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ドイツ女ひとり旅の珍道中エピソード集

(1)1日目フランクフルトのクリスマスマーケット 

フランクフルト市内にあるレーマー広場のクリスマスマーケットに行きました。その後も徒歩でハウプトバッハに向かい、ショッピングモールの屋上からフランクフルト市内の夜景を一望しました。それが終わると最後に私はマインカイという鉄の橋に向かうことにしました。地理がよく分かってないのでもちろんグーグルマップを使いました。

グーグルマップを頼りに歩みを進めていくとだんだん、あまり人気のない道路を歩かされるはめなりました。ちらほらと人はいますが、もしこのまま人がいなくなったら夜に真っ暗な道を女性一人で歩くことになるので非常に怖かったです。まさか、旅行初日からこんな怖い思いをしながら歩くことになるとは思ってもみませんでした。しかし、私の命はグーグル先生に預けているのでこのまま彼を信じ、歩き続けてみたところ、川が見えてきて、ついにキラキラ輝いてる橋を見つけることが出来ました。

まさか、本当にたどり着けるとは思ってなかったのですがグーグル先生を信じてよかったと思いました。そして、グーグル先生は人で混雑するメイン道路を避けて案内するんだなと思いました。

(2)二日目 ハイデルベルクのシュランゲン小道

二日目は列車に乗ってハイデルベルクに行きました。午前中は降ったり止んだりで傘を出したり仕舞ったりと忙しかったのですが、午後アルテ橋に着いた頃にはすっかり雨が止んだので良かったです。その橋を渡って、私はドイツの偉人たちが散歩したと言われている「哲学者の道」に向かうことにしました。哲学者の道まで行くにはシュランゲン小道を歩いて行かなければなりません。このシュランゲン小道が急な長い坂道となっており、この前にもハイデルベルク城に行くために坂を登ったので体力的にもきつく、私にとってはめちゃくちゃハードな試みでした。しかも、私はホテルを出発してから一切水分を摂ってないのです。

行ったのは12月の冬だったのでコートを着て、ユニクロのヒートテックも着てホッカイロも2個貼っていたのですが、坂を登るにつれて身体が熱くなってしまったため、コートを脱いで、腕に抱えて歩みを進めることにしました。

ゼーハー言いながら登っていくと途中休憩場所みたいなスペースがあり、そこにはベンチとハイデルベルク市内が見渡せるスペースがありました。疲れていたとはいえ、ここからの眺めが見たいと思い、ベンチには目もくれず景色を眺めている外国人カップルの隣に私も立ちました。

すると男性の方が私に気づいてこちらを向きました。ここまで必死に登ってきたので、荒い呼吸をしながら、もの凄い形相で彼を見てしまったのでしょう。彼は、一瞬たじろぎ、お二人とも後ずさりするように私に場所を譲ってくれました。私は場所を奪うつもりはなかったので申し訳ないと思ったのですが疲れすぎていたので「Thank you」としか言えなかったです。

(3)ハイデルベルクからの帰りの列車「分かった分かった事件」

ドイツの列車には指定席があり、指定席の場合はその区間の場所が表示されます。私は疲れていたのでどうしても座りたかったのですが指定席の支払いをケチったため、空いてる席を探すしかありませんでした。たまたま、空席の隣に座っている女性に話しかけたら、隣の席が指定席だけど途中までは座れるということだったのでとりあえず途中まで座ることにしました。

途中から座る人が現れるということだったので、途中で私は席を外し、たまたま通路を挟んだ向かい側が空席だったのでそこに座ることにしました。すると隣に座ってる男性が急に英語で話しかけてきました。私はとっさに彼が指定席の説明をし、説教してきているのかと思って私は、先ほどと同様に途中で席を外すからという意味も込め、「分かった分かった」と英語で言いました。そして彼が諦めたのか黙ったので私が彼に「いつ席から離れればいい?」という意味を込めて「When?」と聞くと「駅はもう通り過ぎたよ」と英語で言われました。「通り過ぎた!?」と私が反応すると彼は続けて「だからずっと座れる」と教えてくれました。

実は、指定席でも誰も乗車して来ないケースがあるということをこの時知ったのです。そして彼はわざわざそれを説明してくれてたのに説教だと勘違いした私は「分かった分かった」と言ってしまったのですね。

全然、分かってなかったということでした。

(3)3日目 ヴェルツブルグ 「イケメン不意打ち事件」

3日目も列車に乗り、ヴェルツブルグに行きました。ドイツに着いてからずっとフランクフルトしか食べてないため、さすがに今日は違うものを食べたいと思っていました。

グーグル先生がまたメイン道路から外れた道路を案内し、私はそれに従いながら歩いていくと目的地のマルクト広場に到着しました。ここでもクリスマスマーケットが行われていました。そして、何を食べようかと思った時、私の視界にイケメンが映ったので思わず「おや?」と反応してしまいました。

それを確認するようにその店の前に、あたかも辺りを見渡しながら迷い込んで来た観光客のフリして近づいてみると明るい声と極上のスマイルで「Hello!」と声をかけられました。そして、目の前で見たらやっぱりスーパーハイパーイケメンでした!

高身長の金髪碧眼のイケメンが私に挨拶をしてきました。普段の私なら「Hello!」と応えるのですが彼がイケメンすぎて照れてしまい、思わず会釈してしまいました。おそらく、今まで見たドイツ人の中でナンバー1を誇るイケメンでした。

彼に「何が欲しいの?」と聞かれてすかさず「これ」と言って指差したのがフランクフルトでした。あぁ、食べたくなかったのに抗えませんでした。

会計の時ですがいつもお札の方を出していたので今回もお札を出したら、イケメンがお釣りに困ったらしく「50セントはないかい?」と聞いてきました。小銭入れからコインを何個か取り出したのですが、全部2ユーロばっかり出してたので「これだよ」と言って50セントを見せてきてくれました。

会計が終わり、彼に背を向けるようにして近くにあったイートスペースでフランクフルトを食べました。これで、3日連続ソーセージです。イケメンに釣られるとこうなるんですね。

(4)ヴェルツブルグのレジデンツで 「Help me!」

マルクト広場から徒歩5分くらいで行ける距離ですがグーグル先生は遠回りが好きなので15分もかけて大回りして目的地のレジデンツに到着しました。レジデンツでは写真撮影とカバンを持つことが禁止されていたので、カバンをロッカーに預けてくださいと案内されました。

私は言われた通りにロッカールームに行き、ロッカーに荷物を入れたのですが扉が閉まりません。通りすがりの人に聞こうと思い、少し待っていたら若い女性二人組が来たので「Help!」と言って声をかけました。ロックの仕方が分からないと言うと調べてくれ、「ここに1ユーロを入れてから閉めるのよ」と説明してくれたので小声で「ダンケシェン」とお礼を述べました。

そして、1ユーロを入れようとして小銭入れの中をくまなく探したのですがちょうど1ユーロを切らしていてロックが出来ませんでした。これもまた通りすがりの人に1ユーロをもらおうと思い少し待っていると今度は細身の若い男性が来たので「Help me〜」と声をかけました。

若干、警戒されましたが「1ユーロを持ってる?」と聞くと「あー、小銭か」と言って財布を取り出しました。私が2ユーロをあげると向こうが気を遣って1ユーロと50セント2枚をくれました。

ありがとうございます。ドイツの方はみんな優しいですね。

(5)ヴェルツブルグのレジデンツからマルクト広場に戻るとき

この日はとても天気が良く、日差しも出てたのですぐに暑くなってしまいました。この寒い時期に街中でコートを脱いで歩いている異常者は私だけです。そして、コートを脱いでるので腰に付けてるシークレットポーチも丸見えです。

もはや、シークレットじゃないね。

(6)ヴェルツブルグからの帰りの列車を待つホームで

ヴェルツブルグの観光を楽しんだ後は、グーグル先生の遠回り案内のもとヘトヘトになりながら駅に辿り着きました。駅のホームに着くとなぜか二人の警官が立ってました。駅のホームに警官がいるのは珍しいなと思いました。ドイツの警察官って背中にPOLICEって書いてないんですよ。Polizeiって書いてあります。読めないんでずっと「ポリッツェ?」と読んでいます。

しばらくするとホームに列車が到着しました。そして、列車から年老いた見るからに貧乏そうな男性がホームに降りて来ると警察官二人がその男性を包囲して何か話し始めました。

ドイツの駅は基本改札口がないのでキセル乗車が出来そうですが、バレたら罰金なので絶対してはいけません。私は、この男性がキセルをやってバレて警察官に注意されてるんだなと思いました。

そう思ったんですが、三人とも私が列車に乗ろうとしてるのに気づかないのか私の目の前に立ちはだかって前を塞いでます。「おい、こら」

私は仕方なく迂回して列車に乗りました。

(7)ヴェルツブルグからの帰りの列車「どすこい事件」

ヴェルツブルグからはかなりの人が乗ったため、どこも空いてる席が見つかりませんでした。しばらく通路を歩いて車両から車両へ移動してみましたがどこも空いてないので諦めてトイレ付近の通路で立ってることにしました。

すると右側から背の高い大きな荷物を抱えた体格の良い白人男性が現れました。思わず、「うわっ」と思いました。そしてすぐにここを通りたいということも察知しました。しかし、私もリュックを背負っており、どうやってもスペースを開けることが出来ませんでした。

ちょっとその男性が強面に見えたので失礼なことをしたら怒られそうだとも思ったのですがあまりにも慌てていたため、思わずその男性に向かって「あっ、あっ、あっ、あっ!」と言いながら、どすこいをする形で男性を後ろに追いやりました。その男性はびっくりして後ろに下がります。

すると乗車口のスペースにまでたどり着けたので私はそこの左側乗車口スペースに入り、彼に通路に譲りました。彼は合致したらしく「ダンケシェン」と言ってちょっと笑いながら去って行きました。

(8)最終日 フランクフルト市内観光 「可愛いビッテ」

最終日は、地下鉄に乗ってフランクフルト市内にある大聖堂に向かいました。Dom駅に到着し、地上に出るとたまたま大聖堂に向かって歩いていた中国人観光客の御一行様とタイミングが被ってしまい、まるで私も中国人観光客ツアーの一人になった気分です。

8時からオープンなのですがまだ時間があるため、その中国人観光客の集団は一箇所にかたまり、案内役の説明を受けてるようでした。

私はその集団から一旦離れ、大聖堂の写真を撮り始めました。ちょうど、写真を撮り終わって戻ってみると今度は現地の幼稚園児くらいの集団が先生と思われる大人の女性に連れ立って現れました。まさかのダブルブッキングです。

中国人観光客は特に断りもせずにその園児たちの写真を撮りまくってました。私は、スルーしながら大聖堂の中に入りました。

大聖堂の中をしばらく歩き回り、椅子に座ってしばらく休憩した後、そろそろゲーテハウスに行こうと思い、腰を上げました。

そして入り口に向かって歩いていると、先ほどの園児たちも出て行くのが見えてきました。すると扉を押さえていた男の子が私のことも待っていてくれたので彼に駆け寄り、「ダンケシェン」と言って頭を下げると彼は照れながら「ビッテ(どういたしまして)」と答えました。とても可愛かったです。

他にも色々なことがありましたが、今回、私が印象に残ったのはこちらのエピソードになります。楽しんでいただけたなら嬉しく思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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