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ゼロから学ぶ継続(リピート)顧客の育て方vol.4〜「仮説の立て方」

皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。

当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格通販エキスパート検定を実施しています。

前回は「仮説を立てることの重要性」についてお話しました。特に「データ」と仮説はセットであることを指摘しました。今回はデータをもとにした「仮説の立て方」についてです。

皆さんはマーケティングのKKDというのを聞いたことが有りますか?
勘、経験、度胸の頭文字をとった言い回しで、最後の度胸を気合に置き換えて3Kというバリエーションも有ります。

ちなみに、KKDにしても3Kにしても、一概に悪いとは言えません。どこの会社でも結果を出している人は、多かれ少なかれ、勘に優れ、多くの経験を持ち、何かしら決断をする際には、度胸や気合で物事を前に進めて行く傾向があるのではないでしょうか。

しかし、KKDや3Kの最大の欠点は、「人によって判断が変わる=再現性に乏しい」点に有ります。マーケティングはアートかサイエンスかという議論が有りますが、KKDや3Kはアートに近く、これから説明するデータをもとに仮説を立てるアプローチはサイエンスに近いです。

通販は、様々なデータが自社で収集可能です。つまり、サイエンスとしてのマーケティングを実行する前提が整っています。KKDの才能溢れた特定個人だけに依存せず、持続的な成長を実現するためには、この環境を大いに活用すべきです。

ちなみに、データを用いた分析には「仮説探索型」と「仮説検証型」の大きく2つのアプローチが有ります。前者は多くのデータを見比べ「こういうことが言えるのではないか?」という、言わば初期仮説にたどり着くためのアプローチです。後者は、それまでの分析結果や議論の蓄積などから最初に当たりをつけ=仮説を立て、それをデータで裏付けていくアプローチです。

この2つのアプローチは原則的に両方必要です。例えば継続顧客分析を行う際、そもそも自社の継続顧客にはどのような傾向があるのかを明確にする必要が有ります。そのためには多くのデータを多面的に見て、継続顧客、とりわけ優良顧客の特徴、そこにたどりつくまでのプロセスを浮かび上がらせます。

その上で、「◯◯の属性を持つ新規顧客には、✗✗の施策を早期に打てば、継続率が向上するのではないか」という仮説が成り立ちそうであれば、早速テストを行い、検証します。

こうすると、3KやKKDのアプローチと違って、
◯ある判断をしたプロセスを人に説明できる
◯説明できるので組織のノウハウとして蓄積できる
ことになります。勘や経験や度胸は組織のノウハウとして蓄積することが難しいですが、データによる仮説の立て方は、そのプロセス、検証の結果を記録に残し、組織のノウハウとして蓄積することができます。

いかがでしょうか。次回は良い仮説に効率的にたどり着くためのデータ収集方法についてお話します。




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