先輩のアドバイス
子供に良く問いかける。
「今のうちにこうしておけ。後悔するぞ。」
塾でバイトをしている私だが、よく子供たちにこのように指摘する。
しかし、それを実施する子供は非常に少ない。
何故だろう、こうすればもっと後々楽で、良くなるのにと思うのだが。
このことについて、私は考えてみた。このような話はそこらに転がっているのである。
中学生が、小学生に言うように、高校生が中学生にアドバイスするように、大学生が高校生に忠告するように、社会人が学生に指摘するように。
世の中には絶対と呼べるものは少ないが、期待値的に考えると、これまで生きてきた年数が長い人間のほうが正しい思考を持っている可能性が高いと考えるのは当然だろうと思う。
しかし、それを頭で理解していても実際にそのアドバイスを受け止め実行するという人はあまり多くはないだろう。そして、ほとんどの場合そのような人間は、後悔するのである。
これは、何故だろうか。理由を列挙してみる。
・後悔すると思っていない
・アドバイスする人間性に問題があると判断する。
・頭ではわかっているが実行までには至らない。
・自分のほうが正しいと思っている
このあたりが妥当ではないだろうか。
まあどれも大雑把に言えば、響いていないという事になるだろう。
ではどうすれば響くのだろう。先輩方は、きっと当事者だったら後悔するという事をよく理解しているのだろう。それを目の当たりにしている人に対してほっておけないと思う人が大半だろう。
だからこそ、自分の言葉で相手を動かすにはどうするのが正解なのだろうか。
少なくとも、22の僕には正解が導き出せない。
ただ、アドバイスは常に人に求めてきた人種だったので、受ける側の立場であったことはある。その経験から、受ける側で考えてみたい。
・自分のほうが正しい。
僕はこの思考に至ることが多い。
人よりも成功体験が多いわけでもないが、漠然と人よりも優れているという考えがこびりついており、自分に対する驕りがある為に至る思考だろう。
だからこそ、人のアドバイスに対して、感謝しつつも心のどこかで自分のやり方でいい。
そう思っている自分がいる。
だから言う事を聞かないのだろう。
もう一つ、理由はどうあれ人は、アドバイスよりも優先すべきことがある場合はきっと響かないだろう。
これは、タイミングという物だ。タイミングが悪ければきっとどんな的確で素晴らしいアドバイスも水泡に帰してしまうだろう。
僕はこのような事態に対してとてももったいなく感じている。
なぜならば、その道を行こうとしているものに対してその道に行って後悔したいわば先輩が身をもって経験したことを先輩の口から聞くことができるのだから、これはとても良いことなはずなのだが、聞き手側が意見を求めていないような、互いの意見に相違がある場合にこのもったいない事態が起こる。
どうすれば、耳を傾けてくれるのだろうか。
きっと僕にとって永遠の課題となるに違いない。
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