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【引退決定】ドクターイエローの思い出

「新幹線のお医者さん」と呼ばれ、印象的な黄色の車体と走行時刻が明かされていないことから、幸運を運ぶとして鉄道ファンのみならず人気を集める東海道・山陽新幹線の点検用車両、通称「ドクターイエロー」が2027年をめどに引退することが発表されました。

ドクターイエローが入線すると多くの方がカメラを構え写真を撮る姿が見られます。子供のみならず大人にも大人気で、ここまで国民的な人気と知名度を誇る鉄道車両は中々いないのではないでしょうか。


・なぜ引退?

JRの公式発表では「車両老朽化」が理由として挙げられています。
ドクターイエローのもととなっている700系新幹線は、旅客用としては4年前にすでに引退した車両。
現在走行中のN700系は最高速度300キロでの運転が可能な中、ドクターイエローは270キロ。過密なダイヤの中にドクターイエローを挟み込むのも大変とされ、近年は引退説がささやかれ続けていました。

・ドクターイエローの後継車両は生まれるのか?

ドクターイエローはお客さんを乗せることなく、架線や線路の点検に特化した車両でした。実際に営業運転している車両と同じように走りながら点検をすることこそが大きな役割でした。
さて、そのドクターイエローが引退した後はどうやって架線などの点検をするのか…?ニュードクターイエローの誕生!ではなく、最新車両はお客さんを乗せて走りながら点検も出来るようになっているので、点検専用車両はこれで見納めになるでしょう。

・浜松工場にてドクターイエローの車内を探索

僕が人生で最もドクターイエローに密着したのは2022年10月22日。
東海道新幹線浜松工場が公開された時の事でした。
この日のメインイベントはドクターイエローの車内公開。残念ながら撮影は禁止されていましたが、普段は絶対に入ることが出来ない車内を存分に楽しみました。

そして、この日は翌日の浜松航空祭に合わせブルーインパルスの試験飛行が行われていました。
晴れ渡った秋空にブルーインパルスと黄色の車体がよく映えていました。

・京都→大阪 徒歩旅でドクターイエローに遭遇!

これまで何度か駅のホームなどで見かけたことがあるドクターイエローですが、最も劇的だったのは京都→大阪徒歩旅中にドクターイエローに遭遇したこと!
京都から大阪まで歩くというとんでもなくシンプルでとんでもなく過酷な旅の途中で、ドクターイエローが颯爽と駆け抜けていく姿を見ました。
一瞬の出来事でカメラに収めることはできませんでしたが、ドクターイエローの姿に勇気をもらい、最後まで歩ききることが出来ました。
目の前にドクターイエローが現れた瞬間、一気に疲れが吹き飛んだことを覚えています。

・完全引退まであと数年 その姿目に焼き付けよう

実は、ドクターイエローの運転日や運転時間は完全なランダムではなく、過去のデータや前後を走る列車との兼ね合いからある程度の予想が可能で、ネットで検索すればドクターイエローの走行予定日を確認することも可能です。
しかし、ふとした瞬間に思わぬ出会いをするからこそ、その感動は生まれるものです。年に何回も新幹線に乗る機会はないかもしれませんが、完全引退迫るドクターイエローをぜひ目に焼き付けましょう。

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