栄養補給(パフォーマンスに関わること)
C-I Baseball育成メンバーの津田 航 です。
今回は先週に引き続き『栄養補給』についてです!
↓前回の疲労回復に向けてはこちらをご覧ください
今回は食事・栄養補給が及ぼす『パフォーマンスに関わること』についてまとめましたので最後までお付き合い頂ければ幸いです!
よろしくお願いします!
◾️パフォーマンスに必要なこと
そもそもパフォーマンスとは?
食事は何に影響を及ぼすのか?という点から入ります!
パフォーマンスとは
「演技・身体を使った表現・人目につくような動き」や
「性能・機能・効率・成績」などのことに当てはまります
野球でプレーする際に当てはまるのは・・
土台(関節・筋肉)から効率よく(上のスライドのピラミッド)働かせ、保有しているエネルギーを最大限に発揮できるかといった所に繋がります。
自分が持っている能力を最大限に発揮できているか?ということですね!
特に今回の栄養補給では上記スライドの「専門的・一般的体力」という点に関係しており、パフォーマンスを左右していきます。
『筋肉量の増量が大事となってきます!』
◾️筋肉が大きくなるためには
スポーツのパフォーマンスを上げていくためには身体の大きさという点は必要ですが、自身の身体の中の組織がどれだけの割合を占めているか?把握しておく必要がありますね
体重を増やすこと=身体を強く、筋肉を大きくすること
ではないことを認知していただきたいです!(脂肪が増えて体重が増えることはNGということですね)
脂肪は力を発揮せず、過剰な体脂肪の蓄積は機敏な動きを妨げることになります。
大事なのは
※脂肪に比べ筋肉量の方が比重が大きい身体を目指していく必要がある!
ということです
|除脂肪体重
『除脂肪体重』(Lean Body Mass;LBM)という言葉があります。
ご存知でしょうか??
体重から脂肪の量を除いたものであり、筋肉量を知ることができる数値ですね。
身長あたりの除脂肪体重を知っておき自身の身体の特徴を把握しておきましょう!
(例)身長180cm:体重85kg: 体脂肪率20(0.2)%で上の計算式に当てはめ計算していきます
体脂肪量=85×0.2=17 体脂肪量17g
除脂肪体重量=85-17=68 除脂肪体重68kg
身長あたりの除脂肪体重量=68÷1.8=37.7 身長あたりの除脂肪体重37.7kg
数値を当てはめると簡単に数値は出てきます!
例えば、テスト期間で練習がないときや怪我後復帰する際にはチェックしておくことが必要だと思います!
この身長あたりの徐脂肪体重を確認することで自身の身体の変化を知ることができ、野球選手に必要な強く・素早く動ける体に近づいていきます
この除脂肪体重を増やすことを目的として食事を意識していく必要があります!
|筋肥大を行うために
その中で重要な栄養素がたんぱく質です!
運動時・後、身体の中ではたんぱく質の合成と分解が繰り返し行われています。その合成と分解の量が同等であるため身体のたんぱく質量は保たれています。
●筋肉の肥大を目的とするならば、このバランスに差ができ、分解の量に対して合成の量を増やす必要があります!!
たんぱく質の他に意識することとして
●アミノ酸も重要となってきます。
長時間の運動を行うと筋グリコーゲン枯渇されたんぱく質崩壊し、エネルギー源としてアミノ酸が利用されるからです
→アミノ酸はたんぱく質合成の促進因子・分解を抑制する因子として作用
※筋肥大を行う上では重要
運動時には筋たんぱく質が合成は低下し、運動後に筋たんぱく質合成は亢進します
●トレーニング後の最初の1時間にアミノ酸が利用可能な場合に筋たんぱく質合成が最も活性化される
◾️たんぱく質
骨格筋の主な構成成分は70~80%を占める水分を除けば、たんぱく質です。骨格筋量を維持・増加させる為にはいかにたんぱく質を摂取することが出来るかが重要と言われています。
たんぱく質は、肉類・魚介類・大豆・大豆製品・乳類に多く含まれています。
●アスリートのたんぱく質推奨摂取量の範囲は、体重1kgあたり1日1.2~2.0g
上記の様にたんぱく質の量を摂取する必要があります
体重が60kgの人であれば、72g~120g
70kgの人であれば、84g~140gとなりますね。
イメージが湧きやすいように下図に食品のおよそのたんぱく質量を載せておきます。
1日でのたんぱく質量を獲得する為には間食・補食の摂取は必須ですね!!
練習合間や練習後によく摂取される補食について
どれぐらいのたんぱく質が摂取できているかを下に載せておきます
どうしても練習の合間だと急いで食べないといけない事もあったりし、食べやすさなど優先されますが、さばの味噌缶は高いたんぱく質を持っていますね!
◾️アミノ酸
アミノ酸の作用も重要です。
たんぱく質とはアミノ酸が多数結合したものです。
上でも述べましたが、筋肥大を生じる際はアミノ酸がたんぱく質合成の材料となるだけでなく、たんぱく質合成を促進する因子・分解を抑制する因子として作用しています!
|必須アミノ酸
アミノ酸は20種類のアミノ酸から構成されていますが、必須アミノ酸(9種類)と非必須アミノ酸(11種類)の2種類に分けられています。
必須アミノ酸が筋たんぱく質合成において重要な役割を担っています
必須アミノ酸・・・体内で合成することができず、食事で摂取する
非必須アミノ酸・・・体内で合成することができる
|アミノ酸スコア
食品のたんぱく質の質の量を表す指標の1つです
※必須アミノ酸の含有量を示します!!
「良質なたんぱく質」に関係しており
9種類の必須アミノ酸が十分量、満たされているものを
『良質なたんぱく質』と呼ばれています!
体内で生成することのできない必須アミノ酸は必要量が提唱されています!
→摂取することで良質なたんぱく質摂取を行えている
●9種類の全ての必須アミノ酸の含有量が基準値を満たしている場合に、アミノ酸価「100」=良質なたんぱく質
●1種類でも基準を満たしていない場合、アミノ酸価が低くなる
※基準とは:国連食糧農業機関・世界保健機関・国連大学により定められたもの=食品中の窒素1gあたりの必須アミノ酸量
動物性食品ではこの基準を満たしています!植物性たんぱく質では満たされないことがある。
不足している部分はアミノ酸スコアが高い食品を摂取し補足する必要があります!
◾️たんぱく質摂取のタイミング
筋たんぱく質の増加・筋肥大のためには
運動終了後出来るだけ早い時間帯にたんぱく質を摂取した方が良い
と言われています
理由は、トレーニング直後の方がたんぱく質摂取に対する骨格筋の感受性が高くなっているからです。
たんぱく質合成効果が得られやすい状態ということです。
さらに筋力トレーニングとたんぱく質摂取による相乗効果は少なくとも運動終了後24時間の時点まで維持されているといわれています。
◾️たんぱく質摂取の効果を高める
たんぱく質・アミノ酸だけでなく糖質も同時に摂取することで膵臓から分泌されるインスリンによる影響が見られます。
インスリンは骨格筋の糖取り込みを活性化させるだけでなく、筋血流量を増加させ、骨格筋へのアミノ酸の供給を促進させます!
◾️たんぱく質過剰摂取による影響
大量のたんぱく質を摂取すればするほど筋肥大が得られるのか?
気をつけなければいけない事もありますね。
・1日体重1kgに対して2.0g以上のたんぱく質を摂取してもたんぱく質の合成が促進されない
→たんぱく質合成速度に差がない
→2.0kg以上の追加分のたんぱく質は尿素窒素として排泄されている
・たんぱく質の摂取を意識しすぎるがあまりに糖質の摂取がおろそかになる
→エネルギー不足により、強度の高いトレーニングができなくなる
→エネルギー不足を補おうと、たんぱく質を分解しアミノ酸をエネルギーとして使うことになる(せっかく摂取したものを消費してしまう)
などの反応が身体の中でおきていますのでただたんぱく質の量をたくさん摂ればいいということではないので知って頂ければと思います!
◾️最後に
以上が栄養補給が及ぼすパフォーマンスに関わることについてです!
主にたんぱく質について・筋肥大についてをまとめてみました!
普段何も意識せずに食事していませんか?
ただ体重を増やせばいいと思っていませんか?
補食は何でもいいから食べればいいと思っていませんか?
食事はものすごい重要な役割を担っています!
たくさん意識して考えれることはあります!
選手はもちろん、指導者や保護者の方々に読んでいただき体の変化やプレーの変化に繋げていただけると嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
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