襲された広告と言える。
企画の勘所その2-ファンによる拡散と予期せぬ発見による拡散−
本企画の実施場所にも注目したい。実施場所は「アニメイト渋谷店周辺」となっており、漫画好きやアニメ好きが集まるであろう場所であり尚且つ隠れるという文脈に合う、渋谷というゴチャゴチャとした街で実施されている。ようするにこの企画のターゲットは原作のファンとなっていると同時にこの広告を撮影しSNSでの拡散を狙う火付け役になっているのだ。
想定されるSNSでの投稿は”自販機の下にクローネ!?”とか”こんなところにもいたよ”といったような内容が予想される。この投稿を見た人が自分も見たい探したいと街に訪れ、原作の内容を知らぬ人たちが”こんなところに渡辺直美いた!!!!!”などの投稿により更なる話題性を生むといった仕組みである。
しかし、メインターゲットは原作ファンやアニメ漫画好きの人ではあるが火付け役は他にもいる。それは”予期せずこの広告を見つけた人”である。何も知らずにこの広告を見つけたらどう思う?絶対にびっくりするに違いない。さらにはその異様さを見て思わず写真を撮ってしまいこの驚きと異様さを誰かに知ってもらうためにSNSで拡散してしまう。
その投稿を見て”怖い!!!” や ”なんでこんなところに人の顔があるの!?”といった形で話題を呼び、隠れた広告が結果として広告を知ってもらうことに成功するという仕組みなのだ。
感想
あえて隠れたところに広告を打つという斬新な発想の広告でしたね。そもそもこの広告、渡辺直美さんの顔がめっちゃ凄いw演技力というか、そらこんなの見つけてしまったら怖いしビックリしちゃうなぁと思いましたw
もともと私も漫画を集めていたので世界観や設定などには理解がある人間ですが、原作の世界観を忠実にリアル世界に持ってきてくれた良い企画でした。
いつかサブカルチャー系の広告の仕事とかしてみたいですね!
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