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間違いだらけの顧客中心主義(13)〜「顧客戦略は登山に似ている」

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皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。

当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。

前回は「新規顧客獲得は独立したチームで行うべきか?(後半)」についてでした。その際、「各セグメントの特性にあったカスタマージャーニー設計や実行を行う組織が求められている」と最後に書きました。今回はそれを受けて、違う特性を持つ複数の顧客層をいかに育成するか?というテーマでお話しようと思います。

かつて私が在籍していた企業では、優良顧客とは「スキンケア商品を中心に化粧品の購入金額が多く、健康食品など他ジャンルの商品も幅広く購入している」顧客のことでした。この顧客層は継続率も高いので高LTV顧客でもあります。

しかし、化粧品の中でスキンケア商品は、容易にブランドスイッチが起きません。そこで、リップのようなポイントメイク商品や、ダイエット食品を新規顧客獲得時の戦略商品として広告展開していました。概ね最初からスキンケアを購入する新規顧客は3−4割で、残りは獲得後の関係性構築のプロセスの中で、スキンケア転換を狙っていました。

つまり、「こうなると勝ちパターン」というのは見えていましたが、そこにいたるまでのプロセスは、複数のパターンが存在し、一様ではありませんでした。例えるなら、ふもと(新規顧客獲得)から頂上(優良顧客)にいたる登山道が数本ある山と同じです。ちなみに私はふと高尾山に登りたくなる時があって、その高尾山には以下のような登山道が有ります。

高尾山登山コース https://www.takaotozan.co.jp/course/

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ふもとから頂上まで独立している登山道もあれば、途中で合流したり分岐している登山道も有ります。これは、新規顧客が優良顧客化するプロセスにとてもイメージが似ています。

カスタマージャーニーはこの登山道の一本一本をどう設計するかだ、とも言えます。初回購入商品、チャネルの併用、購入金額が増えるきっかけになった商品などなど、どのタイミングでどのような体験を顧客に届けるかはこの自社顧客の優良化プロセスへの理解と、各登山道の責任者=顧客セグメンテーションの責任者が必要です。

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