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【美術館訪問】東京都美術館(デ・キリコ展)

先日の日曜、上野の東京都美術館で開催されていた「デ・キリコ展」を見に行ってきた。今までの経験上、美術館は土日でも午前だと多少は空いている気がしていたので午前中に訪問。ゆったりというほどではないが、列に並んで見なければならないほどには混雑しておらず、やはり午前中に来た方が良いなと感じた。

全体を通して、不思議な部屋のような空間にマネキンのモチーフや家具、建造物などが配置される、非現実的かつ空想上の景色のような絵画が多い。オレンジ、白、茶色をベースとした作品が多く、イタリアのトリノの街並みを彷彿とさせるような色使いのものが目立つ。作者本人もイタリアで長く生活しており、その影響が配色にも現れているのかもしれない。

表情がわからないマネキンをメインのモチーフとした作品が多いが、もちろんマネキンには表情がないため、鑑賞者の脳内でどのような表情なのかを想像する余地があり、見る人によってどんな絵だと感じるかの意見が分かれそうである。「あなたにはどう見える?」と誰かと意見を交わしながら見たい展示だなと感じた。

そういえば、自分は一人で美術館に訪問することが多く、誰かと来ても鑑賞中に話したりすることはあまりないので、今度は誰かと来て周りに迷惑のかからない範囲で感想を述べ合ったりしたら楽しそうかもと思った。

全体を通して、不可思議ながらもどこかユーモアや遊び心が感じられ、「次のフロアではどんな絵が見られるだろう」とワクワクさせられる展示であった。あと、よくこういった不可思議な風景画(他のアーティストだとダリとか)の説明文で、「夢の中のような景色」という説明が当てられているが、自分の経験上そんな不可思議な景色を夢の中で見たことがない。

自分が見る夢は、出来事やストーリー自体は不可思議なことはあるが、景色が摩訶不思議だった経験が覚えている限りほぼない。他の人の見る夢ではそんな不可思議な光景が繰り広げられているのだろうか。他人の夢を見る術がないので確認しようがないが、少し気になる点である。






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