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ワインな街のトロトロ牛肉ワイン煮「ブッフ・ブルギニョン」

自分の会社の関係でワインの街を訪れたのは2023年11月のこと。
少し肌寒さが感じられるイチョウが綺麗な季節だった。


パリ・シャルルドゴール空港から電車で2時間ほどのブルゴーニュのディジョンという街に足を踏み入れた。
都会の喧騒からは離れ、落ち着いた上品な田舎町ともいえるディジョンはフランスワインの名産地ブルゴーニュの中心地でもある。


この町はフランスの中でも「美食の街」として知られる土地でもある。
18世紀にはブドウ栽培が始まり、その頃からワインが作られるようになってきた。
それと同時に、ワインとマリアージュするような美食が数々生まれてきたのである。


ディジョンのワイン販売店のワインケーブ(ワインをしまう貯蔵庫)

街歩きをしてみると、街の建物1軒1軒にそれぞれ違った建築が施されていて建物を見ているだけでも飽きない。



また、ところどころに市場があり、そこで会話する地元の人の笑顔は寒い日であることを忘れさせてくれるような暖かく穏やかなものであった。

映画で見るような古き良きヨーロッパの風景がそこにあった。


市場の様子。トマトが大きくてみずみずしくて全く違う野菜のようだった。


ディジョンの名物「ブッフ・ブルギニョン」はブルゴーニュワインで長時間煮た牛肉のシチューである。
”ブッフ”はフランス語で牛の意味、”ブルギニョン”はブルゴーニュという意味でブルゴーニュ風のビーフシチューであることを意味する。
牛肉を玉ねぎやニンジン、マッシュルームと共にブルゴーニュ産の赤ワインの中で煮て作られる料理でポテトを添えて食べられることが多い。


寒くなってきた時期にぴったりのブルゴーニュ名物である。

せっかくなので地元の人でにぎわう街のビストロで「ブッフ・ブルギニョン」とブルゴーニュワインを頂いた。

最初に感じられるのが牛肉の柔らかさ。
長時間煮込まれることで筋はなくなり、とろとろと口の中でとろける触感に仕上がっている。
あとからブルゴーニュワイン特有の酸味とタンニンが口の中で広がり、体の全体でワインを味わっているような感覚を感じられる。

一口食べると、ブルゴーニュワインを欲せずにはいられない。
ワインの街だからこそ生み出される奇跡のマリアージュメニューであった。

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