オーストラリア ファーム失敗体験談(悪口多め笑)
私が前職を辞めたのが1月始めで残りのビザが4ヶ月を切ったくらいの時でした。夏の時期である1月は、主にタスマニアのベリーが有名です。しかしこちらはシーズン真っ只中で定員が満員の状態です。ブリスベン周辺で一番有名なのがカブルチャーの苺ですが、こちらは5月〜8月の冬の時期がシーズンです。
まずは日豪プレスで見つけた、家と仕事があると言う日本人女性の情報を頼りにカブルチャーへ向かいました。ここでは2人部屋で、一軒家に数名の韓国人と日本人が住んでいる所でした。肝心の仕事はというと、収穫終わりの畑の片付けか、マンゴーか何かの果実の収穫に2〜3人が駆り出されるとの事。しかし私以外に5〜6人ぐらい仕事待ちで、一番最後に来た人が2週間仕事を待っているという状況です。一番最後に来た私が、すぐに仕事を貰えるわけもなく無駄に数週間もここでただ時間を過ごすのは絶対に嫌だと感じました。
どうやら日本人が募集していた理由は、間借りしているオーナーである日本人と韓国人のカップルが、空いている家賃代を浮かせるためにあるかどうかも分からない仕事を餌に募集しているのだと気づきました。表向きは感じのいい方でしたが、日本人だからといって決して安易に信用してはいけないなと感じました。
あと更に私が嫌だと感じたのは、仕事を待つためにただのほほんと暮らしている周りの人達との温度差でした。
迷いも大変ありましたが、ここを離れることを決意しました。カブルチャーの家を出る際、日払いにしてくれた事には感謝しました。ちなみにここにいたのは3日間でした。
その後私はインスタグラムでブルーベリー収穫の仕事がすぐ出来、住居もあるという投稿を見つけ、少し遠いですが車で8〜9時間先のコフスハーバーへ移動することにしました。
コフスハーバーの街中から少し離れたブルーベリー畑の丘の上に、大きめな長屋のような建物がありました。そこが住居であり、辺り一面が職場の農場でした。インスタグラムの投稿主の日本人女性と韓国人男性のカップルと会い、仕事と住居の簡単な説明を受け、2週間分の家賃を支払い、明日から仕事があるからと言い、そのカップルはそそくさと何処かへと行きました。どうやらこのカップルはここで働いているわけではなく、SNSにオーナーの代理で投稿をし、その紹介料をいくらか貰っているだけのようでした。
さてここで新しい生活が始まるかと思いましたが結論、私はここも2泊3日で出る事に決めました。理由は2つです。1つは同じ住居に住む人たちと全く合わなかった事です。2段ベッド2、3個ある部屋がいくつかある古い建物に共同生活なのですが、その住居にいるのは全て日本人男子で、だいたい20名くらいです。その大半が20代前半で、数名が20代後半、10代の子も何人かいました。入居の際、顔合わせで挨拶し、軽くご飯を食べた後、寛ぎながら皆んなと談笑しましたが、全く会話が噛み合いません。話があっちこっちに飛び、ある子は自己紹介の際に「僕は海賊になるんだー」と言い出す始末。入居早々、「あ、ここやばいな」と思いました。またある子は酔っ払って他の子に酒を強要したり暴力的になったり。またある子は少し離れた別の場所に住んでいる日本人彼女を呼び、まるでオスゴリラの集団で唯一メスゴリラを自慢するボスゴリラの様に振る舞っていたり。またある子はウィードを仕事中も常用していたり。そもそもここは特定の子に限らずウィードが蔓延しており、要するに「丘の上のブルーベリー畑に佇むウィードハウス」といった場所でした。笑
良く言えば皆んな素直そうな子達ではあり、その子達独特のルールの中で生活しているのも何だか奇妙に思え、日本から離れたオーストラリアの片田舎に、日本人だけが集まるこんな場所があるとは思いませんでした。
理由二つ目は仕事の条件です。歩合制で良くて20ドル/h、平均で10ドル/hとのこと。そもそもこんなファームで正式なペイスリップが貰えるかどうかも不安なところでした。過去ここで2ndワーホリの条件を満たしたことがある人がいるのかを聞いても誰1人として知りませんでした。いくらSNS上でいい条件があると言い、メッセージでやり取りして確認しても実際は全く違うということが本当に良くあります。
最終的にファームを移動することに決めました。先払いの家賃は無駄になりますが(日本人と韓国人のカップルには本当腹立たしいです笑)、残りの日数も限られています。2回連続でファーム選びに失敗し、とても焦り迷いました。しかし、ネットで見たファーム経験者の「悪いファームに当たったらすぐ辞めて、次のファームを探すこと。とにかく行動あるのみ!」の言葉を信じ、決断しました。
私は朝荷物を車に積み、ダルそうに若い子達が働いているブルーベリー畑を車で走り去りました。何だかとても清々しい気持ちでした。笑
その後私はスタンソープのキャラバンパークに泊まりながら、地元の職業斡旋所で仕事を見つけました。そこで歩合のストロベリー苗のトリミングをしました。1ヶ月ほどの短期だったので、次の仕事を探しているときに同じキャラバンパークにいた日本人の方に紹介された、ガトンのラグビーファームという大手の会社で働くことが出来ました。ここで無事2ndビザの条件を満たすことが出来ました。
正直オーストラリアのファーム生活は嫌なことも多くて心折れそうになることもありました。でも諦めずに行動を繰り返していれば、いい出会いや経験もありました。ネットやSNSでいくらでも情報は得られますが、それが本人にとってはいいかどうかは分からない。実際に現地へ行って人と出会い話さなければ自分が欲しい情報は手に入りません。それはまるでRPGゲームのようで今思えば楽しい経験となりました。もしファーム探しで困っている方がこの記事を見て共感や少しでも前向きになれればと思います。
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