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pHバランスの重要性

みなさん、土いじってますか(^^)/
こんにちは、土いじりチャンネルの時間がやってまいりました。

今回のテーマの主役はpHです。別名:土壌酸度と呼ばれています。
以前、土づくりの基本は、まずは土壌を知ることからとお話ししました。その土壌を知るうえで最も基本であり重要なのが土壌のpHです。
今回は、この土壌のpHにスポットライトを当てて、【pHバランスの重要性】について取り上げます!

農業において、土壌のpHバランスは作物の生育や収量に大きな影響を与えます。pHバランスが適切でない場合、栄養素の吸収が妨げられることがあり、作物の生育に支障が生じる可能性があります。また、土壌病害中に汚染する可能性もあります。このため、pHバランスの適切な管理は、農業において重要な課題の一つとなっています。
本記事では、土壌のpHバランスについて詳しく解説し、適切なpHバランスを維持するための方法について紹介します!

【土壌pHとは】

土壌pHとは、土壌の酸性・アルカリ性の度合いを示す指標です。pHは、0から14までのスケールで表され、7が中性、それ以下が酸性、それ以上がアルカリ性となります。土壌のpHは、土壌中の水素イオン(H+)と水酸化物イオン(OH-)の濃度によって決まります。土壌中の水素イオン(H+)が多いほど酸性に、水酸化物イオン(OH-)が多いほどアルカリ性になります。

【pHバランスの影響】

土壌のpHバランスは、作物の生育に大きな影響を与えます。土壌が酸性である場合、カルシウムやマグネシウムなどの重要な栄養素が不足することがあります。一方、土壌がアルカリ性である場合、鉄やマンガンなどの栄養素が不足することがあります。これらの栄養素が不足すると、作物の生育に支障が生じ、収量や品質の低下が起こることがあります。また、土壌のpHバランスが適切でないと、土壌中の微生物の活性が低下し、作物の生育に悪影響を与えることもあります。

【pHバランスの適正範囲】

一般的に、作物の生育に適した土壌のpHバランスは、ほとんどが5.5から6.5の間とされています。この数字を覚えておくだけでもかなり有効に使えますので、この数字だけは覚えておきましょう!
しかしながら、厳密には作物によって適正なpHバランスが異なるため、作物ごとに適正範囲を把握することが必要です。特徴的な作物の例を挙げると、イネやブルーベリーは酸性の土壌が好み、ほうれん草はアルカリ性の土壌が好みといった具合です。
各作物の適正pHを簡単に表にまとめたものがあるのでそちらを示します。
インターネットで作物の適正pHと調べれば簡単に調べることができますので、分からない時は調べましょう!ちなみに僕は下記のURLで示したpdfがおススメです!画像もここのpdfのものです!

出典:https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/pdf/siryo3.pdf

【pHバランスの調整方法】

pHバランスを適切に調整するためには、まずは土壌のpHを測定する必要があります。pH測定キットや専門家による測定サービスがありますが、僕のおすすめは、市販の土壌酸度計を利用することです。
なぜなら、測りたいときに手軽に測れるのでおススメです!どの土壌酸度計を購入したらいいかわからない方に参考に下記におススメの商品を書いておきます!

「シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計」

土壌pHを測定する道具としておすすめの土壌酸度計は、僕らも愛用しているAmazonで販売されている土壌酸度計 pHメーター「シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計」があります。この測定機器は電池必要ないため、購入後すぐに使えます。さらに、測定後1分というかなり短い時間で安定し、精度もよくメモリ間隔も0.2ずつなので、より正確に土壌のpHを知りたい方にはお勧めです!ぜひ参考にしてみてください。

「セフティー3 簡易土壌酸度計 SKS-1」

もし、ちょっと高いよ!という方はこちらの土壌酸度計「セフティー3 簡易土壌酸度計 SKS-1」はいかがでしょうか?値段も安くてお手軽です!
こちらも電池がいらないので、すぐに使えます。「シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計」の違いは測定安定時間が違います。「シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計」は測定から1分ぐらいで安定しますが、「シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計」は20~30分ぐらいしないと安定しないです。少し安定するまで長いですが、安く、使い勝手は変わらないのでこちらもおすすめです!


では、実際にpHの測定結果に基づき、

pHバランスを調整するための方法

を以下に紹介します。

  1. 石灰の散布:酸性の土壌をアルカリ性に調整する場合には、石灰を散布することが一般的です。石灰には、カルシウムやマグネシウムなどの栄養素も含まれており、土壌改良にも効果があります。ただし、石灰の量を過剰に散布すると、逆に土壌がアルカリ性になりすぎることがあるので、注意が必要です。

  2. 硫黄の散布:アルカリ性の土壌を酸性に調整する場合には、硫黄を散布することが一般的です。硫黄は、土壌中の微生物が硫黄を分解することで、酸性化を促す作用があります。ただし、硫黄を過剰に散布すると、逆に土壌が酸性になりすぎることがあるので、注意が必要です。

  3. 肥料の調整:肥料によって、土壌のpHバランスを調整することも可能です。例えば、窒素肥料を多量に与えると、土壌が酸性化する傾向があります。一方、カルシウムやマグネシウムを多く含む肥料を与えると、土壌がアルカリ性になる傾向があります。

また、実際に土壌のpHを測定して石灰による土壌バランスの調整を行う際に、どのぐらい石灰を散布するかを判断するために、簡易中和石灰量の算出方法であるアレニウス氏表をお使いください。この氏表は、土壌pHを酸性土壌を6.5に調整するために必要となる石灰資材の散布量がわかるものです。
実際に僕らもこの氏表を参考に畑の石灰の量を決めており、実際にその量を散布することで、目標の土壌pHに調整することができます。下記にその表と出典URLを示しますので、ぜひ参考にされてください!

出典:https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/pdf/siryo3.pdf

まとめ

以上のように、pHバランスの適正な管理は、作物の生育や収量に直結する重要な課題です。適切なpHバランスを維持するためには、定期的なpH測定と、必要に応じた調整が必要となります。また、作物ごとに適正なpHバランスが異なることを踏まえ、栽培する作物に合わせた管理が必要となります。
ぜひこの記事を参考に、栽培する作物にあった土壌pHに合わせた土づくりを行って頂ければ幸いです!

動画で見たい方は、以前pHとECを測定した動画があるので、参考にしてください!

また、その他動画土づくりやぼかし肥料づくりなど興味ある方は「土づくりチャンネル」をぜひ見てください!
何かヒントになることを学べるかもです(^^)/


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