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映画は贅沢

映画は贅沢だ
と思う。
特に
映画館で観る映画は
格別だ。


家事育児をしていると
なにごとも
すべてが
中断させられることばかり。

ごはんを作っている途中で子どもに呼ばれて、
子どもの学校の持ち物を見てあげている途中で風呂をわかし、
そのまた途中で『ピンポーーーン』。
そして
荷物を受け取ったら
子どもがのど乾いたと言うのでお茶を作り、
その途中で
あ、ごはん作ってるんだった
と思い出し…

という調子で、
家での生活は
すべてが中断することばかり。
ひとつのことを
集中して一気に終わらせられることは
ない。


だから
映画館は
とても贅沢だ。

2時間
雑多な家事にも来客にもスマホにも
何にも邪魔されず、
ただ
スクリーンを見続けていられる。

子どもが小さいうちは
飽きた
と言われて
泣く泣く席を立つこともあったが
(見たいというから連れてきたのに…!!)
それはいっときだった。

今は
2時間という贅沢なときを
居心地のよい椅子と
ふわっと大きな空間で
楽しむことができる。
異世界を体験できることもあれば
タイムスリップもできる。

とても贅沢で
かけがえのない時間だ。



昨年上映されていた
『THE FIRST SLAM DUNK』は
観たかたも多いと思う。
わたしにとっては、
あの映画を観たことは、
そんな贅沢な映画体験のなかでも
特別なものだった…


…SLAM DUNKが
ちょうど連載されていたときに
わたしは中高時代をバスケ部で過ごした。

リアルタイムで読み進めたSLAM DUNKとともに
バスケ部の思い出がある。

大事な仲間。
素晴らしいプレー。
チームのいざこざ。
勝てない試合。

後輩に託して
引退するまでの、
あの
かけがえのない
バスケをめぐる日々。

しかし
引退したあとは
ずっと何年も
大好きだったバスケを離れていた。

それが
息子がバスケを始めることで
またバスケとともにある生活になった。

大好きだったものを思い出して
また新たな魅力に触れる生活。


そんな日々のなかで
SLAM DUNKが映画になるということを知った。

青春のSLAM DUNK。
しかし
もうすっかり過ぎ去ってしまった
思い出の中のSLAM DUNK。

そう。
わたしにとって
SLAM DUNKは
いいマンガではあるが
過去のマンガだったのだ。

あの日
映画館で
あのオープニングを観るまでは。



以下、映画のネタバレになるので
観ていない方は
ご注意いただきたいのだが…

オープニングの曲が流れ、
懐かしのキャラクターたちが
手書きで描かれる映像が流れ、
その手書きのイラストが
こちらに向かって動き出したとき…

過去のものだったSLAM DUNKが
わたしの目の前に
生き返ったのだ。

過去から
マンガから
飛び出して、
いま
目の前に
全然古くない
現在進行系で生きているものとして
現れたのだ。

止まっていた心臓が
動き出したかのような…

あの感動は
あの体験は
特別だった。


そんな大切な映画の
DVD&Blu-rayが
先日発売された。

家庭のテレビ画面では
映画館で観るようにはいかないけれど、
でも
あの体験を思い出すためのツールとして
DVD&Blu-rayも
悪くないんじゃないかなと思っている。

子どもたちや家事に邪魔されながら
家でも観ようかな。



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期限ギリギリ😂

#映画にまつわる思い出

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