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箱庭稽古日報 4/28

いつぶりの稽古でしょうか。

この稽古は、本当に身を結ぶのでしょうか。

用意した舞台の幕が、無事開くのでしょうか。

それは誰にもわからない。だけど、私たちは稽古をする。演劇を作る。ミュージカルを作っています。

と!いうわけで。6月4・5日上演予定の作品 ミュージカル「ひみつの箱には、」の稽古がスタートしました!まずは公演の詳細を…。

公演詳細

本チラシ

ミュージカル「ひみつの箱には、」

日時 (開場は開演30分前・上演時間80分・休憩なし)
6月4日(金)19:00
6月5日(土)11:30 / 15:30 / 19:00

場所:北沢タウンホール

チケット購入はこちらから!
https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=60950&

(配信チケットのお申し込みはまだ開始しておりません)


稽古日報

4月28日、稽古初日です。

マスク、アルコール消毒に毎日の検温ももうだいぶ日常になりました。何よりも健康第一。思いつく限りの感染対策を共有し、我々は稽古場に集まりました。

台本や楽譜も手渡しで配らなくていいように、監修という名の制作マン星くんが各自封筒に分けてくれています。

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(ギリギリまで台本を修正しまくっているのがバレる…)

2019年の年末から、ずうっとずうっと温めてきた脚本。公演は二度中止になり、学生たちと作ったミュージックビデオを公開しました。

そしてついに集まった役者たちによって、文字に声が、役に姿形が与えられていきます。

ずうっと私の中にいた人物たちが初回の本読みで立ち上がるこの瞬間、わたしは毎回「ああ、あなたはこんな人だったのね」と思ってしまって、うまくフィードバックができないのです。初めましての人に人見知りをしているような気持ちです。私が書いたのに。笑

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人間は人生を体験します。その体験と体験が合わさったりすれ違ったり、「一緒だね」と見せ合ったりして人間関係ができていきます。

役者と、役の出会いも大事にしたい。

「あれ、こいつのこの部分ぜんぜんわかんないな」とか「この人のここ、めっちゃ好きだし自分と似てるな!」とか。演出家に言われたからこう、じゃなくて、人と人として出会ってほしい〜〜…なんて、短い稽古期間の中でゆっくり味わう余裕はなかなか持てないのですけれど。(日本の演劇界の課題だ…)

表面で演出したくないなといつも思っています。

今回の作品は特に、人間の内面的な部分をゴッソリと掘り下げるので!

「自分と向き合う」「自己と対話する」「自分を認める」

そういうものがテーマだということを、徐々に役者たちの心に直接水を注ぎ込むように、伝えていけたらいいなと思います。

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そしてそして、作曲の樹原孝之介(ころちゃん)が来てくれて、歌稽古です!

ころちゃんの曲はいつも「こうきたら、こうくるでしょ」とはいきません!今回も役者たちは「!?」「!??」みたいな顔をしながら音をとっていきます。笑

ころちゃんがにこにこと優しく、何度でもピアノを弾いてくれつつアドバイスをくれるので、「わたし、がんばります」「楽譜が読めなくてすみません」「お許しください」みたいな、なんか、懺悔する人と神父みたいな風景に見えてくることもしばしば。(注意:わたしの妄想です!!笑)

「だいじょうぶ、だいじょうぶ〜」と言うころちゃんの言う通り、彼の音楽は体に入って耳に馴染んだが最後。いくら難しいハモりでも、むしろ主旋律よりそっちが歌いたくなる魔力があります。

前作「ひとりぼっちの夜」の時も、帰り道にみんなで口ずさむのは決まってハモりパートでした。

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しかもハモりの和音がほんと〜〜〜に綺麗なんです…!

最初のナンバーのハモりを合わせた時、真珠役の木内栞さんがぱちぱちと手を叩いてくれてたけど、本当に「あらきれい〜!」ってなるんですよね。(オタクはCV.井上喜久子で再生してください)

3パートのハモりの場合、その3パートそれぞれの間の音が聞こえるっていうかなんていうか。気持ちいいです。

そして混乱の歌稽古の末、初回の稽古は終わりました。4時間しかなかったんですけど、本読みと、歌は3曲!みっちりです。

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リーブラは窓を開けていると本当に気持ちのいい風が入ってくるので、大好きな場所です。

明日も引き続き、歌稽古と本読みです!

日報とか名付けちゃったからできれば毎回書きたい。短くても。でもこういうの続くタイプじゃないって、ひらたをよく知るみんなはもうわかっていそう…w

今までみたいに「集合写真〜!」とか「稽古終わりにご飯〜!」とかそういうのがなくなっちゃったし。ご飯しないから家に帰るのも早いし。笑

文章や動画で様子をお伝えしたいなって、思っています。

だって幕が開かない可能性あるんだよ。

そしたら全部なくなるなんて嫌なんです。

こうして記しておけば、舞台までの道のりを、私たちの日々の楽しい気持ちや真剣な表情を、皆さんに身近に思ってもらえたりするかなって。思ってます。

舞台は、みんなで作るものなんです。当日の客席も含めて。チケットを買ってくれるお客様の心も含めて。全部が合わさるから、舞台は最高なんだと思うので。

絶対劇場で会おうね。


ひらたあや

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