アフリカのことわざ「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」から、組織における多様性への示唆
アフリカのことわざから、組織の多様性について書いています。
組織の多様性で正反対の見解
前職の同僚と、以前にご飯を食べながら話をしていた時のことです。話題になったのは、「組織にとって人の多様性はいいことなのか」 でした。
元同僚はベンチャー企業にいました。彼と私では、企業組織での多様性についての考え方は、以下のように異なりました。
✓ 元同僚の考え方
少なくとも自分のいるベンチャー企業や自分のチームには、多様性はなくてよい
チームには日本人以外のメンバーがいて、コミュニケーションや意思決定プロセスに時間がかかりすぎる
自分のリソースを割かなければならず、本来自分がやりたいことに時間を使えない
✓ 私の考え方
組織に多様性やオープンであることは、デメリットよりもメリットのほうが大きい
自分とは異なるキャリアや専門知識を持っている人がいれば、自分では気づかなかった視点や方法が得られる。異なるアイデアが組み合わさり、よりよい解決策が見い出せる
元同僚との多様性についての議論は、その時は平行線でした。
* * *
アフリカのことわざ
ある本に書かれていた「アフリカのことわざ」に、元同僚との議論に示唆がありました。
本は、社会派ブロガーのちきりん氏とプロゲーマーの梅原大吾氏の対談本である 悩みどころと逃げどころ です。
以下は、本書からの引用です。
多様性で意見が異なった理由
ここで、最初の話に戻します。
元同僚と多様性で意見が異なった理由は、「ベンチャー企業とそうではない状況の違いが前提として大きかったのでは」 と。
上記の引用内の表現を借りれば、早く進むことをより優先する組織と、遠くまで進むことを優先する組織という違いです。
フェーズによって求められる多様性は異なる
もちろん、「ベンチャー企業 = 多様性はないほうがよい」という単純なものではないです。組織における多様性に正解はありません。一概に多様性があればよいわけでも、その逆でもないでしょう。
梅原大吾氏が紹介した「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め (If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. ) 」というアフリカのことわざは、小規模のチームや組織にとって示唆があります。
人数の少ない組織は成長し、やがては大きな組織になっていきます。その過程において、多様性の観点からどのような組織がよいかを、どこかの段階で検討したほうがよいという示唆です。
目の前の問題解決に邁進する「早く進むこと」を優先するフェーズから、企業理念や構想するビジネスを実現するなどの「より遠くまで行くこと」への比重が高くなるフェーズに移りつつあるタイミングです。
* * *
ニュースレターのご紹介
最後に、レターのご紹介をさせてください。
マーケティングのニュースレターを配信しています。
気になる商品や新サービスのヒット理由がわかり、マーケティングや戦略を学べるレターです。
マーケティングのことがおもしろいと思え、今日から活かせる学びを毎週お届けします。
レターではマーケティングの事例を深く掘り下げています。note の記事の内容をいいなと思っていただいた方には、レターもきっとおもしろく読めると思います (過去レターもこちらから見られます) 。
こちらから無料の購読登録をしていただくと、マーケティングレターが週1回で届きます。もし違うなと感じたらすぐ解約いただいて OK です。ぜひレターも登録して読んでみてください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?