コーチングとバスケ日本代表

バスケットボールのW杯の日本戦を欠かさずに見ている。
先日、フィンランド相手にめちゃくちゃ歴史的な勝利をおさめたのは、感動ものだった。サッカーも日韓W杯で勝利してから、日本サッカーは強くなっていったように、これからバスケットボールは明るいと思わされた結果を出した。

さて、正直コーチングについてはほとんど知らない素人だが、ヘッドコーチが変わってあまりにもチームが変貌しているのが、明らかに見えるので、書いてみたい。

男子日本代表のヘッドコーチは、東京オリンピックで女子バスケ日本代表を銀メダルに導いたトム・ホーバス氏である。東京オリンピックでは、チームを大声で鼓舞していたのは記憶に新しい。

ここまでW杯で3戦を終えたが、すべての試合で一貫しているのが、闘う姿勢である。これが明らかにトム氏の就任後に変わっている点だ。指先の神経まで集中が切れずプレイをしている選手たちが極めて印象的なチームになっている。

どの試合も前半は負け越して、リードを奪われていても、切れずにプレーを続ける選手たちに、見ている人も力が入るだろう。以前の代表チームももちろん全力を尽くしていたはずだが、やはり今の方が最後まで崩れず、巻き返せる集団になっていると思う。

コーチングとは、たぶん当たり前の環境のレベルを上げることと、そして選手を信じることだろう。今のチームには、試合を見るとわかるが、相当な身体のぶつかり合いと、激しいディフェンスと、どんな状況でも自分たちのベストを40分間出し切ることを要求している。この闘う姿勢を当たり前の環境にしている最中なのだと思うし、選手たちからも、その高い要求に応えようとする姿勢が伝わってくるのだ。

女子はオリンピック決勝でアメリカに敗戦して、選手たちは泣いていたとの記事を読んだことがある。つまり、当然のように勝てると信じていたとのことだ。これまでの常識では、女子のバスケットボールでアメリカに勝とうなんて、おそらくトム氏以外考えたこともなかっただろう。でも彼女たちを、実際に決勝に舞台にあげて、アメリカと善戦した。

男子のバスケットボールももっと強くなると、今回見ていて本当に思った。まだまだ試合は続いていくが、コーチングでいかに、選手やチームが変わるのか観察していこうと思っている。
がんばってほしい。

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