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ネクタイの歴史を学ぶための基礎知識⓪

【基礎知識⓪】
1500年~1650年頃まで、貴族は胸元を豪華な「ひだ襟」で着飾っていた。1650年頃になると、「ひだ襟」の代わりに、「かつら」を豪華にするようになっていった。

【解説】
1500年代のイギリスでは、簡素なシャツの襟を紐で結び合わせていたが、やがて*「ひだ襟」へとなり、その「ひだ襟」はどんどん大きく豪華になっていった。しかし、「ひだ襟」は、洗ってから糊付けし、こて(糊を塗る道具)をあてなければならなかったため、実用的でなかった。そのため、豪華な「ひだ襟」のファッションはすたれた。1650年頃になると「ひだ襟」の代わりに、「かつら」を豪華にするようになっていった。空いた胸元に、実用的な胸元の装飾品として「ネクタイ」は最適だった。

*ひだ襟
シャンプーハットみたいな形をした首回りの装飾品。エリザベス1世や天草四郎などの画像を検索してもらうと分かり易い。

**かつら
ルイ14世(ネクタイを胸元の装飾品に採用した)が公式に宮廷の服装の一部と定めた。当時、宮廷で、男性が「かつら」を被ることはマナーの一部だった。宮廷に出入りした、バッハやモーツァルトも、当然、「かつら」を被っていた。

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