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力を抜いて身のまわりのことを書いて投稿していくマガジンをつくりました。 【1000字と1枚】

いいエッセイってなんでしょうか?

会社の編集部内の勉強会で、ぼくが話す機会をいただきました。内容は、エッセイの編集とぼくの編集の仕事についてでした。

ぼくがこれまでにつくった本はまだ少ないし、ずっと編集者だったわけじゃないから編集歴も短い。「勉強会、辻さんにお願いしたいんですけど……」と言われたときは、まだぼくが話す立場にないだろという気持ちがありました。だから、ぼくには早いです、と言ってお断りしました。でも、ちょっと時間が経ってからまた「そろそろどうですか?」とお願いされてしまったんです。

編集の先輩であり、同僚の谷綾子さんから2回もお願いされたら、もう断るわけにはいきませんよ(谷さんはうちの会社では『さみしい夜にはペンを持て』『23時のおつまみ研究所』などをご担当。ぼくがとても尊敬している編集者です)。

えいやと開き直って、いまのぼくなりにいろいろ考えて準備をして発表しました。こういう機会でもないと考えなかったようなこと、考えてはじめて思い至った発見など、たくさんの収穫がありました。やってよかったです。

一方で、ぼくはエッセイについてぜんぜんわかってないぞ、とも思ったのでした。

どんなエッセイが良いのか、悪いのか。
どんなエッセイが読まれるのか、読まれないのか。

ぼくは商業出版社の編集者なので、もう一歩踏み込んで、

本としては、どんなエッセイが売れるのか、売れないのか。

書く理由や目的は人それぞれだから、なにが正解かなんて簡単には言えません。でも、編集者としてこれからも本を作っていくなら、明確な、じぶんなりの「良いエッセイ」「良い文章」の答えを持っておきたい。

いま現在のじぶんの答えのようなものはあるけれど、それはどうどうと発表できるようなものではぜんぜんない。だからそれをロイター板にして、ケイン・コスギや池谷直樹がモンスターボックスを飛び越えていくように、もっと高く、遠く、考えを発展させていきたいなあと思ったんです。

ということで、「1000字と1枚」というマガジンをやっていこうと思います。1000字程度の短い文章を、ぼくが撮った1枚の写真と一緒にどんどん投稿していくぞというものです。読むだけじゃなくて、書くことによって、いままでとはちがう角度からエッセイや文章についての発見があったらいいなあと思っています。

内容は、エッセイや文章について、ああだこうだと書いていくようなむずかしいものではなく、「自分の周辺のことを書く」ものとします。読まれることを前提に書くし、読んでいただきたいなあとは思っていますが、肩に力を入れた「これでどうだ」的な文章ではなくて、書く練習もかねて力を抜いてポンっと投稿していくような感じでやります。ちなみにこの記事も1000字です。

鏡を見たら写真を撮るようにしています。ぎゅっと目をつぶるクセはなおりません。

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